英語で依頼・お願い・頼み事をうまく伝える英語表現

相手に何事か依頼・お願いする場面では、できるだけ相手に気持ちよく引き受けてもらえるよう、工夫したいところです。英語にも「丁寧さの度合い」や「依頼の難度」に応じて使い分けられる依頼表現・フレーズがあります。

気軽に「これお願い」と頼む場面か、丁寧に「もしよければ…」と頼む場面か、状況に応じて表現を使い分けて「お願い上手」を目指しましょう。

→英語で丁寧に頼み事・お願いをするときの定番フレーズ

カジュアルな場合の英語表現紹介

頼み事・お願い事をするときに、can you ~?will you ~? を使うことがあります。これらの表現は、家族や友人など、とても親しい間柄の人に対して使う表現です。

カジュアルな表現なので、公共の場などで使うと、周りの人に幼稚な印象を与えてしまう恐れがあります。使う相手とシチュエーションには気をつけましょう。
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can you ~? と will you ~? の違い

can you ~? は「可能かどうか」、will you ~? は「意思があるかどうか」と尋ねることになります。

一般的に、お願い事をする際に can you ~? を使うことはありません。お願い事をする場合でも、親しい人に対して小さなお願い事をするときに使います。

また、can you ~? は「~できる?できるよね?!」と可能であることを確認する際にも使われます。can you keep a secret? は「秘密を守れる?(秘密を守ってよね)」となります。「確認」の意味でも使われるということを覚えておきましょう。

Can you do me a favor?
お願い事をしてもいい?
Can you send me your photos?
あなたの写真送ってくれる?

will you ~? は相手の意思を確認するときに使います。そこで、プロポーズの時やデートに誘う時に will you ~? が使われます。

Will you marry me?
結婚してくれませんか?
Will you dance with me tonight?
今夜、私と踊ってくれませんか?
Will you pass me the salt?
お塩取ってもらってもいい?

これらの表現を少しだけ丁寧にしたいときには、can you ~, please?will you ~, please? のように最後に please を入れます。

「私」を主語に置く Can I ~?

お願い事をする表現として、can I ~? という表現もあります。前者2つと異なり、「私」が主語になります。「私が~をしてもいいでしょうか?」と相手に聞くことになります。

頼み事をする際によく使われるフレーズは、can I ask you something? (あなたにお願い事をしてもいいかな?)です。something は a favor に置き換えることも出来ます。

Can I ask you a favor?
お願い事をしてもいいかな?
Can I ask you to help me?
手伝ってもらいたいんだけれどお願いしてもいい?

フォーマルな場合の英語表現紹介

丁寧な言い方として、could you ~? would you ~? などを使ったフレーズがあります。これらの表現は、公共の場からビジネスシーンまで幅広く使われています。

could you ~? と would you ~? の違い

could you ~? と would you ~? の違いは、can you ~? と will you ~? の違いとほぼ一緒です。

could you ~? は、「可能かどうか」を尋ねるフレーズです。その人の意思は関係なく、物理的または能力的にできるかどうかを尋ねることになります。

一方、would you ~? は「意思があるかどうか」を尋ねるフレーズです。物理的に可能であることを前提に、その人にそれをする意思があるのかどうかを尋ねることになります。

音のボリュームを下げる、ドアの開け閉めをするなど、その気があればできることは would you ~? で聞いてみましょう。お願いすることの内容で使い分けることができます。

面倒なお願いは丁寧な聞き方で

面倒だったり難しいことをお願いするときには、would you ~? や could you ~? よりも丁寧、つまりより婉曲的なフレーズが使われます。

【丁寧度:中級】would you mind ~?

would you mind ~? を直訳すると、「~するのは嫌でしょうか?」です。つまり、遠まわしに「~してくれませんか?」とお願いしていることになります。

would you mind の後には動名詞「~ing」が続きます。to do の形は続かないので注意しましょう。

would you mind ~? を少しカジュアルに言いたいときには、do you mind ~? が使えます。

ちなみに、この問いは「嫌かどうか」を聞いているので、答えが「NO」であれば「引き受けますよ」、「YES」であれば「嫌です」という意味になります。

Would you mind picking me up in 10 minutes?
10分後に迎えに来てくれませんか?
Would you mind if I ask you something?
あなたにお願い事をしてもよろしいでしょうか?

【丁寧度:中上級】would you be able to ~?

would you be able to ~? は、とても丁寧な表現です。日本語だと、「~していただくことはできますでしょうか?」と訳せるでしょう。

同じような意味で、would it be possible for you to ~? というフレーズもあります。

Would you be able to come in tomorrow?
明日来ていただくことは可能でしょうか?
Would it be possible for you to review our documents?
私どもの書類に目を通していただいてもよろしいでしょうか?

【丁寧度:上級】I was wondering if it would be possible for you to ~?

I was wondering if it would be possible for you to ~? は、かなり婉曲的で、最高に丁寧な(もしくはまどろっこしい)表現です。日本語だと「~していただきたいと思っているのですが、いかがでしょうか?」と訳せるでしょう。

丁寧な表現になればなるほど、婉曲的でフレーズ自体も長くなります。覚えにくいようでしたら、最初は短いフレーズから覚えていきましょう。

I was wondering if it would be possible for you to work on this weekend?
今週末にも働いていただけないかと思っているのですが、いかがでしょうか?

「私」を主語に置く could I ~? や may I ~?

相手に何かをお願いする表現として、could I ~? や may I ~? があります。どちらも丁寧な表現ですが、どちらかというと may I ~? の方が上品なイメージがあります。ビジネスシーンでも頻出するフレーズなので覚えておくと良いでしょう。

よく使われるフレーズは、could I ask you something?may I ask you something? です。「あなたにお願い事をして良いでしょうか?」と尋ねることができます。

ちなみに、something は a favor に置き換えが可能です。また、ask you の後に to do で文章をつなげることもできます。

Could I ask you to send these documents to my PC?
パソコンにこれらの文書を送っていただいてもよろしいでしょうか?
May I ask you to take a picture for us?
私達の写真を撮っていただいてもよろしいでしょうか?

「してほしい」度合いによる使い分け

必ずお願いしたい場合

疑問文と肯定文の使い分けが重要になります。頼みごとをする際に使われる、would you ~? と I would like you to を比べてみましょう。

疑問文は、肯定文に比べて断りやすくなります。would you ~? という疑問文は、相手が断ることも前提に置いて尋ねているという印象を与えてしまうからです。

疑問文のほうが丁寧な印象を与えることができますが、絶対に断ってほしくない頼みごとをするのであれば、肯定文で伝えると良いでしょう。

ただし、肯定文や若干威圧的な印象を与えてしまうので、上司に大しては使わないなど、使う相手を選ぶ必要があります。

可能ならぜひお願いしたい場合

可能ならお願いしたい程度であれば、疑問文で聞きましょう。would you ~? や could you ~? などが使えます。

事のついで程度、しなくても大丈夫な場合

重要性が低いときには、I am happy if you ~ というフレーズが使えます。日本語では「~してくれたら嬉しいな」と訳せます。

嬉しい程度で差し迫った緊急性は感じられないので、相手によってはスルーされる場合があります。大したお願いでないのであれば、このようなフレーズを使うのも良いでしょう。

さらに、if you are too busy, you do not have to.(忙しかったら無理しないで)というフレーズを付け足すこともできます。ここまでくれば、よっぽどお人好しでなければスルーしてしまうでしょう。




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