英語で伝える「お腹が痛い」腹痛の様子を説明する英語表現

海外生活は腹痛に見舞われる可能性が高まります。食べ慣れない食事、日本ほど衛生的でない環境、異郷で暮らすストレス等々、胃に来るリスク要因は沢山あります。

腹痛にもいろいろな痛み方があります。医者の世話になるにしても、薬局で腹痛止めを探すにしても、誰かに相談するとなれば腹痛の具体的状況(症状)を説明できるようになっておきたいものです。自覚症状を的確に伝えられれば、その分だけ早期の改善につながります。

「腹痛」の基本的表現は stomach ache

日本語の「腹痛」に対応する一般的な言い方としては stomach ache が挙げられます。

通例 stomach は「胃」と訳されますが、「腹部」「胃の辺り」程度の意味で用いられることも多々あります。文脈次第では「気分」や「食欲」という意味を取ることもあります。日本語の「はら」に近いニュアンスがありそうです。

stomach ache は、もっぱら動詞 have を伴って have a stomach ache と表現されます。ache が可算名詞なので a stomach ache と冠詞が付く点に留意しておきましょう。

痛みかたを具体的に伝える言い方

腹痛にもさまざまな痛み方があります。キリキリする痛み方、鈍痛、ムカつき、膨満感のヒドいやつ、等々。こうした症状は大体  stomach ache に形容詞を加えて表現できます。

「急激」な痛みは acute

acute は基本的には「鋭い」「とがった」という意味合いの語ですが、「激しい(痛み)」あるいは「急性の(症状)」という意味合いもあります。

acute では「激しい」と「急な」の2つの意味合いを言い分けることはできませんが、往々にして両者は渾然一体、強く鋭い痛みは突如として襲ってくるものです。

慢性的な痛みは chronic

acute は急性の症状を指す言い方です。慢性的症状は chronic と形容できます。

医者に行く等の行動を決意する前からずっと腹痛を感じていた、というような場合は chronic stomach ache と表現しましょう。

不規則性の痛みは stabbing

お腹の痛み形は、規則的にズンズンとズキズキと痛むような痛みと、不規則的に急にキリキリキリと襲っては引いていくような痛みとに分けることもできます。

不規則でとても激しい痛みは stabbing と形容できます。

stabbing は acute を補足するような表現です。acute stomach ache をさらに詳しく述べる場合の表現として有用です。

I have a stabbing, acute stomach ache.
急に激しい腹痛になりました

規則的な痛みは throbbing

規則的にズキズキとリズムを刻んでくる痛みは throbbing と形容できます。

throbbing の痛み方は chronic と相性がよい(何の相性だか)表現です。慢性的な痛みをより具体的に伝える補足として付け足してみると伝わり方が多少違ってくるでしょう。

痛む箇所を具体的に示す言い方

お腹のどの辺が痛むのか、部位を詳細に指し示す場合は、ちょっと英語文章では満足に伝えきれなさそうです。「へそのわずかに右あたりが…」のように叙述することは可能でしょうが、そんな詳細を説明する場面ではいっそ痛い箇所を指差しながら it hurts around here (ここら辺が痛みます)と言いましょう。

単に指さしながら around here と言うだけでも十分に伝わります。

I have an acute stomach ache. I think because I ate lots of raw fish.( pointing at a spot ) Around here.
急にお腹が痛くなりました。多分生の魚をたくさん食べたからです。(ある場所を指差しながら)この辺です


腹痛(ache)以外のお腹の異状を伝える表現

胃もたれ吐き気その他の腹具合は upset stomach

upset は動転・転倒・転覆といった意味合いを中心とする単語です。体調について用いる場合は「腹の調子が悪い」という程度の意味合いで用いられます。

牡蠣を食って「腹を壊した」とか「胃がむかつく」といった状況も upset で表現できます。ちなみに upset は過去形・過去分詞ともに同形で upset の形をとります。

お腹のハリは bloated stomach

bloated stomach の bloated は「膨れさせる」「張らせる」といった意味の他動詞の過去分詞・形容詞用法。何かの要因で腹が張っていると述べる、いわゆる腹部膨満感を表現する言い方です。


腹痛の心当たりを伝える言い方

腹痛にも典型的な原因・要因があります。直前にヘンなものを食ったとか、最近なんだか気に病むことが多かったとか、心当たりになりそうな要因が自分で察しのつく場合も少なくありません。

要因かもしれない情報は、診察する側としては有力な手がかりとなります。仮にそれが見当違いであったとしても。もちろん当てずっぽうはいけませんが。

食べたものが原因と思われる場合

食事が体に合わなくて、もしくは妙なモノを不用意に口にしたりして、その直後に腹痛に襲われたような場合は、after I ate ~ (~を食べた後に)のように説明しましょう。

ate は eat の過去形です。eat には他動詞の用法も自動詞の用法もあるので、続く「~」部分は《食べた対象》に言及することもできるし、《食べ過ぎた》という状況に言及することもできます。

I have an acute stomach ache after I ate some oysters.
牡蠣を食べた後に急にお腹が痛くなりました

I have a stomach ache after I ate a lot.
食べ過ぎてお腹が痛くなりました

食べ過ぎでなく飲み過ぎによる腹痛と思われる場合は after I drank a lot. と表現できます。

I have a stomach ache after I drank a lot yesterday.
昨日飲み過ぎてお腹が痛くなりました

場合によっては、何も食べられない状況が続いた挙げ句に腹痛を発した状況もあり得ます。これは after I ate ~ とは表現できないので、別途すこし説明的に述べましょう。

I have a throbbing stomach ache. I think because I don’t eat anything for long time.
ズキズキとお腹が痛みます。ずっとなにも食べてないからかもしれません

心因性(ストレスが原因)と思われる場合

ストレスでお腹を壊すことが多い人は、I feel stressed very much.  と言い添えておくとよいかもしれません。

I have a throbbing stomach ache. I think because I feel stressed very much.
ズキズキお腹が痛みます。多分すごくストレスを感じているからだと思います

持病レベルの長患いの場合

慢性的な腹痛を診察してもらう場合、それがいつぐらいから始まったかを伝えるべきでしょう。その上で、いつも以上に痛みが強いと伝えると、状況はかなりよく把握してもらえるはずです。

)I’ve had a chronic stomach ache since last summer and now, it’s getting more painful.
昨年の夏から慢性的な腹痛がありましたが、今その痛みが強くなっているんです。

原因がだいたい分かっている場合

原因はおおかた判明しているけど自力での対処は難しいので医者や薬局に頼る、という状況もあります。たとえば便秘、生理痛。

便秘

便秘は悪化するとお腹の張り、そして腹痛へと進化していきます。慣れない食事を続けることで一気に悪化する懸念もないわけではありません。

便秘は constipation と表現されます。 「便秘になった」と述べる場合は動詞 constipate を活用して be constipated と表現できると最もよく伝わるでしょう。

I have a stomach ache. I think because I am constipated.
おなかが痛みます。私が思うに便秘が原因です

constipate の語がとっさに思い浮かばなければ、feces(糞便)のような語を使って I have a little feces. (ほんの少ししかうんこがでません)のように説明するのもアリでしょう。

生理痛

生理痛はアメリカ英語で cramps 、イギリス英語で period と言います。 cramps は単に痙攣(けいれん)を指す言い方でもあるので、誤解を防ぐ必要がある場面では menstrual cramps と表現しましょう。menstrual は「月経」を指す形容詞で。

 

ナレーション 音読さん




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