いわゆる「擬音語」を英語では onomatopoeia (オノマトペ)といいます。英語にもさまざまな状況を表現するオノマトペがあります。たとえば、ブザーの音を表現する「beep」、あるいは時計の針が進む様子を指す「tick tack」など。
中には、赤ちゃんの弱々しい鳴き声を指して「mewl」/mjul/ と聞き成すような、日本語とはだいぶ差のある表現もあります。
英語では、擬音・擬声・擬態表現に由来した表現それ自体を動詞として使用する場合が非常に多く見られます。beep もしかり、tick tack もしかり。mewl もしかり、です。
日本語の場合は、擬音語・擬態語は主に形容詞や副詞として扱います。他方、英語では動詞1語に収まります。英語の動詞の意味を日本語にすると《副詞+動詞》の形で表現されやすいのは、この辺りの事情が深く関わっていそうです。
声を表現する「擬声語」由来の動詞
・bawl
オイオイと泣く
・hee-haw
ゲラゲラと馬鹿笑いする(※もとはロバの鳴き声)
・mutter
ブツブツとつぶやく
・babble
ペチャクチャと喋る
・mewl
オギャーと泣く
・shriek
キャッと叫ぶ
・wow
ウワーッと叫ぶ
・howl
ギャーギャーとわめく
・squeal
キーキーとわめく
物音を表現する「擬音語」由来の動詞
・clatter
カタカタと鳴る
・click
カチッと鳴る(鳴らす)
・clink
チリンと鳴る
・rattle
ガタガタと鳴る
・rumble
ガラガラと鳴る
・whiz
ピューピューと鳴る
動詞にならないオノマトペの多くは間投詞に
動詞に転用されない純粋なオノマトペもあります。
たとえば、笑い声を示す「ha ha」、くしゃみを示す「ahchoo」。驚いた際の悲鳴を指す「eek」。しまった!という狼狽を表現する「oops」のような擬声語は、基本的には動詞として使われずに間投詞的に(つまり日本語と同様に)扱われます。