英会話は「例文」があれば旅行でも買い物でも第一歩を踏み出せる

日常英会話は、いわば「お決まりのフレーズ」の集合です。よく使われる表現やフレーズを一通り覚えてしまえば、意外と会話できてしまいます。

とりわけ旅行や買い物は、必要なフレーズがほぼ決まっており、いくつかの例文をそのまま使うだけで十分にそつなく事が運びます。

英会話の学び始めの段階では、まずは定型的フレーズを把握してしまいましょう。それだけでも、会話の実践練習に必要な「話しかける勇気」は十分に得られるはずです。

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買い物・ショッピングで使える英語例文

お店で買い物する場面で必要となるフレーズは、ほぼ固定されています。把握すべきフレーズの種類も多くはないので、まるごと覚えてしまうことも難しくはないでしょう。

Where is the cashier ?
レジはどちらでしょうか
Can I pay by credit card ?
クレジットカードで支払えますか
Are these sold separately ?
ばら売りはできますか

 

海外での買い物に絶対かかせない英語の「料金の聞き方」

欲しい商品を伝えるには事前に調査を

欲しい商品があらかじめ決まっていて、お店で取り扱っているかどうかを尋ねたい場合には、どういうモノを探しているのかを具体的に説明できなくてはなりません。

ものによっては身振り手振りで何とか説明することもできるでしょうけど、事前に訳語を調べておけると一番無難です。

たとえば

英語で表現する「洋服」の種類の正しい知識と正しい呼び方
英語で伝える「お薬」の種類・症状・服用の仕方に関する知識
英語で表現する「野菜」の種類と呼び方、数え方

日本語の中に登場するカタカナ表現は要注意

日本でも店頭で英語と思しきカタカナ表現をよく目にします。ロープライスとか、あるいはバーゲンセールとか。

こうしたカタカナ表現は、必ずしもそのまま英語で通じるとは限りません。理解されない和製英語の場合もあれば、英語の本来の意味やニュアンスは違っていて誤解を招く場合もあります。

いわゆる「レジ袋」は、英語ではレジバッグ?とは言いません。ビニールバッグとも言いません。英語では plastic bag と言います。

海外でのショッピング、レジ袋をもらうには何て言う?

「安い」という意味の英単語といえば cheap を思い浮かべますが、cheap は英語では「安い」というよりも「安っぽい」というニュアンスが中心です。何かお値打ち品はない?と訊ねるつもりで I’m looking for something cheap. なんて伝えると、安かろう悪かろうな品をつかまされてしまうかも知れません。

日本語の中で接した英単語や英語表現は、英語として使える語彙力としては期待せず、むしろ積極的に切り離して考えた方がよいでしょう。

余裕が出てきたら表現の幅を広げてみよう

Can I have plastic bags? (レジ袋お願いします)のフレーズが身についたら、さらに一歩進んで、より細かいお願いをしてみましょう。

Can I have more plastic bags?
もう何枚かビニール袋をもらえますか
Could you put them in separate bags?
袋を分けて入れていただけますか

また、同じ内容を伝える言い方も少し違った表現でニュアンスを変えることができます。

たとえば、購入を決めた時に使えるフレーズは This one, please.(これ下さい)あたりが定番ですが、表現次第でより気さくに、あるいはより丁寧に伝えることができます。

I’ll take this.
これにするね
I’d like this.
これをいただけますか

飲食店・レストランでで使える英語例文

レストランで食事する際に店側とコミュニケーションを取る必要がある場面は、基本的には料理の注文や会計くらいで、会話の機会は少なめ、覚えるべきフレーズも数えるほどしかありません。

Excuse me, may I order?
注文をお願いします
May I have the bill, please?
お会計をお願いします

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例文は食事もを堪能するための余裕につながる

レストランにおける客の振る舞いは基本的にかなり限られます。発言機会も数える程しかありません。

そして、だいたいの意向は状況とタイミングから察してもらえます。

注文を取って欲しいなら目くばせしつつ手をさりげなく挙げれば気づいてもらえますし、注文もメニューを指させば通じてしまうでしょう。

ただし、ジェスチャー頼みでは意思がうまく伝わらなかったり誤解されたりする懸念も残ります。また、お手洗いにいきたい、水を頂きたいといった細かい事柄を伝えるとなると、やはりジェスチャーでは伝えきれなくなってきます。

英語フレーズを知っていればいるほど、料理について細かく注文したり詳しく質問したりできるようになり、食事がいっそう楽しめます。もちろん、こうしたフレーズも例文まる覚えで十分です。

What kind of dish is this?
これはどんな料理ですか
Well-done, please.
中までしっかりと焼いてください
Can I have a serving plate?
取り皿を頂けますか

海外で「水」は黙っていると出てこない

日本の飲食店では入店~着席するとまず水を提供されますが、海外のレストランでは「水は注文して出してもらうもの」です。

お水は無料の水道水の他に、有料のミネラルウォーターもあり、食事を堪能するための炭酸水なども用意されていたりします。 水=water だけでなく、さらに一歩進んだ表現を覚えておきましょう。

水:water
├ 水道水(無料):tap water
└ 飲料水(有料):bottled water
├ 炭酸入り:soda water
└ 炭酸抜き:still water

