「おまけ」を英語で表現する場合、景品や付録のオマケは bonus や extra と表現できます。「おまけに~」と接続詞的に用いる場合は「加えて」「さらに」と言い換えましょう。「少しオマケして?」的な言い方の場合は、値切る表現を探しましょう。
景品・付録的なオマケにも「特別な」「追加の」「無料の」といったニュアンスに応じて複数の英語表現が使い分けられます。
日本語の「おまけ」は多義的な表現です。まずは、より具体的な日本語表現に言い換えてから、対応する英語表現を探しましょう。
景品・付録の意味で「おまけ」と言う場合の英語表現
bonus
英語の bonus は主に賞与・特別手当といった(いわゆる「ボーナス」の)意味で用いられる語ですが、「景品」「おまけ」といった意味でも用いられます。
bonus は「思いがけず貰える物」というニュアンスが多分にあります。これはオマケね、と述べるような場面で上手くハマります。
これオマケであげる
extra
extra は「余分な」「特別な」といった意味の形容詞で、extra point(おまけポイント)や a little extra sweet(おまけのお菓子)のように表現して「おまけ」のニュアンスが示せます。
ただし、extra は形容詞の叙述用法で用いると「別勘定」「お代は別だよ」という意味合いになるので注意しましょう。
additional
additional は「追加の」を意味する形容詞です。additional charge といえば「追加料金」「割増料金」といった意味になりますが、文脈によっては「更に貰える分」という意味合いでも使えます。
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free gift
free gift は、商品やサービスを購入した人に無料で配られるタイプのおまけ(景品)を指す英語表現です。試供品や記念品を指す場合もあります。
ご購入者さまにはもれなくこちらを進呈します
gift だけでなく、「おまけのジュース」「おまけの玩具」などを表すときには free juice や free toys という言い方もできます。また、「買うともう1つ(おまけ)が付いてくる」を表す表示として、buy one get one freeという表現も頻繁に見られます。
freebie
freebie も、無料で配布される物という意味で用いられる口語表現です。商品やサービスを購入したオマケという意味合いを問わず、無料進呈の品全般に使えます。
綴りは freebie の他に freebeeと表記されることもあります。
complimentary
complimentary は「招待の」「無料の」という意味で用いられる形容詞です。これも文脈によっては、優待や歓迎といった含意のあるオマケのニュアンスで使えます。
全ての招待客にはシャンパンのボトルがおまけで付いてくる
Macmillan Dictionary, search result of complimentary
化粧品や飲料などは新商品が発売されると試供品として無料配布されることがありますが、その手の無料配布品は complimentary items と呼ばれます。
値引きの意味で「おまけ」と言う場合の英語表現
「もうちょっとオマケしてよ」というような言い回しの「おまけ」は、端的にいえば値引きの要求です。率直に「値引き」に対応する語で表現すれば趣旨は伝わります。
「おまけしてよ~」と述べる場面に合った表現としては、discount 、あるいは good deal のような言い方が適切でしょう。price reduction (低価格化)のような言い方は硬くて場違い感が出かねません。
discount
discount は「割引」の意味で使える名詞または動詞です。give me a discount のように表現すれば「まけて下さい」という趣旨が伝わります。
もっとまけてくれませんか
good deal
good deal は「(安くて)良い取引」というニュアンスで「おまけ」を表現できる言い方です。買い手によって嬉しい取引にする、という意味合いで「まけてください」と述べるような場面にはぴったりでしょう。
まけてちょうだいよ
deal には「取引」という語義の他に「量」を指す語義もあります。good deal も「良い取引」ではなく「かなりの量」「けっこうな規模」という意味で用いられる場合が多々あります。
付言する意味で「おまけに」と言う場合の英語表現
「全身が痛い、おまけに眠い」というように叙述を付け足す表現は、接続詞の and を使うだけでも十分に表現できます。 大げさ気味に抑揚をつけて a^~nd(アーンド) というようにいえば、「おまけにさぁ」的なニュアンスも十分に表現できます。
in addition
in addition は「加えて」「さらに」「その上に」「おまけに」といった意味で使える副詞的に使える英語表現です。
《in addition to + 名詞》の形で「(名詞)に加えて」と述べる言い方もできます。あるいは、文中にカンマで囲って挿入し、「さらに」という意味を付け足す言い方もできます。
彼は親切で温厚だし、おまけに顔もいい
to add to that
addition は動詞 add の名詞形です。動詞 add を使って to add to that と表現する言い方もできます。
to add to that は前文(前述の内容)を that で指示して「これに加えて」と述べる英語表現です。文頭で「おまけに」と述べるような言い方にうまく対応します。
おまけに私はまるで食欲がなかった
(and) what is more
what is more は「さらに良いことに」といったニュアンスで、ポジティブな情報を付け足す際によく用いられる言い方です。what’s more とも表現できます。
彼はお金持ちだし、おまけに嫁さんが美人だ
(and) what is worse
「おまけに」といって付け足す情報がネガティブな内容である場合、more を worse に変更して what is worse あるいは what’s worse と表現すると「もっと悪いことに」感が表現できます。
彼女にフラれた、おまけにそれを皆に言いふらされた