確かさ・確実さの度合いを英語で言い分ける表現(きっと・多分・もしかして・おそらく)

可能性や見込みの「確かさ」について表現する場合、英語では主に副詞や助動詞を使って、可能性の高さの程度に応じて表現が使い分けられます。 maybeprobably をはじめ、副詞だけでもザッと10以上の「確度を示す表現」があります。

「確度を示す表現」などと言うと厳めしく聞こえます(総称する表現は色々とあります。たとえば可能性、確実性、実現性、蓋然性、確度、確かさ、見込み、公算、などなど)が、要は日本語の「もしかして」「たぶん」「おそらく」「きっと」「絶対に」のような語に対応する表現です。

表現の使い分けは感覚的な側面が大きく、完璧に使いこなすとなると大変ですが、おおよその表現の種類とニュアンス差を把握しておくだけでも、意思疎通の精度がずっと高まります。

→英語で「その通り!」と伝える表現・相づちフレーズ集

確実さの度合いを表現する主な副詞

確実さの度合いを表現するために用いられる主な副詞表現を列挙するなら、次のような感じになるでしょうか。

  1. absolutely
  2. definitely
  3. certainly
  4. clearly
  5. surely
  6. probably
  7. (very) likely
  8. presumably
  9. possibly
  10. maybe
  11. perhaps
  12. improbably

おおむね「確度が高い→確度が低い」の順に並んでいますが、前後順は必ずしも統一されていません。使う人によっても副詞ごとの確実性は少し異なります。

ひとまず「確実性が高い」「確実性は五分五分」「確実性は低い」という3段階に区分してみましょう。すると「確実性が高い」グループにも「上の上」と「上の下」、ような大まかな区分にグループ分けすることは可能でしょう。

確度別に区分した確実度別の副詞一覧

絶対確実、疑う余地がない

  • absolutely
  • definitely
  • clearly

totally (全くもって)なども同じニュアンスで使われます。これらの単語は「完全に」や「絶対に」と訳出できます。細分化するならば absolutely は何も失われていないという意味で「完璧な」というイメージです。これは totally についても同じです。
一方 definitely や clearly は何かについて疑う余地が無いという意味で「完全に」というイメージです。

You’re absolutely right.
完璧に正しいよ
I will definitely be at the station to meet you.
絶対に駅に会いに行くよ

まず間違いない

  • certainly
  • surely

これら副詞は「絶対確実」グループとそこまでの差異はありません。しかし、少し違う点があります。
「絶対確実」のグループは100%正しいことに言及する際に用いられますが、 certainly や surely は話し手自身は確信している内容をを言及する際に用いられますが、それが確実に正しいとは言い切れない場合が多いです。

It is certainly not true to say buses don’t come on time because here is Italy.
ここがイタリアだからってバスが時間通りに来ないって言うのは間違いだよ

そして surely を用いる際は話しては確信している事案に対して、反対意見があることに驚き表すために良く用いられます。

I will surely go with a flow if you decide where to go.
もし行き先を決めてくれたらそれに乗るよ

ほぼ確実

  • probably
  • very likely
  • presumably

このグループはほとんど確実ですが、そのほどは「話し手の知る限りでは、分かる限りでは」と少し確度が落ちます。

Yesterday she said she wanted to come. So probably she will come and join us.
昨日来たいと言っていたから、多分彼女は来るはずだよ

確実とも不確実とも言いかねる

  • maybe
  • perhaps

こちらの副詞は不確実性や可能性を表す際に用いられます。どちらとも決めかねる際に「可能性はあります」というニュアンスです。

Maybe I will go to America as a trip.
多分アメリカに旅行に行くよ

どちらかといえば懐疑的

  • possibly

こちらも maybe や perhaps と同様に不確実性や可能性を表す際に用いられますが、 possibly を使う際はどちらかと言うと言及した内容に対して懐疑的であったり、ためらいを表す際に用いられます。

Perhaps it was my brother, perhaps my sister and possibly my father.
多分兄か姉の仕業だけど、もしかしたらお父さんかもしれない

副詞の文法解説

副詞は基本的に修飾するものによってどこに位置するかは変わってきますが、確率を表す副詞は基本的に文章全体を修飾する扱いです。

  • 文章全体を修飾する副詞は、文頭もしくは動詞が be 動詞のときは be 動詞の後、それ以外の動詞のときは主語と動詞の間に置かれます。
Probably, I was right.
多分俺があってたね
It is certainly yours.
それはあなたのですよ
He definitely went to his friend’s house.
彼は確実に友達の家に行ったでしょう

 

  • また、助動詞がある場合は助動詞と動詞の間に位置します。
He will presumably come.
彼は多分来るだろう

 

  • 否定形を用いる際は決してその後ろで用いられることはありません。
I definitely won’t go there.
× I won’t definitely go there.
絶対に行きません

 

  • 通例として perhaps と maybe は文頭で用いられます。
Maybe tomorrow will be rainy.
多分、明日は雨でしょう
Perhaps his phone won’t be found.
多分彼の携帯電話は見つからないでしょう

用法

単語によってカジュアルなシーンで用いられたり、フォーマルなシーンで用いられるものがあります。

certainly
レストランで「かしこまりました」と言う際に certainly が用いられます。
これ以外にも少しフォーマルなシーンで用いることができます。

absolutely, totally
certainly と確率的には同等ですが、こちらはどちらかというと少しカジュアルなシーンで用いられます。
「友人に明日遊ぼう!」と誘われたときに
absolutely!!
と言えば、「行こう!」「いいよ!」と言った感じです。

likely
likely は普通、何か副詞を伴って用いられます。
例 most likely, very likely

He will very likely ask her out.
彼は多分彼女をデートに誘うでしょう

しかし、アメリカで口語に限っては副詞を伴わずに使われます。

We will likely meet soon.
すぐに会うでしょう

終わりに

確実である、を表すには absolutely や clearly などさまざまな表現方法があります。
単調にならないように多くの表現を使いこなせるようになりましょう。

そして、可能性の高そうなものには probably や very likely を、
ちょっと微妙なものには maybe や perhaps などとしっかりと使い分けられるとあらぬ誤解を生まずに済むかもしれません。

言葉で表現される確実性の度合いは、多分に感覚的であり曖昧なものです。話し手や文脈による揺れも少なからずあります。とはいえ、ある程度の範囲で区分することは可能です。


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