英語の形容詞「bad」の意味・用法・意外な用法おさらい

英語の bad は「悪い」「好ましくない」というネガティブな見方を示す基礎的な語彙です。非常に汎用的に使えて便利な表現ですが、汎用的すぎて逆に使いこなしにくい側面もあります。あらためて使い所をおさらいしましょう。

スラング的な用法では、bad は「良い」「すっごくイイ」といったポジティブな表現として用いられることもあります。言葉の意味でネガポジ反転する用法まで把握できると、日本語で「ヤバい」と言うような上級者の感が演出できそうです。

bad の基本的な意味と使い方、使い所

bad は基本的には形容詞として用いられます。形容する対象を特に限定せず、ネガティブな方面に評価する文脈なら広範に使えます。

bad の根本的ニュアンスを把握するための訳例一覧

bad の基本的な意味は「悪い」または「好ましくない」というところですが、対応する訳語は必ずしも「悪い」がぴったりとは限りません。文脈に応じて表現を選ぶ必要があります。

bad のような基礎的な形容詞は、表現例とその訳例にできるだけ多く接しましょう。それによって、意味・用法の幅広さと、そこに通底している根本的なニュアンスが、漠然と見えてきます。いわば最大公約数的な把握。

  • bad man :悪人、無法者
  • bad woman :悪女、性悪女
  • bad son :親不孝者、馬鹿息子
  • bad boy :行儀の悪いクソガキ
  • bad company :悪友
  • bad behavior :素行不良、非行
  • bad word :口汚い言葉
  • bad language :汚い言葉遣い
  • bad writer :悪文を書く人
  • bad driver :運転が下手な人
  • bad habit :悪癖
  • bad news :悪い報せ
  • bad luck :不運
  • bad dream :悪夢
  • bad joke :悪い冗談
  • bad example :悪い見本
  • bad review :不評
  • bad smell :悪臭
  • bad food :粗末な食事
  • bad egg :腐った卵
  • bad meat :傷んだ肉
  • bad health :病気、不健康
  • bad disease :難病
  • bad tooth :虫歯
  • bad eyes :視力の低い目
  • bad memory :物覚えの悪い頭
  • bad faith :背信
  • bad harvest :凶作
  • bad times :不景気
  • bad choice :誤った選択
  • bad quality :粗悪な品質
  • bad coin :偽造貨幣
  • bad check :不渡りの小切手
  • bad throw :悪送球
  • bad weather :荒天、悪天候
  • bad air :汚れた空気
  • bad condition :不調
  • bad light:十分とはいえない明るさ
  • bad conscience :やましさのある心
  • bad personality :いやな性格
  • bad bargain :高い買い物
  • bad experience :苦い経験
  • bad temper :不機嫌
  • feel bad :気分が悪い
  • have a bad time :不快に過ごす
  • taste(s) bad :マズい
  • smell(s) bad :臭い
  • bad at English :英語が下手
It was bad of you to deceive me.
私を騙すなんて、あなたは悪い人だ
I’m sure it’s a bad coin.
これ絶対に偽コインだよ
I feel bad for her.
彼女を気の毒に思う
My father’s handwriting is so bad that I can’t read it.
父の字は汚すぎて読めない

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bad の主な叙述パターン

bad は意味だけでなく用法も多種多様です。言い方によっては、素直に日本語に置き換えることが難しく、表現形式の工夫を迫られる場合が多々あります。

bad+名詞

bad luck のように名詞に直接に係る場合、たいていは日本語でも同じ形式で「悪い+名詞」の形で表現できます。

日本語に置き換えて考えるなら「悪」だけでなく「不」「非」のような語も訳例パターンに加えましょう。意味合いも「悪い」だけでなく「いけない」「あかん」「ダメな」といったニュアンスまで含めて考えましょう。

bad +名詞er(人)

《形容詞+名詞》の形式でも、名詞が(動詞+接尾辞-erで)「~する人」を意味する語の場合、もっぱら「(動作)が下手だ」という意味合いで「下手な人」と述べる表現になります。

  • bad writer :文章が下手な人
  • bad singer :歌が下手な人
  • bad driver :運転が下手な人
  • bad listener :聞き上手でない人、話を聞くのが下手な人

bad sailor は特に「船酔いする人」という意味で用いられます。

be bad at +名詞

《be動詞+bad+at+名詞》の形の叙述も、(名詞について)「下手だ」「得意でない」と述べる言い方です。

  • bad at cooking :料理が下手
  • bad at drawing :絵を描くのが下手
  • bad at swimming :うまく泳げない
  • bad at math :数学が苦手
  • bad at eating spicy things :辛い食べ物が苦手
I’m bad at English.
英語が苦手です

動詞+bad

taste bad や smell bad のように動詞を使って「~が bad だ」と叙述される場合もあります。訳語は往々にして「不味い」「臭い」のように他の語彙が用いられるため、英語表現の感覚はつかみにくい部分です。

go や get といった(状態変化を意味する)動詞を使って「悪くなった」と表現する言い方もよく用いられます。たいてい完了形で have gone bad のように述べられます。

名詞としての bad

bad は名詞として用いられることもあります。主に定冠詞を付けて the bad の形で「悪さ」や「悪いこと」(悪運など)を示します。

bad の名詞形は基本的には badness です。名詞の bad は多分に口語的なニュアンスがあります。

My bad. は相手に謝るフレーズとしてよく使われます。口語的で軽く謝るニュアンス、日本語で「悪い」と謝る場面に通じる言い方です。


bad は good の意味で用いられることがある

俗な用法ではありますが、bad は時としてポジティブな評価の意味合いで用いられる場合があります。特にアメリカ英語で用いられます。

好評価の bad は、very good あるいは excellent に近い、かなりポジティブな意味合いを帯びます。

That girl is bad!
あのコ、すっごくイイね
My new guitar is so bad !
新しいギターが超ヤバくてさ
OxfordDictionaries :Definition of bad in English
It was the baddest car I’d ever seen and I promised myself right then that one day I’d have one just like it.
今まで目にした中でも最っ高のクルマでさ、で、そのとき心に決めたんだ、いつか俺もこういう車に乗るぞって

本来はネガティブな語彙をポジティブな意味合いで用いる英語スラング表現としては sick なども挙げられます。

副詞表現 so bad

bad に副詞 so を加えて so bad と表現する言い方は、so bad 自体が副詞的に用いられるという特徴があります。so badly の略と解釈しておきまょう。

I love you so bad !
とっても大好きよ
I want to see you so bad.
君に会いたくてたまらない
I want that bag so bad !
このバッグがすごく欲しい

名詞表現 badass

bad 絡みのスラングでは badass という語もよく用いられます。主に「すっごくステキな人」「超ナイスガイ」といった賞賛まじりの表現として用いられます。

ちなみに ass はケツ(尻)を指すスラングというか卑語であり、これそのものは基本的にはネガティブ寄りの言葉です。

good か bad かは文脈次第

bad が「良い」「悪い」のどちらの意味で使われているかは、当該の一文だけ抜き出して判断することはできません。状況や前後の脈絡から判断する必要があります。

bad のポジティブな用法は、あくまで口語的な表現なので、話者が bad と述べた場面の表情や声の調子が手がかりにできます。書き言葉やマジメな発言の中で用いられる bad は、基本的にネガティブな意味と捉えてまず間違いないでしょう。





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