英語で「やめておきなよ」「やめた方がいいよ」のように表現する場合、いくつかの言い方が考えられます。場面やニュアンスに応じて使い分けられるようになっておきましょう。
「止めておきなよ」と表現する言い方
「おやめなさい」「もうやめないか」「よせよ」といった制止、相手を諫める場面で使える言い方は、「止める」に相当する意の動詞を命令形で表現すれば無難に示せます。
Stop it.
「止めなよ」を安直に英訳するとまずは stop が思い浮かびます。これで相手の行動をとどめる意味合いが表現できます。
stop と述べる場面は相手がすでに当該の動作をしている・しつつある場面です。そのため「もう止めなさい」「これ以上するな」という意味合いが出てきます。
動作を明示して Stop crying. (泣くのは止せ)のようにも表現できます。
Stop.
stop は他動詞としても自動詞としても機能します。単に Stop ! と言うだけでも「止せ」の意味が表現できます。
Lay off.
lay off は口語的表現で「やめる」といった意味合いのある句動詞です。「よせよ」くらいの語感で使えます。
lay off は特に酒・タバコを「やめる」という意味で用いられることが多々ありますが、この場合の「やめる」は禁煙・禁酒の意味合いで受け取られる可能性が濃厚です。
Back off.
back off は「退く」「後ずさる」という意味の句動詞です。「手を引け」的なニュアンスが表現できます。
Come off it.
come off it は主に「嘘をつけ」くらいの意味で用いられる口語的な言い回しです。場面によっては「そんなに格好つけなさんな」というニュアンスを込めて「よさないか」という意味合いが表現できます。
「すべきでない」「するな」と表現する言い方
「止める」系の動詞を使う言い方の他に「それはするべきでない」と否定語を交えて表現する言い方もあります。
Don’t try to do that.
たとえば Don’t try to do that (それをするな)と伝える言い方も、文脈によっては「やめておきなさい」という意味合いを伝える表現になります。
Don’t you dare.
Don’t you dare. は強調の意味で you と do を逆転させて述べる言い方です。dare は「あえて行う」という意味の動詞。
制止する・諫めるというよりも「やったら承知しないからな」という脅しに近いニュアンスのある言い回しです。
You should not ~.
推奨の意味合いを持つ助動詞 should に否定語を伴わせて should not と表現する言い方は、「~すべきでない」「~すべからず」というような忠告のニュアンスを多分に含んだ表現になります。
そこに行くべきではない
そこに行くのは止めたほうがいい
You had better not ~.
had better も助動詞として扱われる語です。should が忠告なら had better は警告めいたニュアンスを醸します。
君は今晩外に出るべきじゃない、そうしないと困ったことになる
「もう十分だから(やめなよ)」と表現する言い方
「もう十分だよ」という風に伝えて、だからもう止めたらいかがと遠回しに諭す言い方もあります。おおむね直接的に「止めなよ」と述べる言い方よりも穏便に表現できます。
That will do.
That will do. は「これでよし」「それで結構」「もう十分」という意味合いのフレーズです。「もう十分(だからこれ以上はやめておきなさい)」という趣旨が伝わります。
That’s enough.
That’s enough. も「これでもう十分」と述べる言い方です。
ただし That’s enough. は「もうたくさんだ」「いいかげんにしてくれ」という非難めいた意味で使われる場合も多々あります。文脈と言い方に注意して誤解のないように表現しましょう。
No more of ~.
No more of +名詞. の形を取る表現は「それ以上の~は止せ」という意味合いのフレーズとして用いられることがあります。
これ以上のおせっかいはやめてくれ
「望み薄だ(からやめておけ)」と表現する言い方
やめとけと助言する理由が、どうせ無駄なことだから、という部分にある場合、また少し違った言い方ができます。
Forget it.
forget it は、「もうそのことは考えるなよ(忘れなさいな)」と言って相手を留める言い方です。
成功の見込みが薄いことに執着心を抱いている友人をいさめるような場面で使えます。
Don’t even try it.
Don’t even try it. は「試そうなんて考えるなよ」「やってみようなんて思うな」という意味合いの言い回しです。
もしかしてワンチャンあるかもなんて気配を発している友人に「まず無理だからやめとけ」といさめるような場面で使えます。