「おしゃれ」「ダサい」の英語でのニュアンス別表現

相手の服装や持ち物をホメて「それオシャレだね!」と言う切り出し方は、英会話の定番の話題です。どこで買ったの?とか、着こなしのコツを教えて!とか、会話を広げやすく会話が続きます。

着こなしや身のこなしなどについてよく言う「おしゃれ」「ダサい」のような表現は、意外と幅広い意味合いを含みます。英語で表現する場合には、どんな風にオサレなのか、またはどういう風にダサいのか、ニュアンスに応じて表現を使い分ける必要があります。


→英語で表現する「洋服」の種類の正しい知識と正しい呼び方
みんなの回答:おしゃれですね!は英語でどう言うの?

「おしゃれ」を意味する英語表現

流行に乗っているね、という意味合い

  • fashionable
  • in fashion
  • in style
  • modish

英語の fashion は基本的には「流行」「流儀」「方法」といった意味の名詞です。形容詞形が fashionable で、特に「流行の」「当世風の」といった意味で用いられます。

「旬のトレンドをうまく取り入れている」という意味のオシャレは、この fashion がぴったりです。

That’s a fashionable coat you are wearing.
今っぽいコートを着ているね
The color of your knit cap is in fashion this year.
そのニット帽の色はいま流行ってるよね

style (stylish)にも「当世風の」といった意味があり、イマドキの装いをホメる表現として使えます。また、流行に遅れない・最先端を行っているという意味では up to date のような表現も良いでしょう。

垢抜けてるね、という意味合い

  • sophisticated
  • chic

sophisticated は「都会的な」「世慣れした」といった意味の語で、日本語でいう「垢抜けした」という表現に近いニュアンスを持つ語です。

chic はフランス語に由来する言い方で、エレガントで落ち着きのある、大人っぽいお洒落のニュアンスを含む表現です。日本語のいわゆる「シックな装い」のニュアンスと同じです。

Your grand mother was elegant and sophisticated.
あなたのお祖母さまは上品な洗練された方でした
I like your bag. It’s very chic.
あなたのそのカバン好き。すごくステキ

センスがいいよね、という場合

  • stylish
  • cool

stylish は特にセンスを感じさせる・粋な・ステキといった意味合いのオシャレさを表現できる言い方です。日本語でいう「スタイリッシュ」のニュアンスとほぼ同様です。cool(クール)もよく使われます。

stylish は、服装の他にも家具や車のかっこよさを褒める表現としてよく使われます。

You are always stylish.
あなたはいつもおしゃれな格好をしていますね
His car is very cool.
彼の車が超カッコいい

あなたのセンスが好き、という場合

人をほめる表現方法には、「あなたはおしゃれ」のように相手を評価・形容するような言い方の他にも、「私はあなたの服装センスが好き」というように自分の感想を述べる言い方もあります。

自分の感想を述べる言い方は、平易な語彙で素朴にシンプルに表現できます。

You’ve got a nice taste.
いいセンスしてるね
I like your choice.
いいもの選んでるね
I love your style.
私はあなたのスタイルが大好きだわ

「ダサい」を意味する英語表現

オシャレのついでに「ダサい」を意味する表現も見てみましょう。おおむね「オシャレ」のニュアンス別の区分にそれぞれ対比させる形で分類できます。

  • 流行 vs 流行遅れ
  • 洗練 vs 野暮い
  • 小粋 vs 無粋

ちょっと流行遅れ、という場合

  • out of fashion
  • out of style
  • unmodish

流行遅れ(時代遅れ)は out of を使って「流行から外れている」のように表現できます。in – out の対義語関係。

「out」単体でも「流行ってない 」という意味を持ちます。

This hat and glasses of mine are out of fashion.
この帽子とメガネはもう時代遅れだ
The design of your shoes will never go out of style.
君の靴のデザインは絶対に古びないだろうね

地味・野暮ったい、という場合

  • unsophisticated
  • unchic
  • dowdy

洗練されていないという意味のダサさは、sophisticated や chic に否定の接頭辞を付けて unsophisticated のように表現できます。

chic はフランス語ですが英語流の否定の接頭辞を付けて unchic と表現されることがあります。「非シック」のような感じでしょうか。

あるいは、 plain (地味・素朴・平凡)、 homely (地味・素朴)、dowdy (精彩を欠く・野暮ったい)のような語も、この手のダサさのニュアンスが表現できます。

An interior decoration of this room is unattractive.
部屋のインテリアがパッとしない
I thought that my mother was a homely woman.
自分の母を冴えない女性だと思っていた
I don’t like this dress because it’s plain.
このドレスはのっぺりしていてあんまり好きじゃない

センスがない、悪趣味、という場合

  • tacky
  • ugly
  • unstylish

粋でないという意味合いのダサさは、unstylish (スタイリッシュでない)と言ってもよいのですが、きっぱりと tacky (安っぽい・見苦しい)、ugly (醜い)のように述べてしまうこともできます。

His clothes are always tacky.
彼はいつも下品な服を着ている
I wonder why my father chose this ugly frame.
父はどうしてこんな悪趣味な額縁を選んだんだ

もっと違った文脈で使う「オシャレ」の言い方

オシャレなお店だね、という場合

お店を評してオシャレと言う場合、個別の具体的な要素がどうこうというよりも、むしろ全体的に「いい雰囲気」と表現した方がよくハマる場合が多々あります。

「雰囲気」は atmosphere で表現できます。The restaurant has atmosphere. のように、英語にも日本語の「雰囲気がある」に近い言い回しがあります。

あるいは、シンプルに nice place (すてきな所だ)のように述べても良いでしょう。

I went to a nice cafe with atmosphere last night.
昨日の夜は雰囲気ある素敵なカフェに行ったのよ
Now isn’t it a nice place?
へえ、いいところだね。

mood は微妙、moody はキケン

雰囲気は mood (ムード)でも表現できそうですが、mood は雰囲気というよりは「気分」「機嫌」というニュアンスを中心とする表現です。

He is always in a good mood.
彼は終始機嫌がよかった

さらに mood の形容詞形 moody は、もっぱら「気難しい」「不機嫌」といった意味で使われます。mood はまだしも moody をホメ言葉のつもりで使うと大いに誤解を招くので注意しましょう。

日本語でも昭和の頃は「雰囲気たっぷりな様子」というような意味で「ムーディーな」と形容することがしばしばありました。(廃れてよかった。)

おっ今日はオシャレだね、という場合

いつもと違って服装に気を遣っている様子を評して「オシャレしてるね」と言う場合、これは「おめかししている」と言い換えてみるとニュアンスを上手く表現できます。

「おめかし」は英語では dressed up のような表現が使えます。あるいは、シンプルに look nice (素敵な恰好をしてる)と言ってもよいでしょう。

否定疑問文を使うと「どうしてまたそんなお洒落をしているの?」と聞いているニュアンスがでます。ただし皮肉っぽく聞こえる場合がままあるので、親密な友人に限って使うようにしましょう。

You are all dressed up today, aren’t you?
今日はまたずいぶんおめかししてますね
Don’t you look nice today?
あら、今日は素敵じゃない

オシャレの話題はよい会話の手がかりになる

オシャレに興味ある人は、オシャレを褒められれば嬉しいものですし、語り合いたい欲求を多かれ少なかれ持っているものです。知り合ったばかりの相手とも、当たり障りのない範囲で会話を広げやすく、互いの好みや興味を知りやすい、よい取っかかりになり得ます。

ちょっとオシャレに興味を持っていそうな方には、「あ、オシャレだな」と思った部分は積極的に褒めてあげてみてはいかがでしょうか。


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