英字新聞は、英文をたくさん読んでリーディング力を身につける「多読」学習に最適です。定期購読すれば継続しやすさが断然違います。
とはいえ「英字新聞はハードルが高すぎる」「まだそういうレベルじゃない」と及び腰になってしまう方も多いはず。そんな方は「朝日ウィークリー」(Asahi Weekly)を検討してみてはいかがでしょうか。
英字新聞でも英語新聞でもなく「英和新聞」と銘打たれた、日本人の英語学習のための新聞。多読の事始めとしてはうってつけです。
朝日ウィークリーの特徴
朝日ウィークリーは、朝日新聞社が発行する週刊紙(週間の新聞)です。日本人の英語学習を意図して制作・刊行されており、内容は特に初学者にもやさしい構成が特徴といえます。
記事内容は多彩で、国内外のニュースからコラム記事、英語表現の紹介、海外文化の紹介、著名な外国人へのインタビュー、クロスワードパズルに星占いと様々です。コミカルなイラストや写真が多用されていて、目に飽きない紙面構成です。
「その英語、ネイティブにはこう聞こえます」(主婦の友社)などの著書でお馴染みのデイビッド・セイン先生による連載コラムもあります。
対訳がある、比べながら読める
朝日ウィークリーの大きな特徴として、多くの記事が同じ紙面に英文とその日本語訳が並ぶ形で掲載されている、という点が挙げられます。
後述する「英語学習レベル」のうち《初級》にあたる記事すべてに全文の対訳がついています。
英文と訳文は上下に配置されている場合もあれば、左右に配置されている場合もあります。訳文はなく要約と単語の意味のみ記載されている記事もあります。
百聞は一見にしかず、実際にどんな様子かサンプル紙面を覗いてみましょう。Fujisan.co.jp ではPCから実際の紙面レイアウトで閲覧できます。1号まるごと公開されている号もあります。
日本の英語学習者向けの新聞メディアは他にもいくつかありますが、英文全体を訳出して併載するという方針において朝日ウィークリーに並ぶメディアはそうそうありません。
紙媒体で購読すれば、訳文はいったん隠して英文を読んでから答え合わせすることもできますし、英文を読んで分からなかった単語や表現を訳文で確認することもできます。使い方次第でいろいろな学習法に利用できそうです。
扱う記事も親しみやすく興味が持ちやすい
朝日ウィークリーの特徴としては、記事内容がバラエティに富み、興味を抱きやすい話題を取り上げているという点も挙げられるでしょう。
新聞には政治経済を中心とする「お堅い」雰囲気が主に連想されがちですが、Asahi Weekly は芸能・スポーツ・大衆文化(ポップカルチャー)などの話題も積極的に取り上げています。紙面はポップでカラフルなイラストが多用され、新聞にありがちな敷居の高さを感じさせません。
- 2012-07-07 発売号:映画「テルマエ・ロマエ」海外での公開が決定
- 2014-09-13 発売号:錦織圭がテニスの4大大会で準決勝へ進出
- 2015-09-12 発売号:シリア難民が数千キロを旅して欧州に到着
- 2016-03-05 発売号:レオ様ことディカプリオがアカデミー賞初受賞
- 2016-05-28 発売号:スヌーピー人気はいまだ衰えず
※画像をクリックするとAsahi Weeklyの試し読み(Fujisan.co.jp)ページへジャンプします
初級レベルから上級レベルまで様々な英文が読める
朝日ウィークリーの英文記事には初級・中級・上級の3段階の記事レベルが設定されています。レベルに応じて記事の構成が違っており、自分のレベルに応じて読み方を変えることができます。
初級レベルの記事には完全な日本語訳がついています。かなり平易な単語のみ使われており、内容も日常の身近な話題が中心です。
上級レベルの記事では政治・経済・文化などに焦点が当てられます。日本語訳はなく、重要な単語の意味(訳語)を記載する欄のみ用意されています。対訳は不要と考える中級者にとってはメインコンテンツとなり、初学者にとっては腕試しになります。
紙面には「超初級」に当たる、子ども向けのコンテンツも多数あります。子どもにお馴染みのキャラクターが登場したり、親子で英会話を行えるような会話紹介などもあります。
小さい子どもから、学生、大人まで、あるいは初学者から中級者まで、幅広い読者層をカバーします。家族で読み回して英語学習するなんて場合には最高の教材になりそうです。