「ところで」「ちなみに」「ついでに」「そういえば」と英語で話題を変える上手な言い方

話の本筋から少し逸れた話題に言い及ぶ場合、「ところで」「ちなみに」「ついでに」「そういえば」といった接続詞的な前置き表現が重宝します。英語でも使いこなせるようになりましょう。

英語表現の選び方によって「話題の逸れ具合」も違ってきます。補足、余談、全く関係ない事柄、等々、ニュアンスに応じて表現を使い分けましょう。


みんなの回答:ちなみに、は英語でどう言うの?

それなりに関連する話題に移る場合の前置き表現

話題を変える趣旨の表現は、基本的には、文頭に置いて文全体を修飾する表現として用いられます。文全体を修飾する表現はカンマを打って後続の文と半ば切り離します。

表現やニュアンスによっては文末に置く場合もあります。この場合もカンマを打って半ば切り離します。

日本語の「ところで」「ちなみに」「ときに」といった表現は《接続詞》と解釈されますが、これに対応する英語表現は接続詞に限りません。おおかた「文全体を修飾する(文修飾の)副詞」、あるいは、「副詞的・接続詞的に用いられるイディオム・フレーズ」です。

by the way (ところで)

by the way は話題の転換に用いられるフレーズの代表格といえる表現です。日本語なら「ところで」あるいは「話は変わりますが」と述べるような場面で使えます。

by the way  を字面通り(「way=道」と)解釈すれば、「道端で」「道すがらで」といった意味にも解釈できます。実際そういった意味でも用いられます。

電子メールやチャット等では BTW と省略表記されることが多々あります。

ついで話・無関係の話・閑話休題で本題に切り込む

by the way は、それまで話題にしていた内容との関連性の度合いを特に限定せず使える表現です。

  • 本題からちょっと逸れた話に移る場合にも使えます。
  • 本題とはほとんど関係ない四方山話に言及する場合にも使えます。
  • ひとしきり余談に興じた後で本題とも言うべき重要な事柄を切り出す際にも使えます。
By the way, are you free tomorrow ?
ところで、明日はお暇ですか
By the way, do you remember him?
ちなみに、彼のことは覚えておいでですか
By the way, did you finish your homework?
で、宿題は終わったの

「余談だけどね」という意味合いを軽く付け足す意味合いで文尾に置かれる場合もあります。

I liked that movie, by the way.
まあ、僕はその映画は好きだけどね

incidentally (ついでながら)

incidentally は形容詞 incident から派生した副詞表現で、「ついでながら」「ついでに言えば」といった意味合いで用いられます。「付随的に」というニュアンスが根底にあります。

(incident は名詞としては「事件」「事変」といった意味が中心的ですが、「挿話」「付加的な事柄」といった意味合いもあり、特に形容詞としてはもっぱら付帯・付随の意味合いで用いられます。)

incidentally は文頭に置かれて「文全体を修飾する副詞」として用いられます。補足や余談を付け加える場合に便利な一言です。

Incidentally, you can buy it on the Internet.
ちなみに、それはネットで買えるよ

for your information (ご参考までに)

for your information は、相手にとって有益と思われる情報を提供する、といったニュアンスを込めて使われる表現です。

For your information, it’s been approximately 152 years since an actor assassinated a U.S. President.
なお、俳優がアメリカ大統領を暗殺したのは152年ほど前のことである
―― IR.net , JUNE 23, 2017

話題を切り替える際の言い方としては文頭に配置して前置き表現として述べる言い方が基本ですが、文脈によっては文中や文末で「~, just for your information. 」のように述べる言い方もあります。

電子メールやチャット等では FYI と省略表記されることが多々あります。

FYI, he has birthday tomorrow ;)
ちな明日が彼の誕生日だよ (*ゝ∀・)

語弊が生じやすい表現でもあるので多用は禁物

for your information は基本的には「よかれと思って」の付言のニュアンスで用いられる表現ではありますが、文脈によっては、「言っとくけど」「忠告しておくが」というような相手に釘を刺す(険のある)ニュアンスで用いられることがあります。

善意が前面に出ているフレーズは、往々にして裏の意味を込めて用いられるものです。変な誤解を招かないように、文脈には注意し、濫用は控えましょう。

英語の意味に裏がある「嫌味や皮肉で使われやすい」基礎表現

apropos (それはそうと)

apropos は形容詞と副詞の用法があり、副詞としては「ついでながら」「それはそうと」「ときに」といった意味で使えます。文修飾の副詞として用いると話題を転換する表現になります。

apropos の形容詞の意味はもっぱら「時宜にかなう」といったところで、副詞でも「折良く」という意味でも使われます。

「ああ、そうそう(ちょうどいいタイミングだから言っておくけど)」といったニュアンスで捉えてよいかもしれません。

apropos of (~といえば)

apropos は単独でも話題の転換に使えますが、《apropos of +名詞(話題)》という成句表現の形の方が一般的と言えるかも知れません。

apropos of ~ は「~(の話題)といえば」という塩梅で、引き合いに出すニュアンスを表現できる言い方です。

Apropos of the fire last night, I was interviewed on TV this morning about it.
昨日の火事といえば、今朝その件でテレビにインタビューされたよ

