「逆ギレ」「逆ギレするなよ」は英語でどう言う?

逆ギレ」は日本語のスラングです。100%対応する英語表現はないと思った方がよいでしょう。英語で表現する場合には take out on(八つ当たりする)や snap back(言い返す)といった表現への言い換えを考えるとよさそうです。

元となる日本語表現の意味を日本語の他の言葉で説明できれば、英語への言い換えも捗ります。うまく説明できない言葉は、訳語を探すよりも、趣旨を変えない他の言い方にした方がうまくいくかもしれません。

「逆ギレ」の意味を英語でおさらい

「逆ギレ」とは、「逆にキレる」こと、つまり、本来怒られる側の立場の人が怒り出し(怒る側に転じ)、攻守を逆転しようとするような状況を指す言葉です。

ウェブ上のマルチリンガル辞書プロジェクト「EUdict」は、日本語の「逆ギレ」を英語で定義してくれています。これは大いに参考にできます。

逆ギレ [ぎゃくギレ]  ―― EUdict :: Japanese(Kanji)-English dictionary
being angry at someone who would normally be angry at you,
situation wherein the offender is angry at the victim
自身が怒られている相手に対して怒ること、(あるいは、)
悪いことをした人がその犠牲者に対して怒ること

日本語の意味をあらためて振り返りましょう

逆ギレにも色々なキレ方があります。不当な非難に猛然と食いかかるように反論するさまを指すこともありますし、叱責を受けて積もり積もった鬱憤を爆発させるさまを指すこともあります。

日本語ベースの言語感覚を他言語で再現するには、日本語の言葉の意味や使い方を正しく知っておく必要があります。英語学習が日本語力の向上につながるわけです。


「怒って言い返す」という意味で逆ギレを表現する英語の言い回し

非難や叱責を受けたことそのものに腹を立てて、相手に食ってかかるような場合。この意味合いの「逆ギレ」は、「攻撃的に言い返す」ニュアンスを表現できる英語の言い方が適します。

snap back (言い返す)

snap back は動詞(snap)と副詞(back)からなる句動詞です。前置詞 at を伴って snap back at +(相手) の形で用いられます。

snap は(自動詞としては)「食ってかかる」に近い意味合いがあります。 back (返す)ように食ってかかるということで、相手にきつく言い返すさまを表現します。

I had the urge to snap back at him but I could hold my tongue.
逆ギレして言い返しそうになったが、辛うじて飲み込んだ

back の語のニュアンスも踏まえると「居直る」というような訳語が案外ハマるかもしれません。

lash back (やり返す)

lash back も前置詞 at を伴い lash back at + (相手) の形で用いられます。おおむね「反撃する」といった意味で用いられます。

lash は「鞭打つ」動作を根幹とする動詞で、「激しく非難する」とか「襲いかかる」といった意味でも用いられます。lash back は逆方向的に食ってかかるさまを示すわけです。

lash back は、肉体的な抵抗や反撃を指すこともあります。

fly off the handle (憤慨する)

fly off the handle は、他人の発言に対してものすごい怒りを覚えるさまを指す言い方です。カッとなるさま、あるいは、怒りで自制心を失うさまなどを表現します。

たいてい、「fly off the handle +前置詞 at+怒りの対象(怒りの要因)」の形で述べられます。

fly off the handle の語そのものは「キレる」に相当する言い方で、これ自体に「逆」要素が含まれるわけではありませんが、「怒りの対象」部分を工夫すると逆ギレの趣旨が表現できます。

I advised her to wear decent clothes and she flew off the handle at me.
ちゃんとした服を着るようにと忠告したら彼女はものすごい剣幕で怒った

retort (口答えする)

retort は相手の発言に切り返すように言葉を発すること、反駁すること、を指す語です。怒りの反論も、鋭い批判も、ふざけた調子の買い言葉も含みます。

retort は他動詞および名詞として用いられます。名詞の用法の場合は give + (相手) + a retort で「~に言い返す」という意味の表現になります。

retort はせいぜい「辛辣に言い返す」くらいのニュアンスであり、怒りの度合は「キレる」と言えるほど強いものではありません。「逆ギレ」のニュアンスを表現するなら、 madly(猛烈に)のような副詞表現と併用するとよいでしょう。


「見当違いな怒り」という意味で逆ギレを表現する英語の言い回し

「自分のことを棚に上げて怒りだす」という点に着目してみると、また違った英語表現が見えてきます。

take out on (感情をぶちまける)

take out は、「 take something out on somebody 」の形を取る場合、「感情などを爆発させ発散させる」という意味合いで用いられます。

ケンブリッジ英語辞典:take out on (take sth out on sb)
to treat someone badly because you are upset or angry, even if they have done nothing wrong
自分の動揺や怒りから人に悪しざまな態度を取ること。相手は何も悪いことをしていないのに。

怒りの度合いは「キレる」と言えるほど激しいものとは限りません。「何も悪くない相手に酷く当たる」という意味を主眼に置く場合には、なかなか適切な英語表現として使えるでしょう。

misplaced anger (見当違いのキレ方をする)

misplaced anger は anger(怒り)が misplaced (置き違えられた)という意味で、筋違い・筋違いな怒りを示せる英語表現です。

まあ状況にもよるわけですが、「そこはお前が怒るべき場面ではない(怒られる側だろう)」という意味で This is a misplaced anger.  と述べた場合、それは「逆ギレするなよ」というニュアンスを伴った英語表現たり得ます。

misplaced anger は、It seems like misplaced anger to me. あるいは It sounds like misplaced anger to me. といった形でよく見られます。

この misplaced anger は「逆ギレ」のような(立場があべこべの)キレ方に限らず、怒るべき相手を間違えて関係ない人を叱責してしまったような場合にもよく用いられる英語表現です。

どちらかといえば、「おいおい逆ギレするなよ」という文脈で用いられる場面よりも、むしろ「私に怒るのは見当違いだわ」「いや私に怒られてもねえ」といったニュアンスで用いられている場面が多めと言えそうです。

misdirected anger

misplaced anger と同種の表現で misdirected anger と述べても同じ趣旨が表現できます。misdirected は「向きが誤っている」「見当違い」の様子を意味する語です。

 

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