「食いしん坊」は英語でどう言う?

英語で「食いしん坊」と表現する言い方はいくつかあります。ニュアンスに応じて使い分けましょう。「食べるのが好き」という肯定的な意味合いなら foodie などの語が気軽に使えます。

「食べるのが好き」「たくさん食べる」といった叙述に置き換えられる意味合いなら、基礎的な動詞・副詞を使って、もっと平易に表現できたりもします。

「食いしん坊」に対応する主な英語表現

英語で「食いしんぼ」に対応する表現を考える場合、「食いしんぼ」の語そのものよりも、「大食」「暴食」「健啖」「美食」といった漢語表現に対応するものと考えてみるとよいでしょう。

「食いしん坊」の対訳となり得る表現の多くは、日本語の「大食」「健啖」と同様、各表現の意味合いがわりと具体的である、表現ごとに肯定的・否定的どちらの意味で用いられるかという傾向がある、表現の多くは日常的な語彙とは言いにくい硬さがある、といった傾向があります。

glutton(暴食)

glutton は「食べる量が多い人」を意味する名詞です。「大食漢」「大食らい」という意味合いの「食いしん坊」に相当する表現です。

Definition of glutton in English: OxfordDictionaries
An excessively greedy eater.
ものすごく貪欲に食らう人

glutton は、基本的には、卑しいニュアンス・好ましからざるニュアンスのある語です。何しろ、 glutton の派生的語彙である gluttony が、キリスト教的「七つの大罪」における「貪欲」を示す語であるくらいです。

gluttony

gluttony は glutton に接尾辞 -y を付けて「glutton な性質」と表現する名詞です。

glutton は「大食漢」、つまり大食らいの人を指します。gluttony は「大食」すなわち「食べることそのもの」や「大食漢であること」を指します。

foodie(食べるのが好き)

foodie は「食べ物が大好き」「食べることが好き」という意味で用いられる口語的・スラング的な表現です。食事をおおいに満喫する(楽しみながら食事をとる)という、肯定的な意味合いで用いられます。

foodie は日常会話でも気軽に使えるカジュアルな表現です。

I’m a foodie and love to eat.
食いしん坊だから、食べるの大好きなの

#foodie

foodie はソーシャルメディアのハッシュタグとしてもよく用いられます。

ハッシュタグ #foodie は、パリピな方々の食事風景か、あるいは、ものスゴく食欲をそそるような飯テロ画像に付けられるタグです。

英語でどう言う?「飯テロ」(めしテロ)

A group board called ” A Table sur Pinterest ” is a popular spot for France’s foodie community.
(写真共有サイト Pinterest の)グループボード「A Table sur Pinterest」は、フランスの食べ物好きのコミュニティの間で人気だ
―― CS Monitor, MARCH 8, 2014

greedy eater(がっつく人)

greedy eater は「食に関して欲深い人」「食い意地の張っている人」くらいの意味合いで使える表現です。

greedy は「貪欲」「強欲」「ガツガツしている」という意味合いを示す基本的な表現です、ただし greedy そのものは形容詞であり、名詞の用法は基本的にはありません。

greedy そのものは「欲張り」という程度の意味で、食欲に限らず、富・権力・名声を対象とする強欲さを表現する言い方としても用いられます。

greedy eater と表現すると、名詞として扱える上に「食に関して欲張りな人」という意味合いが存分に示せます。

greedy-guts

greedy-guts は、底知れない食欲の持ち主を指す通俗的な言い回しです。greedyguts と表記されることもあります。

gut(s) は「はらわた」を意味する語です。つまり、greedy-guts は「貪欲な内臓」と表現する言い方。

gourmand(大食家・健啖家)

gourmand は、とにかくたくさん食べる(のを好む)人、という意味の表現です。

gourmand はフランス語に由来する表現で、ちょっと硬い響きがあります。日常ではそうそう用いられません。その辺の感覚は日本語の「健啖家」という表現に通じるところがあります。

