英語の「道案内」ができるコツと英会話フレーズ

日本を訪れる外国人観光客の数は年々増加しています。都市部では英語での会話フレーズを耳にすることももはや珍しくありません。これは街中で英語で道を聞かれる可能性も高まっているということでもあります。

道を教える英語表現は、基本フレーズを押さえておけば大丈夫というわけにもいかず、多少のコツのようなものが必要です。でも難しく考える必要はありません。「道を教えてあげたい」という気持ちがあれば、英語の道案内もきっと成功します。


→電車の乗換えをカンペキに案内できる英語フレーズ集

道案内の大まかな流れと英会話フレーズ

英語で道を聞かれる場合、どんな風に声をかけられて、どんな風に会話が進んでいくのか、想像してみましょう。

会話の内容は変わっても、会話の基本構成は変わりません。まずは芯を捉え得ておくことが大事です。

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典型的な道案内の会話

教科書に登場するような「お決まり」の道案内のやりとりは、おおむねこんな風でしょう。

? Excuse me, Do you speak English?
すみません、あなたは英語を話しますか
? Yes, a little. May I help you, sir?
ええ、少しなら。何かお困りですか
Thanks. So, I’d like to go to the subway station. Could you tell me how to get there?
ありがとうございます。地下鉄駅に行きたいのですが、行き方を教えていただけませんか
(地図を見せ指差しながら)
? So, now, we are here.
今、私たちはここにいます
? Go straight ahead on this street, and then turn left at the third traffic light.
You will find
the station next to the coffee shop. You can not miss it.
この道をまっすぐ進んで、それから3つめの信号を左に曲がってください。
そうすると喫茶店の隣に駅があります。見逃すことはありませんよ
? OK, thank you so much!
分かりました。ありがとう
? You are welcome.
どういたしまして!

このように、何を聞かれているのかを理解することができれば、相手が納得する道案内をしてあげることができます。

道の聞かれ方フレーズ集

道を聞かれるときには、大きく分けて2つの質問をされる場合があります。「行きかたを教えてほしい場合」と「ここに何があるのか教えてほしい場合」です。

これらの場合に分けて、よく使われるフレーズを見てみましょう。

1 場所や行き方を教えてほしい場合

まずは、もっともスタンダードな道や場所の行きかたの聞き方です。

Could you tell me where … ?
~はどこにありますか
Do you know where is … ?
どこに ~ があるか、教えていただけませんか
How do I get to… ?
~へはどのように行けばよいのでしょうか

2 近くに何があるかを教えてほしい場合

次は、自分が近くにいることを把握している上での道の確認です。

Is there… near here?
Is there… nearby?

この近くに、… はありますか
I’m looking for …, how can I get there.
… を探しているのですが、どうやって行けばよいのでしょうか

道案内の際に使えるフレーズ

では聞かれていることがわかったら実際にはどのようなフレーズを使って道案内をすればよいのでしょうか?

分かりやすい道案内に使える、おすすめのフレーズがあります。

道案内で使えるフレーズ10選

1. 場所や行き方を教えるフレーズ

歩きの道案内編

道を歩いているときに英語で道を聞かれたら、このようなフレーズが役に立ちます。

This way!
こちらです
Turn left and go straight.
左に曲がってまっすぐ行ってください
Go straight until you get to the big supermarket on your left.
左にスーパーが見えるまでまっすぐ行ってください
Take the first right.
最初の通りを右に曲がってください
交通手段編

また、駅や電車の中で英語で乗換えなどについて訪ねられた場合にはこのような応対が可能です。

Take the Chuo line going toward Takao and get off at Shinjuku station.
中央線の高尾行きに乗って、新宿駅で降りてください
Change to the Yamanote Line at Sinjuku station.
新宿駅で、山手線に乗り換えてください
It’s about 10 stops from here.
ここから10駅ほどで到着します

2. そこにあるものを伝えるフレーズ

どこになにがあるのか、を伝えるのに便利なフレーズもあります。

There is Ueno Zoo near the National Museum of Western Art.
国立西洋美術館の近くには動物園があります

3. 何かをおすすめするフレーズ

また、相手に勧める方法がある場合のフレーズがこちらです。

I suggest you to take a metro to get to Asakusa.
浅草に行くには地下鉄に乗っていくほうが良いですよ
I suggest you to go to Shinjuku Metropolitan Government for the beautiful night view.
新宿の都庁に行って、夜景を見るのをおすすめします