《apropos of +話題》の「話題」部分には、必ず「前述・既出の話題」が置かれます。これから述べる新しい話題を《apropos of +話題》の「話題」部分に置くことはできません。

that reminds me (そういえば、それで思い出したけど)

that reminds me は、「前文の趣旨(that)が私に思い出させた」ということで、会話の脈絡や相手の言葉がきっかけで何かを思い出したという場合に使えるフレーズです。

日本語では「そういえば」と訳されたりもしますが、関連度の高い話題が連想されたというニュアンスの強い表現です。これは一連の会話の流れの中で、つまり相手の発言に乗る形で話題を広げていく言い方なので、話の内容が変わったことに対する相手の不満が出にくい言い方ともいえます。

Ah, that reminds me, I also have an assignment from Mr.Brown.
あ、そういえば僕もブラウン先生から宿題もらってるんだった
That reminds me, I saw your mother yesterday.
それで思い出したけど、昨日、君のお母さんを見かけたよ

関連度がやや希薄~まるで無関係な話題に移る場合の前置き表現

会話の脈絡が全然違っていても、言うべきこと・言いたいことは伝えておいた方がよい場合が多々あります。話題が広がって会話が続くことも期待できます。

話の腰を折ったり、積み上げてきた何かを崩壊させたりするような結果につながる懸念は抱いておくべきですが、萎縮する必要はありません。言いたいことは言っておくのが吉です。

that aside (それはさておき)

that aside は前述の話題を that で示して「それはさておき」と表現できる汎用的な表現です。aside は名詞や動名詞の直後に続けて「~(それ)はさておき」「それはそれとして」という意味を表現します。

I understood. We can talk about it later. That aside, let’s get back to work.
わかったよ。あとで話そう。さてと、そろそろ仕事に戻ろうか

This is just an aside, but  ~ というフレーズは「これは余談なのですが」という意味で使える前置き表現です。this が示す対象は but 以降の文です。

joking aside は日本語の「冗談はさておき」に対応する言い回しとして使えます。

I just remembered (ああ、いま思い出した)

とっさに何かを思いつき、とりあえず今伝えておかないと、という場面では、率直に「今思い出したんだけどさ」と表明してしまう手もあります。I just remembered 、あるいは I just thought of something などのような表現が使えます。

I just thought of something. We haven’t submitted the report we did together.
思い出した。一緒にやったレポートまだ出してないよ
I just remembered I left my car unlocked.
今思い出したんだけど、車のカギ開けっぱなしだったわ

まっったく無関係の事を切り出す際にも使える

I just remembered は、前後の脈絡がまるでない、ぜんぜん無関係の話題に移る場面での断り文句としても使いやすい表現です。思い出しちゃったものはしかたありません。

ただし、あらかじめ断りを入れるにしても、話の流れを一方的に打ち切って全然違う話題を始めるのは、あまり好ましくはありません。緊急性の高い話題でもなければ、あえて言及せず、次の機会に持ち越した方が得策でしょう。

You know what ?(あのさ、)

You know what? は、「あのね」「ねえねえ」「聞いて」というような感じの言い方です。必ずしも「話題を転換する」場面に限って用いられるフレーズではありませんが、自分の持っている話題を改まって相手に語りかけるような形で、話に意識を向ける、そんなニュアンスで使えます。

? The cast is perfect. The performance is going to be a great success.
カンペキな配役ね。公演はきっと大成功よ
.
? Yeah, but you know what? I think we should think more about the budget.
うん、でもさ、もっと予算を気にかけるべきじゃないかな

you know what は名詞に係る修飾表現として(you know what book のように)も使えます。この場合「例のあれ」(例のあの本)といった意味を帯びます。

now, (さて、)

now は「今」「今すぐ」といった意味合いを基本とする語ですが、文頭で接続詞的に Now, と前置きする言い方は、話を切り替えて新しい話題を始める前置きとして使えます。「さて」「ところで」といったニュアンスです。

Well, you shouldn’t get too angry. Now listen to me.
まあ、そんなに怒るものじゃないよ。ところで、話があるんだ

before I forget, (言っときたいんだけど)

あらかじめ伝えようとしていた、ちょっと重要性の高い話題を、先に伝えておきたい場合。伝えておきたい情報があるのに雑談・よもやま話に会話が流れた場合。「忘れる前に言わないといけないので」と言い添えて、話題を自分の側に引き寄せてしまいましょう。

Before I forget,  のような表現は「自分が忘れっぽいから申し訳ないが今のうちに言っておきたい」という、少し丁寧なニュアンスが出せます。相手もそう悪い気しません。

Before I forget, we have to submit the report by tomorrow.
忘れる前に言っておきたいんだけど、あのレポート明日までに提出だよ
While I remember, we have to submit the report by tomorrow.
覚えているうちに言っておきたいんだけど、あのレポート明日までに提出だよ

sorry to interrupt you, but ~ (話途中で悪いけど)

