ハチ(蜂)は花の蜜を集めることでおなじみの昆虫。英語では bee といいます。ミツバチのようにお花の周りをぶんぶん飛ぶ愛らしいイメージ、ハチミツをもたらしてくれる益虫のイメージ、その一方で集団で襲いかかる&必殺の毒針という恐ろしいイメージもあります。
英語にはハチに関する表現が豊富にあります。
ハチを指す英語表現は複数あります。bee はミツバチやマルハナバチのような、小さくておとなしいハチを指します。スズメバチやアシナガバチなどの凶暴な狩蜂は wasp、特にスズメバチを指す場合は hornet といいます。雄蜂は drone。蜂はメス社会であり、「働き蜂」と呼ばれるハチはみな雌です。オス蜂は通常働くことなく、針も持たず、ただ生殖を役割とする存在です。
目次
busy as a bee 蜂みたいに忙しい
花の蜜と花粉を集めたり、巣を作ったりとせっせと働く蜂(bee)には、「働き者」という意味もあります。busy as a beeは、まるで蜂のように忙しく働いている様を指します。
彼女をつかまえるのは難しいよ、忙しい人だからね
bee in one’s bonnet 忘れられない考え
直訳すると「ボンネットの中の蜂」。ボンネットは車のボンネットではなく、顎の下で紐を結ぶ女性用の帽子の事です。bee in one’s bonnetはボンネット帽の中に蜂がいるように「頭の中で忘れられない考え」を指します。帽子の中に蜂がブンブン飛び回っていると、さすがに気にならない人はいないでしょう。逆に、だれかに何かをしつこく思い出させる事をput a bee in someone’s bonnetといいます。
I have a bee in my bonnet about the girl I met at the party.
パーティーで会ったあの女の子がどうしても忘れられない
He put a bee in my bonnet about the anwer to his proposal.
彼はプロポーズの返事をしつこくせがんだ
bee’s knees とても素晴らしいもの
直訳は「蜂の膝」ですが、「とても素晴らしいもの、最高のもの」を指します。なぜ「蜂の膝」が素晴らしいと言われるのかについて、俗に、蜂は足に花粉などの良い物をつけているから、という説がありますが、実際のところはわかっていません。
A:Have you ever tried the pancake in this cafe?
A:この喫茶店のパンケーキを召し上がったことはありますか?
B:I have once. It’s the bee’s knees, indeed.
B:一度。本当に美味しいですよね
the birds and the bees 性教育の基礎知識
「鳥さんと蜂さん」という何とも可愛らしい表現ですが、「性教育の基礎知識」を指します。子供に性教育を施すとき、鳥や蜂を例に教えることに由来しています。
彼女は性的な知識をまるで持っていない
put the bee on someone 金をせびる
金を貸してほしいと図々しく迫ることを意味します。金を貸せとお願いする度に蜂をもって脅されては大変ですが、それぐらいうるさい、図々しいということでしょう。
友達の一人が金を貸してくれと言ってきた
queen bee 権威ある女性
queen beeは蜂のコミュニティのトップ、女王蜂。「女性のトップ」を意味する表現です。
次の注文を取る前に、ボスに確認しておいてください
make a beeline for まっすぐに行く
beelineは「一直線」という意味。蜂が巣へ一直線に飛んで行く様子に由来します。made a beeline for(目的地)は、寄り道をせず、目的地に向かって最短距離で急いで移動することを意味します。
仕事が終わるやいなや、彼女はまっすぐに幼稚園へ子供のお迎えにいった
Where bees are, there is honey. 原因のない結果はない
直訳すると「蜂の居るところには蜜がある」。蜜蜂がいないのに蜜があることはあり得ない、という事から、「原因のない結果はない」という意味のことわざです。日本語だと「蒔かぬ種は生えぬ」あたりが該当します。