自分も道を知らない場合の対応とフレーズ

道を訊ねられたけれど自分もこの辺の地理はよく知らない、という場合もよくあります。それは致し方ないところです。

分からないなら「分からない」と率直に伝えましょう。英語では謝意と理由を簡単に述べる言い方が普通です。相手もすんなり了承してくれます。

わからないことを素直に伝える

Sorry, I don’t know…
ごめんなさい、私もよく知らなくて

とりあえず「分からない」と伝えられる簡素なフレーズ。

Sorry, I’m not familiar with this area.
ごめんなさい、この辺りには詳しくないんです

やや詳しく具体的に理由を伝えてあげると、誠意が示せます。余裕があればこの位の理由表明はしておきたいところです。

調べる、他の人に聞くように伝える

自分に土地勘がないためうまく説明できないという場合、「代わりに調べてあげる」ことで十分に手助けできます。日本語の地図アプリで道を示してあげたり、近所の人らしい方に道を聞いてあげたり、交番があれば案内してあげたりするのもよい手でしょう。

Sorry, I’m not sure where is it, but I try to search on the internet, please wait a minute!
すみません、これがどこにあるのか確かではないのですが、インターネットで調べてみるので少し待ってください
So, I will ask someone for you.
他の人に聞いてみます

覚えておくと道案内がはかどる単熟語10選

道案内のシーンでよく使う単語やフレーズをまず覚えておくと、それだけでも表現の幅がぐんと広がります。単語や熟語を身振り手振りを交えて列挙するだけでも十分に道案内の役目が果たせたりもします。

  • corner  曲がり角
Go straight and turn right the first coener.
まっすぐ行って、最初の曲がり角を右に曲がってください
  • Intersection 交差点
Cross at the intersection and go down the street.
その交差点を渡って、そのまままっすぐ行ってください
  • traffic light 信号
Go straight until you find the traffic lights.
信号が見えるまでまっすぐ行ってください
  • turn right  道をに曲がる
  • turn left 道をに曲がる
Just after seeing a highschool on the right side, turn right and go down the street.
右側に高校が見えたら、右に曲がってまっすぐ行ってください
  • go past 通り過ぎる
Go past the junior high-shcool and turn left the next corner.
中学校を通り過ぎて、次の曲がり角を左に曲がってください
  • In front of… ~の正面に
In front of the flower market, you can find this Japanese restaurant.
花屋さんの向かいに、日本料理屋がありますよ
  • next to…  ~の隣に
There is a big post office next to the station.
駅の隣には大きな郵便局があります

道案内に必要な心構えはコミュニケーションの根本

英語で道を案内してあげる場面で最も大切な考え方は「うまく表現する」ことではなく、「とにかく伝える」「理解してもらう」ことです。

言葉は意思疎通の手段であり、意思疎通の手段は意思疎通だけとは限りません。相手に情報や意図が正しく伝達できれば、まずは目的達成です。情報伝達のためには正確な表現は必須ではなく、ただの単語の羅列でも、身振り手振りでも、案外通じるものです。

もちろん、正確な表現やこなれた言い回しは、最も効率的で信頼できる情報伝達手段であり、使いこなせるに越したことはありません。

そうした意味で「道案内」は、「とにかく伝えること」を目的とする、コミュニケーションそのものの根本あるいは神髄に立ち返る、非常によい場面です。

目 指す先がほんの目と鼻の先だったら、連れて行ってあげた方が手っ取り早い場合もあります。実際、今やスマホの地図アプリを使えば外国の地理も道も分かりま す。現地人に道を訊ねる必要が生じるのは、並んでいる建物のどちらが目的地かわからなかったり、入り口が分からなかったりといった場合が意外と多いもので す。

道案内の練習は英語学習にも役立つ

道案内は、普段から土地勘を養っておかないとなかなか説明しにくいものですし、英語フレーズも普段から使って慣れておかないととっさには出てこないものです。

普段の生活で道を歩いている時、「いま歩いている道」や「目的地までの道のり」をどう英語で表現するか考えながら歩いてみると、よい英語の練習になります。

これは道案内そのものの練習はもちろん、英語の日常表現の練習にもなります。日常生活の中で「英語で思考する」習慣づくり(=「英語脳」の養成)にも一役買います。

 




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