英語で「見る」を表現する look と watch と see の違いと使い分け方

英語では「見る」という視覚的動作を表現する動詞が複数あります。基礎的な単語だけでも lookwatchsee  などが挙げられます。日本語に訳すと全部「見る」になってしまって違いが不分明になりがちです。

look も watch も、see も、幅広い文脈で多用される重要な語彙です。まずは、それぞれの語の根底にあるニュアンスのイメージを把握しましょう。そうすれば、動詞の使い方・使い分け方、関連イディオムの意味合いなんかもよく理解できるようになります。

look

look は自発的に対象へ視線を向ける(意識的に見遣る)イメージで捉えられる動詞です。

look を和訳する場合は「見る」よりも「見える」と訳した方がぴたり来る場合もありますが、その場合も「意識的に視線を向ける」ニュアンスが念頭に置かれます。

look (at) は「意識的に目を向ける」イメージ

look は、「見る」「見遣る」と訳し得る意味で用いる場合、もっぱら前置詞 at を伴って look at ~ の形で用いられます。

look at ~ には、対象が単に視界の中にある状態(それが視認できるという意味合い)だけでなく、動作主体が「対象を意識して目線を向ける」という意味合いまで含みます。

Look at this picture.
この絵を見たまえ

look at で示される対象は、おおむね静物です。必ず静物であるとは限りませんが、静物でない場合も《動き》の要素は度外視されている状況と捉えてしまってよいでしょう。

look は基本的に「自己完結する」動作

look には自動詞と他動詞のどちらの用法もありますが、前置詞 at を伴って look at (見る)と表現する場合のlook は自動詞として扱われています。

自動詞は基本的に「動作対象に干渉する」という意味合いが希薄です。動作対象については言及しなくても文意が通ってしまいます。

just looking

自動詞 look を単独で(at を伴わずに)用いる典型的な例としては、I’m just looking. という定番フレーズが挙げられます。

😃 May I help you?
何かお探しですか?
🙂 I’m just looking.
見ているだけです(のでお構いなく)

I’m just looking. は、お買い物で「見てるだけです」と述べる場合によく使われる定型的な言い回しです。「何を(見ているか)」、という部分は特筆せず、動作主体が「(何かを)見ている」という部分にのみ言及しているニュアンスが汲み取れます。

look 自体のニュアンスは「見える」に近い

look at ~ の用法における look は自動詞。日本語でいうと「見る」よりは「見える」に近いニュアンスといえます。

look には、look at ~ の他に You look tired. という風に形容詞を続ける言い方があります。この場合は「主語が(形容詞)のように見える」という意味合いを表現します。この言い回しからも、look があくまで主観を中心にして「見える」と述べるニュアンスであることがうかがえます。

You look so happy.
嬉しそうだね
It looks interesting.
面白そうだね
He looks like a gorilla.
奴はまるでゴリラだ(と俺には思える)

It looks interesting. のように「A look(s) B.」 と述べる場合、その発言はほぼ発言者の主観です。

look for ~ も自動詞的に理解すると腑に落ちる

《look +前置詞》型の言い回しとしては look for も挙げられます。意味はおおむね「探す」「求める」。これは《look = 見る》という理解からはイマイチニュアンスが掴みにくい熟語表現です。

自動詞 look は、それ自体「意識的に目を向ける」という意味ニュアンスを含みます。前置詞 for は「意識を向ける対象を示す」意味合いを含みます。つまり、look と for のニュアンスをそれぞれ別個にくみ取ると、「特定範囲に目を光らせる → (何かを)探し求める」という脈絡が理解しやすくなります。

この感覚は looked in ~ でも同様です。look in は「覗いて見る」という訳語と対応づけられる熟語表現として捉えられがちですが、look と in とを切り離して捉えた方が却って理解しやすいはずです。look in ~ for ~ と2つの前置詞が併存する文章もこれなら上手く理解できます。

She looked in her bag for her phone.
彼女はバッグの中にケータイを探した

watch

watch は、対象物を意識的にじっと見るニュアンスで用いられる語です。

とりわけ watch は動きのある(動いている・動くかもしれない)対象の動向や変化に注意しているイメージが中心です。この点は look と対比しておいてよいでしょう。

watch は意識を注いで(じっと)見守るイメージ

watch を使って表現する典型的な対象には、テレビ番組、スポーツの試合、動物の挙動などが挙げられます。いずれも、見た目というより動向に意識が向けられるような対象です。

動きのある対象といっても、わずかに動くだけのもの、動きには特に意識が向けられないような代物を対象とする場合は、watch でなく look at を使った方が適切です。

注視 → 観察・警戒・看護、注意する・気をつける

watch は対象の動向をうかがいつつ見ているイメージであり、文脈によっては「何か変化がないか注意深く見守る」とか、「へんな行動に打って出ないか注意深く見守る」とか、あるいは「容態が急変して悪化しないか注意深く見守る」といったニュアンスで用いられます。

動きのある(かもしれない)モノを見守る・注意して見るというイメージを根幹とするため、必然的にある程度の間、視覚的な意識を対象物に向け続けるというイメージを伴います。日本語なら「注視」がいちばんしっくり来る語彙ではないでしょうか。

