英語で複数の項目を挙げて「スパゲッティも大好きだしピザも大好き」というように述べる言い方は複数あります。表現によって扱い方にも違いがあるので、それぞれの使い方を対比しつつ把握しておきましょう。
基本表現 and が大抵の場面で使える
「~も」に対応する英語表現として第一に挙げられる語はやはり and でしょう。and は複数の項目を対等の関係でつなげる機能を持ちます。
and は基本的に何でも接続できます。品詞も問わず、語・句・節といったまとまりの大きさも問いません。ただし意味上・形式上の性質は双方揃える必要があります。
スパゲッティとピザが大好き
物事を列挙する場面では and を使っておけばだいたい無難に表現できます。ただ、あまりにも広範な意味・ニュアンスを含むので、扱い方によっては文意がボケる場合もありそうな気配もありあす。余裕が出てきたら他の表現を使って英語表現を洗練させてみましょう。
3つ以上の項目を列挙する場合
and は、2つの項目を挙げる場合には「A and B」と述べられますが、列挙するごとに項目間に挟めばよいというわけではありません。
and は最後に挙げる項目の手前にのみ用い、それまではコンマ(, )を打って「A, B, and C」(A、B、それにC)のような形で列挙します。口述ならわずかに間を置くような感じで述べましょう。
私のお金は妻、子ども、そして甥に分けられる
and の手前のカンマは省略されることもあります。
「A, B and C」の形を基本と捉え、これが2項目の場合は「A and B」の形になる、と考えましょう。
後述する文で「~も」と付け加える表現
いったん文を切ってから、続く文章で項目を付け足して併置させる、というような言い方は、複数あります。代表的な表現としては too、 also、as well、either などが挙げられます。
これらの表現は、文中の使用位置や文章形式などを顧慮する必要があります。その意味で and よりは扱いにくさがありますが、適切に使えば文のニュアンスはより明瞭に表現できます。
also は主に書き言葉で好まれる
also の傾向として、主に肯定文で用いられる、主に動詞の前後に配置される、主に書き言葉でよく用いられる、といった点が挙げられます。
スパゲッティが大好き。ピザも大好き
こうした傾向はあくまでも傾向に過ぎず、否定文で also を用いる場合も話し言葉で also を用いる場合もありますが、そうそう出くわさない例外的な扱いといえます。いったん度外視してしまっても差し支えないでしょう。
also の位置は動詞の種類に応じて変わる
also の位置は基本的に一般動詞の手前に置かれます。ただし、動詞が be動詞の場合は be動詞の直後に置かれます。
私の母は日本人です。父も同じく日本人です
彼は英語を話す。彼の弟も英語を話す
助動詞を含む文章の場合、also は助動詞の直後(一般動詞の手前)に配置されます。
私も北海道に行ったことがあります
私も勉強しないと
ただし、文中のどの部分を「~も」の並列関係で示すかによって、also の位置がアレンジされる場合もままあります。
彼女はコーチのバッグも買った
彼女もコーチのバッグを買った
会話ではアクセントの置き方を活用して文意を示すワザも使えます。語順は同じでも、主語を強調する・動詞を強調するといった言い方によって併置されている要素が主語なのか動詞なのかを示すというわけです。
also を文頭に置いて Also, ~ という文にすると、文全体を修飾する意味合いが出てくるため、併置の意味合いがいくらか強調されます。
彼は物腰が穏やかな人だ。そしてまたイケメンなのだ。嫉ましい
also を文末に置いて述べる場合もあります。書き言葉ではめったに使われない言い方ではありますが、口語表現では耳にする機会もあるかも知れません。
too は感情表現でよく使う
too は、肯定文で、賛成・同意する内容を付け加えるときに使います。Me too.(私も)や I hope so too.(私もそう願っている)というように、自分の感情を表明するニュアンスが多分に伴います。
too を他の同種の表現に置き換えて me also とか me as well のように述べても、文法的には正しい表現と言えますが、用いられる頻度は圧倒的に低くなります。違和感を覚えさせるレベルといえます。
スパゲッティ大好き。ピザも大好き
彼女は彼が無事帰ってくることを祈っていると言っていた。私もそう願っている
too の位置は基本的に文末
too の位置は文末がほぼ定位置です。
too の直前にカンマ(,)を打つ書き方が一般的ですが、カンマを打たなくても何ら問題ありません。
コンマを使って目的語の後に置くこともある
too は基本的に文末に置きますが、文中で目的語の後ろに置くこともあります。この場合、too の前後にカンマ(,)を打って括弧のように機能させる書き方が用いられます。
彼女はその問題について取り組んでいる。私もそれを解決する方法を見つける努力をしている
日常的な文章ではあまり用いられず、スピーチや発表向けの文章といった少し堅い文章で使われることが多めです。
as well は主に話し言葉
as well は、肯定文で賛成・同意する内容を付け加えるときに使います。also が書き言葉で使われているのに対し、as well は話し言葉でより使われます。
命令文で用いられやすい傾向もあります。
as well の位置は基本的に文末
as well は、通常文章の最後に使われます。too と同様に、文章のはじめに使われることはありません。as well as であれば、文章の途中で使わることもあります。
スパゲッティ大好き。ピザも大好き
フランスと同じくらいイタリアも行ってみたい場所だ
本と、それからお金をください
either は否定文で「~も」を示す表現
either は肯定文では「どちらか一方」(二者択一)の選択肢を示す表現ですが、否定文では「~も~でない」という並列表現の意味を伴います。
スパゲッティが好きではありません。ピザも苦手です
弟は怠け者です。それに勉強もしません
either の位置は文末が基本
either は too や as well と同様に、文末に置きます。
あれもこれも・・・色々!を示す表現
2つの事柄をつなげるのではなく、その他似たような事柄をまとめてつなげることもあります。そんな時には、「その他諸々」のように似たような事柄を省略すると文章もスマートになるでしょう。
and so on は「その他諸々」
and so on は、「その他諸々」「その他も同様に」と訳せます。and の前に出した物事と似たような物事が後に続くときに、それらを省略する表現です。and all も同様の意味で使われます。
チワワ、トイプードル、ポメラニアン、そういった犬が大好き。
this and that
this and that は直訳すると「それとあれ」です。つまり、「様々なこと」を表します。
「What were you talking about?(何を話していたの?)」と聞かれたときに、「Well this and that.(まあ、色々。)」と言葉を濁して伝えたいときなどに使えます。
many others
many(たくさんの)others(その他のこと)は、日本語でいう「その他もろもろ」に当てはまる表現と言えるでしょう。others を things に代えた、many things も同様の意味で使われます。
その他たくさんあるうちのひとつに過ぎない
まだ予定は立てていないけれど、色んなことをしてみたいんだ!