日本語では「辛い」と表現される味覚。一口に「からい」といっても、食材や料理によってさまざまなタイプの「辛さ」があります。
英語では、辛さの内容の応じて使い分けることのできる複数の表現があります。スパイスが効いている、塩っ辛い、ピリっと辛い、というような辛さを一語で言い表現できます。
英語の「辛い」を大きく分けると「香辛料の辛さ」と「塩気による辛さ」に区別できます。
(日本語でも一応、「塩辛い」タイプの辛さは「鹹い」と表現することはできます)
スパイスの辛さ
辛くて熱い「hot」
「hot」は、胡椒やカレーの「ヒリヒリするような辛さ」に対して使われます。「辛い」と聞いて一番に思い浮かぶ英単語なのではないでしょうか。「hot」は、食べ物が「熱い」という意味でも使われます。「熱い」か「辛い」か紛らわしい時もあるので、「辛い」と表現したいときには「hot and spicy」または「spicy hot」と言ったりもします。
This curry is too hot.
このカレーは辛すぎる
Make it as hot as you can.
できるだけ辛くしてください
Sometimes I like to have hot and spicy food.
ときどき私は辛くてスパイスのきいたものを食べたくなる
薬味やスパイスが効いている「spicy」
「spicy」は、薬味を入れた、ピリッとした辛さについて表しています。「辛い」というより「スパイスが効いている」と言いたいときに使われます。
It’s spicy but not so hot.
スパイスが効いているがそれほど辛くはない
Are you OK with spicy food?
あなたは辛い食べ物は平気ですか?
Korean food is generally very spicy.
韓国料理は一般的にとても辛い
舌を刺激する「pungent」
「pungent」は、舌を刺激する強い味、ピリッとする味について表しています。痛みを伴うような辛さについても使われるため、あまりポジティブな意味では使われません。また、味だけでなく、ニンニクなど臭いが強い物に対してにも使われます。
A pungent peppery sauce
ピリッと辛いソース
This vegetable has unique strong smell and a pungent taste.
その野菜は特有の強い匂いと辛味を持つ
ピリッと味のある「piquant」
「piquant」は、「ぴりっと辛い」という意味があります。辛くても美味しい時、辛くても味が良い時に使われることが多いです。
It has the piquant burning taste of peppers.
ピリッと辛くヒリヒリと胡椒の味がする
It did not sell well as it was too piquant for them at the time.
当時の彼らには辛すぎたため売れなかった
塩の辛さ
塩辛い全般を表す「salty」
「salty」は、「塩気のある」「塩辛い」という意味があります。「塩辛い」と表現するときに頻繁に使われる英単語です。
Tears are salty.
涙はしょっぱい
The pickles are too salty!
このピクルスは塩っ辛い!
まずい塩辛さの「brackish」
「brackish」には、「塩気がある」という意味がありますが、同時に「まずい」という意味もあります。「塩辛さ」についても、「嫌な塩辛さ」を指します。
As a river approaches the sea, its water becomes brackish.
川と海が出会うとき、水は塩辛くなる
Oh! This water is brackish!
なんてこった!この水は塩気がある!