英語は英語でも「カナダ英語」に独特の英単語と意味・用法

英語にも国や地域による違いがあります。カナダ(Canada)にはカナダ独特の英単語や英語表現があります。

カナダは英語とフランス語が公用語です。カナダ特有の英語表現を知ることは、北米その他の英語圏とカナダの文化や考え方のちょっとした違いを知る手がかりになるかもしれません。

もっぱらカナダだけで用いられる英単語

loonie (1ドルコイン)

loonie はカナダの1ドル貨幣(コイン)を指す言い方です。

呼び名の由来は、コインに刻印されているアビ(loon)という

カナダでは1ドル貨幣の他に2ドル貨幣も発行されています(セント貨もあります)。2カナダドル硬貨は  loonie × 2(two)で toonie といいます。

アビ。
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アビはカナダではよく親しまれている存在で、事実上の国鳥と言っても過言でない程ですが、カナダは国鳥を公式には定めていません。

カナダ国内では来る建国150年の節目に向けて国鳥を決めようという機運が高まっています。とりわけ the National Bird Project はマスメディアの後援を受けて一大キャンペーンを展開し、2016年11月に国鳥を1種選出しました。ただし選ばれた種はアビではなくカナダカケス(gray jay)でした。

Canada’s new national bird is the gray jay ― BBC News, 17 November 2016

ABM (いわゆるATM)

ABMAutomatic Banking Machine の略で、「自動現金引き出し預け入れ機」、すなわち ATM(Automatic Teller Machine)の通称です。

ABM が一般的な呼称とはいえ、ATM と言っても基本的に通じます。ATM の意味を理解してもらえないなんて場合はそうそうありません。

stagette (独女の最後のパーティー)

stagette とは、これから結婚する女性のために催される女子だけのパーティーを指す語です。

stagette は 「stag (野郎共の集まり)の女性版」であり、「bachelorette (独女)の集まり」です。bachelorette (バチェロレッテ)はアメリカのコメディ映画(邦題「バチェロレッテ -あの子が結婚するなんて!」)の元ネタである、いわゆる独女の代名詞。

poutine (プーティン)

poutine はカナダの代表的な食べ物・料理名です。フライドポテトにチーズとグレイビーソースをかけた軽食です。

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代表的カナダ料理としては、poutine の他に、バタークリームを載せて焼いた butter tart 、あるいはチョコレート菓子の一種である nanaimo bar なども挙げられます。

bunnyhug (フード付きスウェットシャツ)

bunnyhug は、カナダ(特にサスカチュワン州)で「フード付きのスウェットシャツ」の俗な呼び名として用いられています。

アメリカ英語なら「フード付きのスウェット」は hoodie もしくは hoody と呼ばれます。

bunnyhug (直訳すれば「うさぎのハグ」)という呼称がなぜ定着したのか、語源・由来はいまひとつ定かでない模様です。

tuque (ニット帽)

tuque はニット地の帽子、ぴったりした小型のニット帽を指す言い方です。発音は /tuːk/ 。toque とも言います。

tuque はフランス語に由来する呼称です。カナダでは英語と共に仏語も公用語となっており、フランス語の影響が見て取れる場合がままあります。

depanneur (カナダ版コンビニ)

depanneur もフランス語に由来する語で、フランス語が多く話されている地域でよく用いられる言い方です。意味は「小さな店」。日本でいうコンビニエンスストアのようなイメージの小規模小売店を指します。

depanneur のフランス語における意味は「修理工」。カナダ英語の「小さな店」という意味合いはカナダ独特の用法です。

double-double (カナダ流コーヒーの飲み方)

double-double は、コーヒーに砂糖を2杯、クリームも2杯入れる飲み方を指します。カナダで主流のコーヒーの飲み方です。

カフェでコーヒーを注文する際に使ってみましょう。

Can I take your order? ― Yes, I’ll have a medium double-double.
ご注文はどうされますか?―じゃあ、ミディアムサイズのダブル・ダブルください

カナダ独特の意味で用いられる英単語

単語そのものはアメリカ英語やイギリス英語にもあり、意味・用法がカナダ独自といえる種類の表現もあります。

hydro →「電気」

hydro は、アメリカ英語では「水力発電」や「水力発電所」を意味する単語です。カナダ英語では、 hydro は「電気」つまり electricity の意味で用いられます。

hydro が電気の意味を持つ背景としては、カナダの電源構成において水力発電が占めるの割合が大きい、という事情があります。

riding →「選挙区」

riding は、アメリカ英語では「乗馬」を意味しますが、カナダ英語では「選挙区」(electoral district)を意味します。

constituency も riding と同じくカナダにおいて「選挙区」を表す単語です。

dart →「タバコ」

dart は、アメリカ英語では遊戯の「ダーツ」を表す単語として使われています。一方、カナダ英語では dart は「タバコ」(cigarette)を意味します。

「タバコを吸う」(smoke a cigarette)は hack a dart と表現します。

keener →「熱心な人」

keener は、アメリカ英語では、死者を悼んで泣く人を指します。カナダにおける keener の意味は全く異なり、物事に集中・熱中している人を表します。授業中に先生の質問によく答える生徒を指して使われることがあります。

sook →「泣き虫」

sook は臆病な人・泣き虫の人を表す単語です。いい年して子どもっぽく振る舞う大人、という意味合いでも用いられます。

アメリカ英語では「雌のカニ」を意味する単語です。目にする機会は稀でしょう。

泣き虫という意味での sook は、カナダの他にオーストラリアやニュージーランドなどでも用いられることがあります。





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