手紙・メールの冒頭の「書き出し」は、書き手にとっても読み手にとっても重要なポイントです。慣れない英語でしたためるメールならなおさらです。うまい書き出しの表現を覚えて活用してしまいましょう。
「どのように書きはじめるか」はメール作成でつまづきやすい部分。メールの書き出しの部分がすんなり書けると、本文全体も筆が進みます。すっきりした内容の書き出しは、読み手にも好印象を与えます。
目次
書き出しに使える一言(話題別)
メールの本文書き出しは本文に誘う「玄関口」でもあり、本題に入る前に調子を整える役割をもつ「クッション」でもあります。
まずは読み手を打ち解けた雰囲気にさせるという風に意識してみると、何を書けばよいか迷いにくくなるでしょう。
具体的には、気さくなあいさつ、相手への配慮、共通の話題に触れることで共感を得る、といった内容が書き出しにうまくハマってくれます。
直前の接触に言及し、感謝する
以前からつき合いのある相手へ連絡するなら、直前の動向について触れる書き方はとても便利に使えます。「それから付き合いが続いているんだ」という思いを呼び起こせて、読み手の心がほぐれます。
言及には相手への感謝の言葉を添えましょう。たとえば相手からの連絡への返信メールなら、「連絡ありがとう」から入る。感謝を明示的に述べることで、相手も「喜んでくれたんだ」と感じ、気持ちよく先を読み進めることができます。返信が遅れてしまったなら「遅れてごめんなさい」のように軽く詫びる形も一つの手です。
先日はお手紙をどうもありがとうございました
お便りをくれて嬉しかった
お問合せいただきありがとうございました
弊社にご興味をお持ちいただきありがとうございます
返事が遅れてしまい申し訳ありません
お待たせしてすみません
相手の状況を慮る
手紙ではどうしても書き手から読み手への一方通行なコミュニケーションとなるので、「相手を思いやる」気持ちを示しておくことも重要です。「調子はどうですか?」と聞いておくと、相手も後で返事をだしやすくなります。
うまくやってるかい?
お元気だとよいのですが
お元気でお過ごしのことと思います
連絡がなかったことを詫びる
長い間連絡を取っていなかった相手には詫びの言葉を入れましょう。keep in touchは「連絡をお互いに取り続けること」、silenceは「音信不通の状態」をさします。
連絡がつかなくて申し訳ありませんでした
ご無沙汰していてごめんなさい
長い間便りを出さずすみませんでした
季節の変化について話す
日本の手紙にある季節の挨拶のように「なくてはならないもの」という訳ではありませんが、季節の変化について話すのも書き出しとして適しています。国によって気候・天候が違うので、外国の友人には興味深いでしょう。
大阪はだんだんと暖かくなってきました
もう一週間も雨が続いています
先週はひどい雪でした、もう4月なのにね
手紙の目的を伝える
フォーマルな手紙では、挨拶などで軽くクッションを置いた後は単刀直入に手紙の目的を伝えましょう。大げさにしすぎず、「わかりやすさ」を重視して書きます。初見の相手に対してはまず自分の名前を名乗ってから手紙の目的を続けます。
I’m writing this letter because I’d like to 〜.
基本大学の学生の山田太郎と申します。
~したく、お手紙差し上げました
この手紙の目的は~です
~について質問させてください
この手紙は~を確認するものです
喜んで~をお伝えします
メールの一番はじめには宛名を
もちろん、本文冒頭よりも先に宛名を配置する書き方が、手紙でもメールでもお決まりの形式です。
基本的にはDear(親愛なる)+相手の名前のように書きます。ビジネスメールなら相手のファミリーネームを、友人への私信ならファーストネームで呼びかけるとよいでしょう。
企業の窓口へ問合せる場合のように、相手の名前が不明な場合には、 To whom it may concern あるいは Dear Sir or Madam とする書き方が定石です。
関係者各位
ご担当者様
親愛なるStevenson先生へ
大好きなMaryへ