Watch the puppy closely. He is always trying to get out from the cage.
しっかりその子犬を見ておいて。いつもケージから出ようとするから
Watch your mouth.
発言には気をつけな
Watch your step.
お足元にご注意ください
( on the road )Watch out!
(道で)気をつけて!

watch out は「気をつけて!」の定型表現として使われています。 look out! と言い換えることもできます。


see

see は対象物が視野に入っている場面を表現する際に用いられる語です。

see は端的に視覚的に「見える」さまを示す

see は対象物が視野に入っている場面を表現する際に用いられる語です。look や watch は意識して見るという前提がありますが、see はまた別次元、意図したかどうかに関係なく「目にした」という意味合いを表現します。

I can’t see it from this direction, wait, now I can see it.
この確度からじゃ見えな、うん?ああ、見えた

日本語で「見える」と表現してしまうと、look との差異が曖昧になってしまいますが、look は「~のように(自分には)見える」、対して see は純粋に対象が見えるという意味合いです。

I saw him walking into the room.
彼がその部屋に入っていくとこを見たよ

see は「会う」(遭遇する)という意味でもよく用いられます。

I saw Sara in the park.
サラと公園で会ったよ

「見る」という意味での see は状態動詞

視覚的に「見える」「見えない」が問題になっている場合は see を進行形で使うことはありません。常にその状態であるため、敢えて進行形にはされないのです。このような動詞のことを状態動詞と呼びます。 know を使った文章を想像すると理解しやすいでしょう。

I know that he lied to me.
彼が嘘をついたことくらい知ってるよ

これは I am knowing that ~と表現できません。know 自体に「知っている」の意味が含まれているためです。

see が「理解」を表現するワケ

see は視覚的に捉える・見えることを表す他に、I see. のような、「理解できる」という意味で使うことがままあります。

see が必ずしも「視覚」に依拠した語彙ではないと言ってしまうと少し語弊がありますが、「理解の手がかりとなる概念・観念が視野に入ってくる → 理解できるようになる」というイメージで捉えると、ニュアンス的に納得できるのではないでしょうか。

I see, I see.
なるほど
I see what you wanna say.
言いたいことはわかる
As far as I can see, He’s not gonna come today.
私の知る限りでは、彼は来ないよ

as far as I can see は「私の知る限りでは」というニュアンスの定型表現です。 as far as I’m concerned 「私(の意見)としては」と共に覚えてしまいましょう。

知覚動詞の文法解説

look at 、 watch 、 see は知覚動詞と呼ばれ、その目的語のあとに to を除いたいわゆる原型不定詞が来ます。他には hear 、 listen to など人間の五感に関わる動詞がこれに当たります。

I saw him “” steal the coin.
I want you “to” come here.

知覚動詞以外の動詞では目的語のあと to 不定詞が続きます。しかし知覚動詞の場合には to は省かれます。

I watched him play with his son.
私は彼がその息子と遊ぶのを見ていた
I heard a girl scream at the night and tried to find what was happening.
夜中に女の人の叫ぶ声が聞こえたので、なにが起こっているのか確かめようとした。

「見かた」に応じて使える細かい動詞

見るの「見」の字を用いる日本語表現は、細かく分析すると(視覚とは直接関係ない)けっこうクセがある表現ばかりですが、英語でも視覚を比喩的に慣用表現に用いる場合は多く、わりと日英で通ずるところがあります。

見通す foresee 、 predict

「見通す」を英訳するときはいくつかの候補がありますが、そのうちの一つが foresee です。「前」を表す fore (for)と「見る」の see の組み合わせで foresee 文字通り「見通す」です。

It’s better to foresee any possible problems before you start something important.
何か大事なことを始める前には、先にどんな問題があるか見通しておくべきだ

見誤る misunderstand 、 mislead

see の「理解する」という解釈から see = understand 、そして「間違い」を表す mis と understand が一緒になって misunderstand 「見誤る」とこのように覚えると記憶に定着しやすいでしょう。

I misunderstood his motive. He just wanted to reach Nicole, my best friend, not me!
彼の動機を勘違いしていたわ。彼はただ私の親友のニコルと近づきたかっただけで、私はどうでもよかったんだわ

見据える look at 、 see

「見据える」には1、対象物をじっと見る、2、物事の本質を見る、の2つの意味があります。1つ目の意味では look at や watch が、2つ目の意味では see や understand がその対訳となります。

I was looking at his face to tell him I was serious.
彼に本気であることを伝えるため私は彼の顔をじっと見据えた
I tried to see the hursh reality, but I ended up drinking a lot to forget it.
私はその厳しい現実を見据えようとしたが、結局それを忘れるために大酒を飲んだ

目撃する witness

「見」は含まれていませんが、見るは見るでも「目撃する」ことには see とは違う単語 witness を使います。「目撃する」と同様に出来事の中でも特に犯罪などの事件に関するものを見たときのための単語です。

目撃者は witness 、または eyewitness と言うことができます。

She witnessed the murder but didn’t inform police of it.
彼女は殺人を見たが、警察にはそのことを告げなかった
As an eyewitness, I was summoned to the court.
目撃者として、私は法廷に召喚された




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