和製英語に要注意! それはネイティブが使わない英語・ネイティブに通じない英語です。
今回の要注意表現は「オールマイティ」。単語自体は英語由来でも、意味や用法のギャップが激しいパターン。
almightyは基本的に「神」を称える表現
日本語で言う「オールマイティ」は、《何でもこなせる人》とか《多才多芸な人》といった意味でよく用いられますが、英語の almighty は、もっぱら神の全能さを表現する言葉です。
the Almighty といえば「全知全能の神」を指す表現。
almighty は基本的に人間の才覚を形容する表現としては用いられません。レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci)すら almighty とは形容されません。
almighty の類義語としては omnipotent があります。日本語ではどちらも「万能」と訳し得る語ですが、対訳としては「全能」のほうが誤解なくニュアンスを把握できそうです。
「ずば抜けてスゴい」という意味でつかう場合はある
俗な用法としては、程度や規模の甚だしさを強調する意味合いで almighty と表現する場合はあります。
Right then I heard an almighty roar.
まさにその時、私はとてつもない轟音を耳にした
まさにその時、私はとてつもない轟音を耳にした
基軸通貨であるドルの強さを表現する言い方として Almighty dollar という言い方もあります。
オールマイティな人を英語で形容するなら
日本語の「オールマイティ」のニュアンスを英語で表現するなら、versatile (多彩多芸の)、talented(才能ある)、あるいは amazing (すばらしい)のような表現で使うとよいでしょう。
「何でもこなす」「何にでもよく合う」といった意味なら、 can do anything や good for everything のような言い方も使えます。