日本語の「喪中」や「忌中」は、英語ではどちらも in mourning と訳されます。mourning が「喪」「物忌み」に相当する語であり、喪に服している状態が前置詞 in で示されます。
親しい人の死を悼み、ある程度の期間を慎ましく過ごす、という振る舞いは、普遍的な人の心です。喪中も忌中も、in mourning も、死を悼むという要素において共通しています。
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喪中と忌中と英語の in mourning の意味
喪中も忌中も、英語の mourning も、あえて大ざっぱに言ってしまえば、家族や親族が亡くなってから一定の期間、世間との接触を控えるなどして慎ましく過ごすことです。
「喪」は人の死を悼み悲しみに暮れること、および、その哀悼の意を表明する振る舞いといえます。忌には、死に接したことで穢れに染まる、という考え方も多分に含まれます。
現代日本の慣習としては、喪中は基本的に死後1年間を指し、忌中はいわゆる四十九日が過ぎるまでの期間を指す、という捉え方が一般的です。
喪や忌には色々なしきたりがありますが、個々の作法は些末な部分であり、本質は人の死を悼む心にあります。その意味で、英語の mourning は訳語として中々に適切といえるでしょう。