いわゆる「夏フェス」に定訳といえる英語表現は特にありません。とはいえ a summer music festival とでも言っとけばまず間違いありません。つまり「夏の音楽フェスティバル(音楽祭)」と表現するわけです。
屋外で、郊外の広大な土地で催されるイベントを念頭に置くなら、an outdoor concert (野外フェス)と表現した方がうまく伝わるかもしれません。夏季イベントとは断定しない(冬場開催もありえる)表現にはなりますが、日本語の「夏フェス」が持つ独特の高揚感は表現できます。
「夏フェス」を英語で言うなら summer music festival あたりが無難
野外で大々的に催される音楽フェスは欧米が本場といえますが、あっちでは日本のような「フェスといえば夏!」と季節感はそう強くないようです。
夏季イベントという点を誤解なく伝えるという前提なら、(a) summer music festival といった表現が最も無難でしょう。「夏の – 音楽の – 祭典」ということで、安直ながら言わんとすることは十分に理解してもらえます。
夏フェスにぜひ行きたいなあ
@KITKATca I would love to attend a summer music festival. #MusicBreakRoom pic.twitter.com/bo8TRXDxu9
— Sandra (@sandystardust) 2018年4月8日
「フェス」は fest. と略す
festival は英語でもしばしば略されて fest. と表記されます。fes とは普通はいいません。
日本語で「フェス」というとだいたい音楽のイベントを指しますが、英語の festival (fest)は「祭礼」「祭り」「祭日」を幅広く指す語です。音楽関連のフェスを指す場合には music festival と述べないと誤解が生じる可能性があります。
「野外フェス」と言い換えた方が英語的にしっくり来るかも
夏フェスといえば、野外の広大な土地で、開放的な気分で、大勢の客でひしめきながら、白昼堂々と楽しむようなイベントが典型です。こうしたイベントは outdoor music festival あるいは outdoor concert のように表現してしまってもよいでしょう。
outdoor は戸外・屋外・野外を意味する語であり、outdoor concert は「野外コンサート」と表現する言い方です。夏フェスで設営される屋内ステージは今ひとつ該当しないことになりそうですが、その辺は補足説明で乗り切りましょう。
規模感の表現も追加して huge outdoor concert(でかい野外ライブ)とでもいえば、日本語の「夏フェス」が想起させるイメージがほぼ再現できそうです。こういうイベントの開催時期はおおむね夏なので、summer と明言しなくてもおおよそ「季節は夏」とイメージしてもらえるはずでする。
「ライブ」は concert と訳す
日本語のいわゆる「ライブ」は、英語では concert といいます。ライブとコンサートを区別せず扱うわけです。ライブ(live)はもともと「生演奏」を意味する語です。
パンクもオルタナもシューゲイザーもHR/HMもユーロビートも演歌もウクレレ漫談も、公演はすべて concert です。
「野外会場」は outdoor (music) venue
「野外ライブ会場」は英語でしばしば an outdoor music venue と表現されます。venue はライブやコンサートの「会場」の意味で使われる無難な単語です。
Sioux Falls のダウンタウンに野外ライブ会場を建てる計画が急ピッチで進んでいる
Plans to build an outdoor music venue in downtown Sioux Falls are picking up speed. https://t.co/baMvSJBP57 pic.twitter.com/cmYQcPGM4G
— argusleader (@argusleader) 2016年7月14日
「フェスに出る(出演する)」は perform
フェスに出る(出演する)と表現するなら、動詞 perform が一番しっくり来ます。「演じる」「出演する」という意味の語です。
perform には自動詞と他動詞のどちらの用法もあります。フェスの舞台に出ることが自明な文脈なら、自動詞として使えます。前置詞 at を使えば、どの舞台に出るかも併せて表現できます。
ラスベガスのフェスで、ルイスはいつ出てくるんだ
So can someone update me? When is Louis gonna perform at the fest in las Vegas ?
— mer? (@whalelouie) 2017年9月17日
「盛り上がる」は pumped up とか blast とか
いや~ライブは盛り上がったね~!という興奮を表現する言い方は、色々と挙げられますが、たとえば pumped up あるいは (be) a blast といった表現を使えば上手くニュアンスが伝わるでしょう。
pump up は「興奮する」という意味合いの句動詞、(be) a blast はスラングで「大盛り上がりだ」という意味で使える名詞です。
ライブの映像見るといつも実際に行ってきたみたいに興奮するんだ
Everytime I see concert videos I get pumped up like if I was there lol
— BigDaddyDavid (@LORDxMONEY) 2018年3月20日
Chroma のフェスは大盛り上がりだった
CHROMA MUSIC FESTIVAL WAS A BLAST! I JUST HAD THE BEST LONG WEEKEND EVER! ? pic.twitter.com/zlWA0Rhf5j
— Keith Paolo (@keithpaolo14) 2018年4月9日