英語にも、天気を表す単語はとても沢山あります。たとえば「晴れ」を意味する英単語なら、その晴れっぷりまで単語で言い分けることができます。
天気を表現する英語を幅広く身に着けると、その天気に対する感情のニュアンスのような部分も表現できるようになってきたりします。
「晴れ」を表現する英語
「sunny」は陽光あかるい晴れ渡った天気
「晴れ」と聞いて真っ先に思い浮かべるのが sunny でしょう。sunny は、太陽の光で明るく照らされている状況を表します。まさに「晴れ」と言いたい時にはぴったりの単語でしょう。
「clear」は雲ひとつない快晴
clear は、「はっきりと見える」という意味から、雲や霧がなく晴れている様子を表します。sunny で、かつ雲ひとつないときには clear を使うと良いでしょう。
「fine」は晴れて乾いた天気
fine は晴れて乾いた天気を表します。日本語では「快晴の」「晴天の」と訳されます。主にイギリスで使われている表現です。同じ意味の単語に fair があります。
「nice」「beautiful」も日常でよく使う表現
「晴れ」は sunny 以外でも表現できます。
例えば、nice(良い)や beautiful(美しい)のような間接的な表現を使って「晴れ」を表すこともできるのです。また、perfect(完璧)を使って、「晴天」を表すこともあります。
こうした間接的な表現は、日常生活の中では頻繁に登場します。覚えておくと良いでしょう。
良い天気ですね
とても素晴らしい(晴れた)天気ですね
完璧な(完璧に晴れた)天気です
「曇り」を表現する英語
「cloudy」は「くもり」、雲が一部でも全部でも
cloudy は、空が雲に覆われている状況を表します。雲の量の多い少ないに関わらず使えます。
- 晴れのち曇り:cloudy after fine
- 晴れ時々曇り:occasionally cloudy
- 曇り時々雨:cloudy with intermittent rain
「overcast」は一面が雲に覆われた空
overcast は、灰色の雲によって空一面が覆われている状況を表します。気象学では、10分の9以上が雲に覆われているときに使われるそうです。
「gloomy」は気が塞ぐような曇天
gloomy は気持ちを表す単語としても使われています。気持ちを表すときには、「不幸で」「希望がなく」を意味します。
天気についても、気持ちが暗くなるような天気を表します。例えば、曇っているため、辺りが暗くなっている状況などです。日本語では「どんよりした」と訳されます。
「dark」は日の光も遮られるような暗雲の空
dark は、光が全くない、又はほとんどない状況を表します。天気について dark を使った場合、雲に覆われていて暗くなっていることを意味します。
「雨」を表現する英語
「raining」は雨降りを指す幅広い表現
raining は、雨の降り方の程度にかかわらず使うことができます。状況を選ばない表現なので、適当な表現が思い浮かばなければ「It’s raining. 」で済ませても良いでしょう。
「drizzle」は静かにしとしとと雨の降るさま
drizzle は、静かに「しとしとと」降っている雨を表します。雨粒が目に見えるか見えないか分からないくらいの雨です。日本語では「細雨」「霧雨」と訳されます。
drizzle は名詞としては「霧雨」「細雨」を意味し、また動詞としては「霧雨が降る」を意味します。
「sprinkle」は降り始めのぱらつく雨
sprinkle は水などをぱらぱらまく、雨がぱらぱら降る、といった意味の動詞です。雨が「ぽつぽつと」降り始めた頃に使える表現です。日本語では「小雨」と訳されたりします。
同じく「小雨」を意味する表現として light rain もあります。
「shower」は唐突に短く降るにわか雨
shower は、短時間に降る、比較的弱い雨を表します。日本語では「にわか雨」と訳されます。「夕立」や「通り雨」も shower を使って表されます。
- evening shower:夕立
- passing shower:通り雨
「pour」はバケツをひっくり返したような豪雨
pour は、「なみなみ注ぐ」という意味の動詞です。pour を使って、激しく降る「土砂降りの雨」を表すことができます。
ひどい土砂降りだ
「downpour」はさらにひどい集中豪雨
「集中豪雨」や「ゲリラ豪雨」は、localized heavy rain もしくは downpour で表すことができます。downpour の方がより一般的に使われているようです。
ちなみに、”guerrilla rainstorm”(ゲリラ豪雨)は日本で作られた和製英語です。
「rainstorm」は雨と風が襲う暴風雨
強い風と大雨を伴う天気は rainstorm で表すことができます。
「狂暴な」を意味する tempestuous も「大嵐の」「暴風雨の」を表します。
豪雨の産物は洪水(flood)
flood は「洪水」を表します。雨が大量に降ることによって川などが氾濫した状況です。flood がさらに酷くなると、deluge(大洪水)が使われます。
「雪」を表現する英語
「snowy」は白い雪が舞い降るさま
snowy は、雪が降っている状況を表します。雪の中でも、特に、白い雪が降っているときに使われるようです。
