英語で「ちょっと待ってて」「少し待って」と伝える言い方は、Just a moment. や Wait a minute. などの表現が使えます。
moment(瞬間)、minute(分)、sec(秒)などの単語は、あくまでも比喩的な表現ですが、「ちょっと」の度合いを表現する意味で使い分けられます。
友人を引き留めるような場合の「ちょっと待ってて」も、接客中の「少々お待ちください」も、行動を阻止する「ちょい待ち」「ちょっと待ったー!」も、基本的な表現は一緒です。状況に応じてニュアンスがうまく伝わる言い分け方を把握しましょう。
ここがポイント
- Wait a minute. (少し待ってて)
- Just a moment.(待って待って)
- Give me a sec.(少し時間ちょうだい)
- I’ll be back soon. (すぐに戻るから)
- Hold on. (そのまま(電話切らないで)いて)
カジュアルに表現する「ちょっと待って」の英語フレーズ
「just a moment」
ちょっと待って
just a moment は「ちょっと待って」という意味合いの英語表現としては最も基礎的で一般的な表現といえます。とっさの状況で Just a moment. と言えるようになれば、「待ってて」の意向は相手に十分に伝わります。
moment の代わりに minute や second を使って Just a minute. のようにも表現できます。moment (瞬間)も minute (分間)も second (秒間)も、ここでは単に「わずかな時間」という程度の意味で用いられています。
「one moment」
ちょっと待ってね
one moment は「ちょっと待ってね」と伝える表現です。One moment, please. というように少し丁寧なニュアンスで用いられることもよくあります。
「wait a moment」
ちょっと待って!
wait a moment も 「ちょっと待って」と伝える表現です。切迫した状況で相手を引き止めるような、「ちょっと待ってよ!」くらいのニュアンスで使われる向きがあります。少々キツイ印象を与えやすいので、使用場面は選んだ方が良いかも知れません。
この wait a moment の moment も、 minute や second に置き換えて表現できます。
もう行かなきゃ
😯 Wait a moment! I have something to talk to you.
ちょっと待って!話したいことがあるの
「give me a sec」
ちょっとだけ時間ちょうだい
give me a sec は、友人同士で使われるカジュアルな表現です。sec /sɛk/ は second を省略した表現です。give me a second の形でも使われます。弁解したり説明する時間がほしいときに、「ちょっとだけでいいから聞いて!」という意味で使われたりもします。
少しだけ説明する時間をちょうだいよ!
「hold on」
ちょっと待ってて(電話切らないでね)
hold on は「ある状態を維持する」という意味のフレーズです。電話上で「ちょっと待って」と言いたいときにも使います。
電話上以外で使うこともあります。その時には、「その場から動かずに待っていて」という意味で使われます。
hold on a moment や hold on a second のように、時間を表す単語(a moment、a second)と一緒に使うのが一般的です。
また、hold on と同じ意味で hang on もよく使われています。hang on の方が少しカジュアルな印象です。
「I’ll be back」
ちょっと待ってて(すぐ戻るから)
I’ll be back は「すぐ戻ります」という意味です。「ちょっと待ってて」の代わりに使われることがあります。I’ll be back の後に in ~ minutes と具体的な時間を入れて伝えると良心的です。
どれくらい時間がかかるか分からないときには、I’ll be back in a few minutes(数分したら戻ります)と言いましょう。
少し丁寧に「お待ちください」と言いたいとき
基本表現に , please と付けるだけでも十分いける
just a moment をはじめとする基本表現に please と言い添えて言い表せば、それだけでも丁寧なニュアンスが加わります。
- Just a moment, please.
- One moment, please.
- Hold on, please.
- Please give me a second.
Could you ~ ? のような丁寧な依頼表現を使う
より丁寧でフォーマルな表現としては、丁寧な依頼表現の定番といえる Could you ~ ? の質問形が適切でしょう。
「お待ち頂けますか」と問いかけることで、相手に是非の判断を委ねる形になり、結果として相手の意思を尊重した(丁寧な)表現となります。
- Could you wait a minute, please ?
少々お待ち頂けますでしょうか - Could you give me a second ?
少々お時間を頂けますでしょうか
ビジネスシーンで使える「少々お待ちください」表現
ビジネスシーンで「お待ちください」のように述べる場面では、Please bear with me. といったフレーズがよく使われます。
bear with ~ は「~に耐える」「~に辛抱する」という意味合いで、「ご迷惑をおかけしますがもう少々お待ちください」という気遣いのニュアンスを含みます。
《保留》の意味で「ちょっとだけ待って(考えさせて)」と表現する場合
「ちょっと待って」的表現は、時として「もう少し(じっくり)考えさせて」という意味合いで用いられることもあります。数分でなく一晩くらいの時間が欲しい場合もあります。
そうした「少し考えさせてください」という意味合いで「ちょっと待って」と伝える場合には、英語表現も変えた方がよいでしょう。
「I’ll think about it for a while」
ちょっとそれについて考えます
I’ll think about it for a while は、少し(a while)考えたいと思います、という意味合いで使われるフレーズです。
for a while は「少しの間」とか「しばし」のように訳されます。具体的な時間感覚は文脈によってさまざまです。
「let me sleep on it」
一晩考えさせて
(let me) sleep on it は、大きな決断をする前などに「よく考えさせて」という意味合いで用いられる慣用的表現です。一晩じっくり考えさせてというニュアンスが感じられる表現といえます。
「let me get this right」
頭の中を整理したい
(let me) get this right は、直訳するなら「正しく理解させて」といったところで、頭の中を整理したいから、そのための時間をちょうだい、というニュアンスが表現できます。
入り組んだ状況で判断が迫られるような場面に適した表現と言えます。