「ホウレンソウ」(ほうれん草)は英語でどう言う?

葉物野菜の「ホウレンソウ」は、英語では spinach といいいます。欧米でも健康志向の食材として料理に用いられます。

ホウレンソウは西洋種と東洋種に大きく分けられます。spinach は基本的に西洋種を指す語であるため、東洋種を念頭に置いて spinach の現物を見ると「あれ何か違う」という違和感があるかもしれません。もっとも日本国内でも西洋種は流通していますが。

spinach と言ってもいまいち通じなければ、英語辞書(英英辞書)の定義などを参考にしつつ「ホウレンソウとは何か」を説明してみましょう。

ホウレンソウは spinach /spínɪtʃ/

植物のホウレンソウは、英語ではもっぱら spinach と呼ばれます。学名は Spinacia oleracea です。

ホウレンソウははじめに中央アジア辺りで栽培されるようになり、世界各地に広まった、とされています。生産量は中国が圧倒的な第1位で、第2位にアメリカが位置づけています。

ちなみに、寒締めの工程が加えられた「ちぢみほうれん草」は savoy spinach と表現されます。

発音が綴り通りでない点に注意

spinach は /spínɪtʃ/ もしくは /ˈspɪnɪdʒ/ のように発音されます。単語の綴りは spinach ですが、発音は「スピッチ 」に近い音になります。

日本語ではホウレンソウをわざわざ「スピナッチ」とカタカナ表記する罪深い例もあります。惑わされないようにしましょう。

なおイタリア語では spinaci 、発音は /spiˈnatʃ/ で「スピナーチ」に近い音です。

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説明的にホウレンソウを指し示す言い方

もしも spinach と述べても相手がピンと来ていない(伝わっていない)と思われる場合、ホウレンソウの何たるかを少し手厚く説明してあげるとよいでしょう。

英単語を英語で説明する場合、英英辞書の定義が大きな手がかりにできます。たとえば OxfordDictionaries の堤語を参照して「大きな深緑の葉を持つ食用植物」という風に説明してもよいでしょう。

Definition of spinach in English:
An edible Asian plant of the goosefoot family, with large dark green leaves which are widely eaten as a vegetable.
野菜として広く食べられている、大きな深緑の葉を持つアジアの食用植物

他ならぬホウレンソウであると明示する必要も特にないのなら、a kind of leaf vegetable (葉物野菜の一種)という風に言ってしまうだけでも充分かもしれません。

アメリカでは、ホウレンソウはポパイ(Popeye)の好物・力の源としてもお馴染みです。ポパイがいつも食べてるアレ、という風に説明する方法もアリかもしれません。

A vegetable that Popeye loves to eat.
ポパイがよく食べてる野菜

「小松菜」「チンゲンサイ」を英語で表現する言い方

わりと大ぶりで深緑色が印象深い葉物野菜としては小松菜やチンゲンサイなども思い浮かぶところですが、小松菜とチンゲンサイには、対応する英単語が特にありません。そのため外来語・固有名として扱われます。

小松菜は komatsuna

小松菜は近世日本で品種改良により生み出された種とされています。西欧では基本的になじみのない品種です。

英語の語彙を用いた呼称としては、Japanese mustard spinach のような言い方があります。一般的は日本語名称をそのまま使って Komatsuna と呼びつつ、補足的に Japanese mustard spinach と説明するような言い方が無難でしょう。

チンゲンサイは (green) pak choi

チンゲンサイは中国原産のアブラナ科の植物で、中国名がそのまま英語に伝わっています。中国ではチンゲンサイを指して「白菜」(pak choi)と呼び、英語でもチンゲンサイを pak choi と呼びます。

ザックリ大まかに説明するだけなら、a type of Chinese cabbage という風な叙述でも充分でしょう。

ちなみに日本のハクサイは英語では nappa cabbage といいます。


「報連相」を英語で表現する言い方

日本的ビジネス用語(ジャーゴン)では、「報告・相談・連絡」という必須コミュニケーションを総称して報連相(ホウレンソウ)と言います。

そんな言い方は特にない

が、これは日本語の独特の言い方です。

いわゆる「報連相」にぴったりと当てはまる表現は、英語にはありません。

仲間内で使うなら独自に表現を編み出す手もある

ホウレンソウに引っかけて総称しなくても「報告・連絡・相談の重要性」は充分に伝えられます。ビジネスを円滑に進める心がけとしては充分に有益でしょう。

「報連相」の意味するところを英語で述べるなら、どうしても説明的な言い方にならざるを得ません。しかしその真意が共有できたら、それを一言で指し示す呼び名はいくらでも付けられます。

たとえば、報告= report 、連絡= contact 、相談= discuss の各語から頭文字を取って「RCD」と名付けてみてもよいかもしれません。決して一般的に通用する言い方ではないにせよ、仲間内で「報連相」を指す語として共有する分には充分に手頃な表現になり得ます。




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