英語で読む時事ニュースと英語フレーズ:「Black Lives Matter」

英語のニュースを読みましょう。海外情勢と英語の知識を同時に獲得でき、多読を通じて英語に慣れる、オススメの習慣です。

最近の海外ニュースからひとつ、 Black Lives Matter の話題について。アメリカの国内情勢に関連するキーワードです。

Black Lives Matter という言葉がすでに日本語に直訳しにくい。英語原文で読み解くには格好の話題でしょう。

Black Lives Matter とは

Black Lives Matter は、アメリカにおける黒人差別を批判するスローガンです。略して BLM と表記されます。

BLMの意味を日本語で表現するなら、「黒人の命は大切(だ)」のような表現がいちばん無難でしょう。

アメリカでは白人による黒人差別の問題が建国以来の社会問題となっています。現在ではかなり解消されつつありますが、依然として禍根は残っています。

特に、白人警官が黒人の一般市民を咎め、果ては発砲、射殺に至るケースがたびたび発生しています。この背景にはやはり差別の問題があると考えざるを得ません。

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BLMの英語の意味

Black Lives Matter の Black は黒人を指す語です。

ここで用いられる matter は、「重要なこと(である)」「大切なこと(である)」といった意味合いです。

matter には名詞の意味も動詞の意味もあります。

matter:
something that you are discussing, considering, or dealing with
議論、考量、または対処の対象となるところのもの ―― Macmillan Dictionary

「~ Lives Matter」という表現は、「命を大事に」の意味で用いられる標語です。Black Lives Matter の機運が高まると、反BLMの立場から Blue Lives Matter というスローガンも登場しました。Blue は、青色の制服を着た警察官のことです。

さらに、特定の人間を対象とする BLM に対するアンチテーゼとして All Lives Matter (みんな命が大切だ)というスローガンも登場しています。


アメリカ流の抗議活動

スタバにて

2016年7月にアメリカで白人警官による黒人男性射殺事件が発生した際、人気コーヒーチェーン店「スターバックス」を通じた抗議活動が注目を集めました。

「TIME」は「How People Are Using Starbucks to Support Black Lives Matter」と題した記事の中で、次のように述べています。

Starbucks customers have begun changing the names on their orders to “Black Lives Matter,” as a way of getting baristas to call out the phrase when a drink order is ready.
スターバックスの客は自分の注文における名前を「Black Lives Matter」に換えはじめた。オーダーができた際、バリスタに Black Lives Matter のフレーズで呼んで貰うためだ - TIME, July 14, 2016

スターバックスでは、注文後に品が用意できると客の名前を呼んで取りに来てもらう仕組みがあります。この名前は適当に好きにつけることができます。そこで、自分の名前代わりに Black Lives Matter と伝えておき、スタバの店員さんに高らかに BLM のスローガンを叫んで頂くというわけです。

そうして購入したスターバックスのドリンクにも Black Lives Matter と書かれます。そのカップの写真をFacebookやTwitter アップして拡散する潮流も生まれています。


Black Lives Matter への賛否

“Hey! What about other lives?” On CBS’s Face the Nation, Giuliani went through the usual riff: “…there must be something terribly elitist and wrong with you if you care only about black ones.

…If I say “Save the whales,” it does not mean, “Screw the eagles.”

Enough Already With ‘All Lives Matter’ー TIME, July 11, 2016

アメリカの放送局CBSの報道番組、「FACE THE NATION」において、元ニューヨーク市長であるルドルフ・ジュリアーニ(Rudy Giuliani)氏のコメントが注目されました。彼は、「All Lives Matter」(全ての人の命が大切)なのであって、「Black Lives Matter」だけを主張するのは間違っていると述べています。

一方、「Black Lives Matter」と言うからといって、他の人種の命が大切でないと言っているのではないという反論もあります。記事の中には、「If I say “Save the whales,” it does not mean, “Screw the eagles.”」(「クジラを守れ」ということが「ワシの首を絞めろ」ということを意味しないことと同じである)と書かれています。

「黒人」の差別にならない呼び方

「黒人」は、広く「black people」と呼ばれています。また、公的な場所では「African American」(アフリカ系アメリカ人)に置き換えられることも多々あります。※「African Americanはアメリカ以外の黒人は含みません。

一方、「Colored」「Negro」「Nigra」等の単語は差別的な表現としてみなされる恐れがあるので、使うのは控えましょう。

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