「他の話をするけど」と率直に伝える言い方もアリでしょう。お詫びの文句を添えて「話をさえぎって申し訳ないんだけれど」のように伝えれば、さほど不躾には響きません。ただし話を変えること自体が多少なりとも不躾になりやすいので、どうしても必要な場合に限りましょう。

Well, sorry to interrupt you, but is it true that he has returned home?
話をぶった切っちゃって悪いんだけど、彼が帰ってきたってのは本当?

this might not be a good time, but ~ (これは今ここで言うべき事かどうか分からないけど)

話ついでにちょっと話題を逸らせる場合に加えて、話の趣旨自体は特に関連していない(つまり全く関係のない)話題を切り出す場合もあるでしょう。

by the way は脈絡のない話題にいきなり言及する場面でも使える、かなり汎用的で重宝するフレーズです。

that reminds me も、思い出した内容とそれまで話していた話題との関連性を問わない表現です。脈絡が分からないけど、とにかく思い出したので、という場合に一応は使えます(どうして今それを言うのかという困惑は招くかもしれませんが)。

明らかに前後の脈絡と関連しない話を、あえて切り出すような場合には、this might not be a good time, but ~ (コレを今ここで言うべきかどうかアレだけど)という風に、いくらか言葉を費やして説明的に述べた方が良いかもしれません。

聞き手が混乱しないように、いきなり話を逸らされてムッとしないように、という点は、いくら留意してもしすぎることはありません。むりやり話題を変える失礼は承知している(申し訳ない)という気持ちも伝わるでしょう。

David, this might not be a good time, but I want to talk about your classmate.
デヴィッド、いきなりなんだけど、君のクラスメイトについて話を聞きたいんだ
Lisa, I know this has nothing to do with it, but did you call him many times last night?
リサ、関係ないんだけど、ゆうべ彼に何回も電話した?

相手が余談をかまして来た場合の相づち表現

自分が余談を切り出す場合を想定するなら、相手が by the way ~ なんて言って別の話を切り出してきた場面も想定しておくべきでしょう。

その話題はこちらへの質問かも知れません。「ところで君もその映画は見た?」というような。この場合は返事は yes や no で返せます。

あるいは、率直な感想の表明かも知れません。「ちなみに僕もけっこう好きなんだ」というような。この場合は同調や好意を示す相づちが適切に響くでしょう。

「ところで」といって全く想定外の話題を切り出された場合は、ちょっと反応に困るかも知れません。どう対応するかは内容次第ではありますが。とっさの一言として「それは初耳」とか、「それ関係ある?」とか、そんなフレーズを身につけておくとよいかもしれません。

Is that so ? (へえ、そうなんだ)

Is that so. は文脈や声の調子によってニュアンスが変わる、扱いは難しいけれどその分便利で汎用的な表現です。

日本語のニュートラルな表現に訳するなら「そうなんだ」とか「本当に」といったところでしょうか。疑問形という点を踏まえると「マジで」のような感じかも。

朗らかな調子で Is that so !? と言えば「へーそうなんだ!」といった前向きな反応として響きます。そっけない調子で Is that so ? と言うと、「あっ、そう」という冷たい反応として響きます。

Oh! Is that so.
へぇ~そうなんだ

Is that so great ? のように直後に形容詞を続けると、so が形容詞に係って「そんなにすごいの?」という意味合いにもなります。これも口調次第で Is that so ? Great !(そうなんだ!すごい!)という言い方にもなり得ます。

That’s new to to me. (それは初耳だわ)

That’s new to me. は「それは私にとっては目新しい」すなわち「初耳です」という意味で用いられる定型的フレーズです。FYI と相性のよい反応です。

Oh, really ? That’s new to me.
え、そうなの?それは知らなかった

What about that ! (そりゃすごい)

What about that ! は相手の話について感動や驚きを示す(相手を賞賛する)フレーズです。

what about ~ は「~はどうなの?」という疑問表現ですが、疑問詞でなく感動詞的に用いることで「何て凄い!」という意味合いが表現できます。

What about it? (それがどうしたのさ)

What about that ! に似た表現で What about it ?  という質問フレーズもあります。What about it ? は意味ニュアンス共に日本語の「それがどうしたの」という一言に対応する表現です。だいたいケンカ腰の挑発するようなニュアンスを醸すので重々注意しましょう。

? FYI, I am single.
ちなみに、僕は独身だよ
.
? Well,,, what about it?
えっと、、、それが何?

How is that related to that ?(それが何の関係があるの)

挑発の意図はなくて純粋に話の前後関係が分からないという場合、 How is that related to that ?  のように尋ねてみるとよいかも知れません。「それは先の話とどう関係するのかな」といった意味合いで、同種の他の表現よりは他意のなさが伝わりやすそうです。

とはいえ、どうしても反語的なニュアンスに聞こえてしまう懸念は残るようで、海外の掲示板でも「他意はないよ」とわざわざ補足している例が見られます。

会話中で用いる場合には、口調や表情などを通じて他意がないことを伝えられるため、誤解される余地は少ないでしょう。書き言葉の場合にはちょっとばかり注意が必要です。

 




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