日本語のオノマトペ的な言い方を英語で表現する場合、その言い方の意味をちゃんと捉え直した上で動詞や副詞に対応づける工夫が必要です。
たとえば「ずっと家でゴロゴロしていた」と言う場合、「何をするでもなく無為に過ごした」「ゆっくり羽を伸ばした」「ずっとテレビを見てだらけていた」という風にニュアンスを絞り込むと、対応するうまい英語表現も見つかりやすくなります。
「何もしない」を使って言い換える
stay home and do nothing:「家にいて何もしない」
素朴に「家にいて何もしてない」と述べるなら stay home and do nothing のように表現できます。
do nothing と言っても、文字通り一切の行動・活動を行わなかったという風には捉えられず、これといった活動をしていなかったという程度に解釈してもらえます。
昨日は家にいて何もしなかった
stay home all day:「一日中家にいる」
stay home all day は、日がな一日ずっと家にいるという状況を表現する言い方です。外出せず家に引きこもっていたという感じが伝えられます。
stay home all day には「何もしていない」という意味合いは特に含まれません。自宅でインドア系の趣味に没頭していたという状況でも使えます。
space out:「ぼーっとする」
space out は「間を空ける」「空きを設ける」といった意味の句動詞表現ですが、口語表現としては「ボーッとする」というような状況を示す意味でも用いられます。
どちらかといえば、終日ボケーッとボサーッとしている様子よりは、ふと忘我状態に陥ったような状況を表現する言い方です。
本を読んでるといつもぼーっとしてしまう
「リラックスする」で表現する
relax at home:「家でくつろぐ」
relax at home は、「家で寛ぐ(くつろぐ)」という意味が表現できる言い方です。
relax (リラックス)は休息を取った・休養したという肯定的で前向きなゴロゴロを表現できます。時間を無駄に過ごしたという否定的なニュアンスは特にありません。
chill out at home:「家でゆっくりする」
chill out は「落ち着く」という意味の表現です。転じて、chill out at home は「家でゆっくりする」という意味の表現になります。chill out at home も、肯定的な「ごろごろ」感を出すことができます。
昨日どうしてた?
? Nothing. I was just chilling out at home.
何も、ずっと家でゆっくりしてたよ
veg out at home:「のんびり過ごす」
veg out at home は「家でのんびり過ごす」という意味のスラング表現です。「veg」というのは、vegetate という動詞がもとになっています。vegetate は、「草木のようになにもしない」という意味です。
今夜はソファーでごろごろして何もしたくない
ぐうたら・だらだらしていたと表現する言い方
couch potato はぐうたら感
couch potato は、終日ソファー(カウチ)に座ってスナックでもつまみながらテレビばっかり見ているような人を指す俗な言い方です。
ポテチ片手に昼ドラを見てダラケているような、多分に否定的なニュアンスのグウタラな過ごし方が表現できます。
今週末は家でぐうたらするぞ
動詞+ around は大概だらけ感
around の副詞の用法には「ぼんやりと」「ダラダラと」といった意味合いの語意があります。lie(寝る)や sit(座る)といった動詞に around を言い添えて句動詞にすると、ダラケているニュアンスが表現できます。
bum around
bum は名詞で「浮浪者」「怠け者」、形容詞としては「のらくらと暮らしている」といった意味の表現です。bum around と言うと一層だらけた感じの言い方になります。
文脈によっては bum around は「浮浪する」という意味でも用いられます。
lie around
lie は「横になる」「寝転ぶ」という意味の動詞です。lie around と言うと寝転んでボンヤリしているさまが表現できます。
lie around は「知らない場所に身を置く」という意味で用いられることもあります。
laze around
laze はそれ自体「怠ける」という意味の動詞ですが、さらに laze around と述べてダラダラ過ごすニュアンスを強調できます。
lounge around
lounge は動詞の用法で「ぶらぶらする」といった意味合いがあります。lounge around といえば何をするでもなくぶらつている感じが表現できます。
lounge は名詞の用法としてホテルや空港の待合室(いわゆる「ラウンジ」)の意味もあります。
sit around
sit around は座った状態でぼーっと過ごす様子を表現できます。腰掛けた状態を指す意味合いの他に、「ぶらぶらとうろつく」という意味で用いられることもあります。
sit around the table のように名詞が続く場合、around は前置詞として用いられており、「テーブルを囲んで座る」という意味合いです。
loaf around
loaf も「のらくらと暮らす」といった意味合いので「怠ける」「ぶらつく」さまを表現できる言い方です。
仕事をテキパキと進めず、ダラダラやる、という意味で用いられることもあります。