海外レストランで「お水」を頼む場合の注意事項

料理名は日本語表現を参照しない方が無難

料理の呼び名も、普段の日本語の中で用いられる英語っぽいカタカナ表現の名称が実際は英語では通用しない、という場合がありがちです。

  • 日本語における呼称が元の呼称を微妙に省略したり改変したりしているため、英語ではイマイチ通じない、という場合があります。
  • 完全に和製英語であって英語名は別にあるという場合もあります。
  • 料理そのものが洋食とは言いつつ日本独自のものだったりすることもあります。
  • さらに、フランス語・イタリア語・ドイツ語などに由来する呼び名であり英語では全く別の呼び名が標準的という場合もあります。

乗り物・交通機関で使える英語例文

バスや電車といった交通機関は、特に言葉を交わさなくても乗降できます。乗り換え案内や時刻表はおおむね万国共通です。到着駅や経由駅の固有名を、そのつど把握することがまずは重要です。

勝手が分かっていれば、例文すら不要、無言で利用できます。

質問・確認のための最小限のフレーズを覚える

交通機関を利用する場合は、乗り間違えないように十分な注意が必要です。便を間違えるとあらぬ方角に運ばれてしまいます。不確かな部分は駅員や係員への質問が必須。そのためにいくつか例文フレーズを覚えておきましょう。

Is this the bus to ~?
このバスは~に行きますか
Where should I get off for ~?
~に行くにはどこで降りたらよいですか
When will the next bus[train] for the central station come ?
次の中央駅行きのバス[電車]はいつ来ますか

→ 空港からホテルまで移動するときに役に立つ英会話フレーズ

タクシー利用は例文フレーズの活用が要

タクシーは電車やバスとは違って運転手との口頭での会話が必要です。まず行き先を指定しなくてはなりません。海外のタクシーを利用する場合には、値段交渉(運賃の確認)も大きな要素になってきます。

地域によっては、道端でタクシーを拾うとボッタクリに遭う懸念が高まります。ホテルや空港でタクシー利用の意向を伝え、手配してもらうといった手続きも念頭において置きましょう。

もちろんタクシー利用に最低限必要なフレーズは固定的で、例文を押さえておけばまずは十分に事足ります。

Could you call me a taxi ?
タクシーを呼んでいただけますか
To the ~, please.
~までお願いします
How much does it cost to get ~?
~まではいくらですか
Can you go ~ for twenty dollars?
20ドルで~まで行ってもらえますか

空港からホテルまで移動するときに役に立つ英会話フレーズ
海外タクシー利用に最低限必要な料金確認の英会話フレーズ
急行、快速、通勤特急を英語でなんて言う?

ホテル・宿泊施設で使える英語例文

ホテル等へ宿泊する際には、チェックイン・チェックアウトの際に必要事項を伝える英語フレーズが必須です。これも定型フレーズなので、英語例文をいくつか覚えておけば十分です。

I’d like to make a room booking.
部屋を予約したいのですが
I’d like to check in.
チェックインお願いします

電話でホテルの予約をするときに使える英会話の表現
海外のホテルでチェックインするときに役立つ英会話フレーズ

例文があればさらにホテル滞在を楽しめる

必要最低限のフレーズに加えて、さらにいくつかの例文を使えるようになると、もっとホテルのサービスを活用して滞在を満喫できます。たとえばルームサービスで食事を取ったり、新聞を取ったり、翌朝起こしてもらったり。

I’m calling from room number one-oh-one. I’d like room service.
101号室の者です。ルームサービスをお願いします
Please charge it to my room.
料金は部屋の請求書に足しておいて下さい
I would like to ask for a wake-up call for 7:00 AM.
7時にモーニングコールをお願いしたいのですが

なお、 モーニングコール(morning call)は和製英語。英語では wake-up call といいます。

海外ホテルでルームサービスを頼む英会話フレーズ

付属のバーで、あるいはパブやカフェで

ホテルでの建物内でバーが営業している所は多々あります。遠出せずにリラックスしてお酒をたしなむには便利な場所です。

お酒の注文に多くのボキャブラリーは要りません。定型フレーズでこなしてしまいましょう。

A vodka please, straight up. 
ウォッカを、ストレートで
Can I get it on the rocks, please?
ロックでお願いできますか
Can we get an another round?
同じものをもう1杯お願いします

「ロックで」は英語で何という? バーで使える英語表現10選

もちろん、ホテル付属のバーでなくて近隣のバー、パブ、カフェなどでも基本的な流れは一緒です。ただし、店ごとの注文の流れや注文方法は多少違いがあるので、場に応じたフレーズや振る舞いが取れるよう留意しておきましょう。

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会話はパターンと割り切るくらいが丁度よい

「英語で意思表示できるようになる」ことは英会話の目標です。ただし、これは必ずしも英語表現を自分でゼロから構築するべしと言っているわけではありません。

会話の大部分はお決まりの表現です。個々人が共通認識を得るための会話なのですから、共通認識が得られるフレーズが大体決まってくるのは当然のことです。

英語の学び始めの段階では、すでに成立している表現例をまねぶ姿勢が大切です。むしろ、いっそ「言語は常套句の集合体に過ぎない」「独創的表現は詩人の仕事」くらいに割り切って考えてしまってもよいのではないでしょうか。

定型表現をまず覚える方法はあくまで英語学習法の方法のひとつに過ぎません。とはいえお決まりのフレーズを身につけてておくと、英語の「とっさの一言」がサッと出てくるようになります。決してあなどることはできない方法です。


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