「大人」は英語では adult と表現できます。adult は名詞としても形容詞としても使えます。とはいえ、あらゆる文脈において日本語の「大人」「大人の」に対応するとも限りません。
日本語で言うところの「大人の対応」「オトナの恋愛」「オトナの趣味」あるいは「大人のおもちゃ」のような表現も、adult で表現できないことはありませんが、より趣旨を明確に示す言い方に置き換えた方が、表現としては適切でしょう。
「大人(の)」を英語で表現する言い方
「大人」「大人の」と表現する言い方には、文字通り「成人年齢に達した」「成熟した」という意味で用いられる場合に加えて、「成熟した大人にふさわしい」「大人のための」という意味合いまで含む場合が多々あります。これは日本語でも英語でも同様です。
この辺の「大人(のための)」的意味合いを意識できると、英語で「大人の~」と表現する場合にどう表現すればよいか、考えやすくなるでしょう。
adult は汎用的な英語表現
日本語の「大人」および「大人の」に対応する最も基本的な英語表現は adult でしょう。成人、成年、成人年齢に達した者、といった意味で広く使える英語表現です。
人間の大人に限らず、生物における「成体」「成虫」を指す意味でも adult が使えます。
成犬
日本語で「アダルト」というと、エロ要素を含んだコンテンツという意味合いが割と前面に出てきますが、英語の adult はそういう意味に限られません。
エロに限られはしませんが、そういう意味もあります。たとえば adult content は日本語の「アダルトコンテンツ」「成人向けコンテンツ」に対応する(ほぼ同じ)意味で使われます。
for adults といえば「大人の(ための)」のニュアンスが表現できる
英語の adult はそれ自体、名詞としても形容詞としても使えますが、これは多分に「大人の女性」というような身体的性質の形容として用いられます。
日本語で「大人の童話」のように表現するような場面では、形容詞 adult よりも名詞 adult(s) を使って fairy tale for adults のように表現した方が、「大人のための」という意味が的確に表現できるでしょう。
adult は単数形でも名詞としての「大人」を表現できますが、~ for adults という言い回しでは「不特定多数のオトナ一般」を指す意味合いで複数形が用いられます。
「大人の対応」は英語では「大人らしい対応」と表現する感じで
「大人の」という表現の中には「大人として(あるべき)」とか「大人にふさわしい」といった意味合いを含む言い方があります。たとえば「大人の対応の仕方」というような表現。
この手の「大人の対応」というような言い方は「大人として好ましい」「大人にふさわしい」「大人に似つかわしい」といった意味合いと咀嚼すれば、最適な表現が見つけやすくなります。
たとえば「大人の対応(をする)」と言いたい場合、behave like an adultという風に表現することで、「大人として振る舞う」という意味合いが表現でき、日本語の「大人の対応」の意味する所が充分に示せます。
「大人のオモチャ」は sex‐aid と表現できる
日本語でも「大人の」というと「アダルトな」というニュアンスが出てきてエロがらみの話題に傾きます。その典型例は「大人のおもちゃ」でしょう。
この「大人のおもちゃ」は、日本語では「アダルトグッズ」とも呼ばれますが、この「アダルトグッズ」は和製英語です。本場英語では adult goods とはいいません。
英語では「大人のオモチャ」は主に sex toy もしくは sex aid などと呼ばれます。
なんというか、英語は「性具」に関してはロコツに表現するわけです。
ちなみに man および woman も基本的には成人を指す表現です。