gourmet は少し微妙

gourmand と同じく仏語由来の料理関連の表現に gourmet (グルメ)があります。gourmet は「上質な食事を好む人」「食通」「美食家」を指す語です。「食いしん坊」のニュアンスとはちょっと隔たりがあります。

gourmand は、何かこう、もっと意識の低い「とにかく食う」感があります。

gastronome も少し微妙

gastronome も gourmet と同じく「食通」「美食家」の意味ニュアンスで用いられる語です。食事の量の多さよりも、食事を楽しむこと、あるいは食に関する知識・情報を楽しむことに焦点を当てた語といえます。

gastronome は gourmand に輪をかけて文語的な硬い語彙です。日常の中で見聞きする機会はほぼなさそうです。

epicure(美食家・食道楽)

epicure は「道楽としての食事を楽しむ人」を指す語です。食べる喜びを享受する、美味しい物が食べられて幸せ、というイメージで用いられます。

epicure は古代ギリシアの思想家・Epicurus (エピクロス)の名に由来する語です。エピクロスは快楽主義・享楽主義を唱えた思想家として知られています。

英語でどう言う?「グルメ」「美食家」

食べるのが大好き! という意味で foodie と同様ある種の「食いしん坊」を表現し得る語とも言えますが、foodie とは違って硬い語彙であり、日常で多く見聞きする表現とは言いにくい部分があります。


「食べることが好き」と述べる言い方

「食いしん坊」に対応する表現を探すよりも、文章レベルで言い換えてみる方が、使う語彙が平易になったり趣旨が率直に表現できたりする場合も多々あります。

たとえば「食いしんぼです」と言って「食べることが好き!」と表明したい場合は、「食いしんぼ」に当たる1語を探すよりも、そのまま「食べることが好き」と述べてしまいましょう。その方がずっと楽です。

like eating

like eating あるいは love eating は、素朴に「食べることが好き」と表現する言い方です。日常会話の中で「食いしん坊」と述べる場合の大部分は、この意味合いと言えるのではないでしょうか。

「食べることが好き」と述べる言い方そのものには、特に悪意や嫌味といったネガティブな含意はありません。他意のない表現として幅広い文脈で使えます。もっとも、皮肉や嫌味で用いられることはあり得ますが。

do not have likes and dislikes in food

do not have likes and dislikes in food は、そのまま訳せば「食べ物の好き嫌いがない」という表現です。もっぱら「食べ物はなんでも好き」という趣旨を述べる言い方として用いられます。

この likes と dislikes は、動詞 like と dislike を名詞的に用いたもので、それぞれ「好むこと(もの)」「嫌うこと(もの)」を表します。

菜食主義者や宗教上の食のタブーがある人が居合わせた場で「何でも食べます」なんて宣言すると、配慮を欠いた発言に聞こえたりその人への当てつけのように聞こえたりもする可能性もあるので、発言機会は少し選ぶようにしましょう。


「たくさん食べる」と述べる言い方

eat a lot

eat a lot は、「たくさん食べる」と述べる素朴な言い方です。基礎的な表現で「食いしん坊」の本来的な(?)意味合いを率直かつ中立的に表現する言い方といえます。

たくさん食べることが良いことか悪いことかは文脈次第です。eat a lot は文脈に応じて肯定的な意味にも否定的な意味にもなり得ます。

big eater

big eater は「大食いの人」を指す《形容詞+名詞》型の表現です。 great eater とも表現できます。

《動詞+-er》で「~する人」という名詞を作り、それを形容詞で修飾する、という表現形式は、いかにも英語らしい表現といえます。これを日本語にすると《副詞+動詞+「する人」》のように品詞を変えて把握することになるため、ぜひ日本語を噛ませずに英語のまま習得したいところです。

have a big appetite

have a big appetite は日本語で言うところの「食欲旺盛」を表現する言い方です。have a good appetite とも表現できます。

appetite は「食欲」を指す語です。抽象的な性質を動詞 have の目的語として捉える発想も、いかにも英語的といえるでしょう。

have a big appetite が意味するところは結局は eat a lot と同じわけですが、 have a big appetite の方が文語的で、改まった感じが出ます。





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