ここがポイント
- アメリカ英語ではナスを eggplant (エッグプラント)といいます。
北米のナスの品種は見た目が卵にソックリです。 - イギリス英語ではナスは aubergine (オーバージーン)といいます 。
語源はフランス語。ナス自体もフランス経由で伝来しています。 - カナダやオーストラリアでは eggplant の呼び名が主流です
- インドやアフリカでは brinjal(ブリンジャル)と呼ばれています
ナス(なすび)は世界中でよく食べられている、代表的な夏野菜です。英語圏でも定番の食材です。※漢字表記は「茄子」。「那須」ではありませんよ。
英語(アメリカ英語)ではナスを eggplant といいます。そしてイギリス英語では aubergine と言います。
ナスの品種は日本だけで数十種、世界全体では1000種ちかくに上るとも言われていますが、そういう細かい品種にこだわらない限りは「ナス=eggplant / aubergine」という理解で十分でしょう。
ちなみにナスの学名は Solanum melongena (ソラヌム・メロンジーナ)です。こう呼んでもまず伝わりませんが・・・
なぜナスを英語では eggplant というのか?
eggplant の語の由来
ナスを eggplant と呼ぶ勘どころとしては、「たまご形の実を生す」という点に求めてよいでしょう。日本でも最も一般的に出回っているナスを「長卵型ナス」などと読んだりします。
ナスの中には色も形も大きさも鶏卵そっくりな白なすび(white eggplant)もあります。白ナスを見てしまうと、eggplant 以外の呼称なんて考えられないとすら思えてしまいます。
イギリス英語では aubergine という
イギリス英語では茄子を aubergine といいます。発音は /ˈəʊbəʒiːn/ 。あえてカタカナで表記すると「オーバジーン」のように発音される語です。
インドや南アフリカでは brinjal という
インドや南アフリカで話されている英語の中では、ナスを brinjal といいます。発音は /ˈbrɪndʒɔːl/ 。「ブリンジャル」のように発音されます。
ナスの「品種」は特に意識しなくて大丈夫
世界には多種多様なナスがあり、食用に利用されています。
eggplant にもいろいろと種類があり、日本で一般的なナスも世界的に見れば eggplant の品種のひとつに過ぎません。もっとも日本にも長ナスや賀茂ナスをはじめ100以上の品種がありますが。
日本で食べられている「あのナス」「いわゆるナス」を正しく指し示すなら、場合によっては Japanese eggplant のように表現した方がよいでしょう。
とはいえ、eggplant (もしくは aubergine )よりも詳しく言い分ける呼び名は特にありません。地域ごとに主要な品種があって、その品種がその地における「ただのナス」なのです。
その上で他のナス種を指す場合、「和梨と洋梨」のような塩梅で呼び分けることになります。
世界の主なナスの例
グラフィティなす(graffiti eggplant)
graffiti eggplant (グラフィティなす)は明るめの紫を基調として、そこに白の縦線がいくつか入っているような柄を特徴とするやや長めのナスです。白地のキャンバスに刷毛か何かで色を塗ってカスレが生じたようにも見えます。
graffiti は「落書き」のこと。
シチリアなす(sicillian eggplant)
シチリアなすは深い黒紫色で、球に近い形になる種です。地中海料理の花形です。