「sleety」はみぞれが降るさま
sleety の名詞形 sleet は「一部溶けた雪」を意味します。日本語で言う「みぞれ」です。みぞれ交じりの雨は、sleety rain と表現します。
「hail」はあられが降るさま
hail は、雨のように空から降ってくる、小さくて硬い雪のつぶを意味します。日本語で言う「あられ」や「ひょう」です。snow pellets とも言います。
動詞として使われるときには、「あられが降る」を意味します。
sleet のように、y を付けて形容詞(sleety)として使うことはないので注意しましょう。
「snowstorm」は吹き付ける大雪
snowstorm は、強い風によって吹き付けてくる大雪を表します。日本語では「吹雪」と訳せます。
snowstorm をさらに激しくしたのが、blizzard です。大雪によってほとんど視界が見えないような状況を表します。
「霧」を表現する英語
「hazy」は熱気でかすんださま
hazy は、「かすんだ」「もやがかかった」を意味します。
名詞形 haze は「霧」「もや」を意味します。似たような意味の単語に fog や mist もありますが、haze はそれらよりも薄い「霧」「もや」を意味します。
うすく霧がかかっている
hazy の「かすんだ」状況とは、雨や霧ではなく、熱気で視界がかすむ状況を表します。夏の暑い日に熱気で視界がゆらゆらするのが hazy です。
この地域では夏に頻繁に霧が立つ
「misty」は遠くが見えにくいさま
misty は、霧やもやで覆われている状況を表します。hazy よりも霧が濃くなり、遠くの方が見えにくい時に使われます。
「foggy」は深い霧に覆われたさま
foggy は、深い霧に覆われている状況を表します。misty よりも、さらに霧が濃くなったときに使われます。
「風」を表現する英語
「balmy」は心地よい風に吹かれる感じ
balmy は、「さわやかな」「すがすがしい」を意味します。心地よいくらいの風が吹いているときに使われます。
ちなみに、全く風がなく穏やかな天気は calm で表現します。
「breezy」は若干強いけど爽快な風が吹く感じ
breezy は、心地良い風が吹いている状況を表します。日本語では「そよ風が吹く」と訳されます。
balmy も breezy も「心地良い風」を表しますが、balmy がほんの少し風が吹いている状況であるのに対し、breezy は強めの風が吹いている状況を表します。
「windy」はけっこう強い風が吹くさま
windy は、強い風が吹いている状況を表します。心地良さはありません。
「gale」はかなり強い風に吹かれるさま
gale は、とても強い風(=strong wind)を表します。特に、海から来る強い風を指して使うようです。日本語では「強風」と訳されます。
強風が吹いている
「gusty」は突然吹く強い風
gust は、「突然の強い風」を意味します。gust の形容詞形 gusty は、「突風の多い」「突風の」と訳されます。
「stormy」暴風というか嵐
storm は、強い風と激しい雨、そしてしばしば雷をともなう天気を指します。日本語で言う「嵐」です。
storm の形容詞形 stormy で、「嵐のような」「暴風が吹く」を意味します。そして、stormy をさらに激しくした天気を tempestuous と呼びます。
「blusterous」は突発的な強風・暴風
blusterous は、突発的な強い風を表します。storm(嵐)の雨がないバージョンと考えて良いでしょう。
特殊な暴風:typhoon
typhoon(台風)は、storm(嵐)の中でも、インド洋や大西洋で発生する熱帯暴風を指します。
特殊な暴風:tornado
tornado(竜巻)は、回転する風によって漏斗形の雲が発生し、嵐と同じシステムで移動します。恐ろしい破壊力を持ち、特に西アフリカやアメリカで発生します。
特殊な暴風:hurricane
hurricane(ハリケーン)は、回転しながら動く、破壊的な風を指します。特に西大西洋で発生します。
「雷」を表現する英語
日本では、「雷鳴」と「稲光」を分けて言及することはまれで、その全体像を指して「雷」という単語が使われます。
しかしながら、海外では雷鳴と稲光を分けて使うことが一般的です。
「thunder」は雷鳴
thunder は、嵐の最中に、突然空から聞こえてくる大きな音を表します。日本語で言う「雷鳴」に該当します。
雷が鳴っている
「lightning」は稲光
lightning は、空で発生し、明るく光る電力のことです。日本語で言う「稲光」に該当します。光と一緒に音が伴うと、thunderbolt と言います。
空に稲光が光った
日本語の「雷」を英語で表現するなら
「雷鳴」と「稲光」を合わせて「雷」なので
thunder も lightning も、片方のみでは日本語で言う「雷」を意味しません。雷(音と光の両方)を表したいときには、thunder and lightning と言います。
「雷」を一語で表現する英語
「雷」を一語で表す英単語もあります。thunderstorm と thunderbolt です。
- thunderstorm:雷鳴や稲光を伴う嵐、雷
- thunderbolt :雷鳴が伴う稲光、雷
雷が今にも落ちそうだ