much や many といった表現は「多くの」という意味合いの形容詞として一般的に用いられます。
これを「not + much」や「not + many」のように否定文の中で(much や many を「not」で否定する形で)用いると、「それほど~ない」「多いというわけではない」という部分否定として機能します。
部分否定は全否定と混同しがちな部分でもあり、かつ、否定の細やかなニュアンスが出せる言い方としてぜひマスターしておきたい部分です。しっかりと理解しておきましょう。
→英語で「多い」を表現する many、much、a lot of、lots of の違いと使い分け方
部分否定は「さほど~ではない」のニュアンス
否定文で「much」や「many」を用いると、「あまり~ない」「それほど~というわけではない」といった意味合いの否定表現となります。
I don’t have much money.
あまりお金を持っていない
I don’t have many books.
そんなに多くの本を持っているというわけではない
構造的には「not {much money}」のように捉えてよいでしょう。つまり「たくさん持っている」を否定して「たくさん持っている・というわけではない」という意味を取るのです。
部分否定ではなく全否定(ぜんぜん~ない)を表現するなら、「not ~ any」もしくは形容詞「no」や副詞「never」を使用します。
「much」は副詞として否定文で用いられた場合も、部分否定の意味になります。
He doesn’t care about her much.
彼は彼女のことをあまり気にかけていない
彼は彼女のことをあまり気にかけていない
また、「much」は「too」や「very」などの副詞と一緒に用いられることも多々あります。
You don’t have to work too much.
そこまで働きすぎる必要はありませんよ
そこまで働きすぎる必要はありませんよ