have と take は、それ自体に意味上の重要性を伴わない軽動詞(light verb)としてよく用いられます。たとえば take a break と言うとき、take は動詞である以上の意味をほぼ持ちません。日本語の「する」のような位置づけです。
アメリカ英語とイギリス英語を比較すると、いくつかの表現において、アメリカ英語では take が好まれ、他方イギリス英語では have が好まれる、という例が見出せます。
→アメリカ英語とイギリス英語のスペル(綴り)の違いまとめ
例5本
意味 | アメリカ英語 | イギリス英語 |
---|---|---|
入浴する | take a bath | have a bath |
シャワーを浴びる | take a shower | have a shower |
休憩する | take a break | have a break |
席に座る | take a seat | have a seat |
休暇をとる | take a vacation | have a holiday |
※いわゆる「休暇」はアメリカ英語では vacation 、イギリス英語では holiday が一般的に用いられます
どちらを用いても間違いにはならない
これらの have と take の使い方の違いは、ネイティブスピーカーは一方を好んで使う傾向にあるという程度のもので、他方の表現を使っても(たとえばアメリカ英語で have を使って表現しても)文章が破綻したり意味が違ったりすることはありません。間違いと見なされて笑われることもないでしょう。
take と have の違いが生じる表現の傾向
例として上に挙げた表現は、入浴、シャワー、休憩と、どうもある方面に偏っているように見えます。軽動詞 take や have の使い方には、どうも特定方面の偏りが見られるようです。
イギリスの国際文化交流機関ブリティッシュ・カウンシル(British Council)は「delexical verbs like have, take, make and give」と題するページで、こういう場合に我々は have を使うと紹介しています。
- Food and drink: a meal, breakfast, lunch, dinner, a snack, a cup of tea
- Talking: a chat, a conversation, a discussion, a talk
- Washing: a bath, a shower, a wash, a scrub
- Resting: a break, a holiday, a rest
- Disagreeing: an argument, a dispute, a fight, a quarrel
この解説はアメリカ英語と対比して述べたものではなく、ここに上がっているケースがそのまま「アメリカ英語ではすべて take に置き換わる」といえる代物ではありませんが、感覚的手がかりとしては参考にできそうです。