「マヨラー」は英語でどう言う?

英語には、日本語の「マヨラー」のように、「マヨネーズが熱狂的に好きな人」を一意に指し示すような固有の表現は特にありません。強いて言うならば mayo lover が該当するでしょうか。

基本的には、「マヨネーズが大好きな人」「マヨネーズ狂」という風に表現する言い方で、マヨラーの意味合いは充分に表現できます。これはマヨネーズに限らず対象が何にでも使える便利表現。覚えておくといろいろな場面で役立ちます。

基本は「~が大好きな人」と表現する

日本語のいわゆる「マヨラー」は、《 mayo+ -er 》のような英語風の構成を思わせますが、言うまでもなく日本語独特の表現です。

英語には「マヨラー」を1語で表現しきるような言い方は特に見つかりませんが、1語で端的に表現する試みを諦めさえすれば、「マヨネーズが好きで好きでたまらない人」という切り口で無難にマヨラーを表現できます。

-freak

freak は「(~が)熱狂的に好きな人」という意味で用いられる表現です。名詞に続けて mayonnaise freak のように述べれば「無類のマヨネーズ好き」というような意味合いが表現できます。

-freak は、日本語で「熱狂的なファン」という意味合いで「マニア」や「オタク」と表現するニュアンスで使えます。アニヲタ、ドルヲタ、ラブライバーなどを指す言い方としてピッタリはまるでしょう。

英語でどう言う?「オタク」と「リア充」

-maniac

maniac も freak と同様、「熱狂的に好きな人」という意味合いで使える表現です。偏執・狂気のニュアンスが色濃い語で、mayonnaise maniac といえば「マヨネーズ狂」「マヨ狂い」といったニュアンスが表現できます。

ちなみに英語では mania は偏執・熱狂そのものを指します。日本語の「~マニア」のように、人を指す場合は、maniac といいます。

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mayonnaise-mania は語弊を生む可能性があるかもしれない

-mania という言い方は「熱狂的な人」を表現できる言い方ではありますが、mayonnaise-mania という表現は文脈によっては特殊な含意で用いられる場合があり得ます。

英語圏のCGM俗語辞典 Urban Dictionary によれば、mayonnaise-mania は俗に「白人以外の人が抱く白人への好意」というような意味合いで用いられることがあるのだとか。白い肌をマヨネーズになぞらえた言い回しなのでしょう。

通常の文脈で他意なく「無類のマヨネーズ好き」と述べる場面で「マヨネーズマニア」と述べて、この隠語めいた意味で解釈される可能性はほぼゼロに近いでしょうけれど、万が一ということもあります。一応の留意だけはしておいてもよいでしょう。

-lover

lover は《 love+-er 》で「(~を)こよなく愛する人」という意味合いが無難に表現できる言い方です。mayonnaise lover は「マヨネーズ好き」「マヨネーズ愛好家」くらいのニュアンスで捉えられます。

lover は、 freak や maniac のような奇特で奇矯なニュアンスは希薄です。幅広い文脈で何かと無難に使える言い方ですが、その分だけ「好きで好きでたまらない」という熱狂的ニュアンスは込めにくい部分もあります。

mayonnaise は省略して mayo と呼ばれることもあります。mayonnaise lover も略して mayo lover と呼ばれることがあります。

-addict

addict は「中毒者」という意味で、麻薬中毒患者(常用者)を指す際に用いられる語ですが、「中毒的にハマっている」「もはや中毒といえるほど大好きだ」というような比喩的な意味合いでもよく用いられる言い方です。

mayonnaise addict と言えば「マヨネーズ中毒」、やめられない・止まらない・もはや自制が効かないような状況が表現できるでしょう。

なお addict はそれ自体名詞として用いられますが、動詞の用法もあり、mayonnaise-addicted の語形にすれば名詞を修飾できます。

obsessed with ~

-freak や -mania は接尾辞的に「~な人」と述べる表現ですが、the man who is obsessed with mayonnaise という風に叙述する言い方もできます。

obsessed は「取り憑かれる」「気を取られている」といった意味合いの表現で、ある事柄が常に脳裏にあって多分に悩みの種になっているような状況を表現できる言い方です。

英語圏の大手バイラルメディア「BuzzFeed」は「17 People Who Are Way Too Obsessed With Mayonnaise」と題した記事を掲載しています。同記事で紹介されている事例は(too obsessed なだけあって)生半可ではない、かなりパンチの効いたマヨラーです。

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philia と phobia

mayo-philia は意外と使われない表現

こよなく愛する・愛好する、という意味では、接尾辞的表現の -philia (~愛)も使えそうなところではありますが、マヨ好きという意味で mayonnaise-philia もしくは mayophilia と表現される例はほとんど見られません。ほぼ皆無といってよいほどです。

-philia は心理的な偏愛傾向について用いられる語です。マヨネーズに限らず、食品の嗜好を表現する言い方には基本的に用いられていません。相手に通じないということはないでしょうけれど、他の言い方を選んだ方が無難です。

どっこい mayo-phobia は使われている表現

mayo-philia という言い方はほぼゼロであるのに対し、-philia の対義語といえる -phobia(~恐怖症)は、mayonnaise-phobia あるいは mayo-phobia の形でしばしば用いられています。

-phobia は心理的な嫌悪傾向、多分に病的な恐怖心について用いられる語です。マヨ嫌いは心理的な領域の話、と考えると、mayo-philia はダメで mayo-phobia はアリという状況もひとまず納得できます。




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