「ダルい・気だるい」を英語で表現する種類と使い分け方

日本語表現の「だるい」は、「怠い」(懈い)という漢字表記のあるれっきとした日本語です。奇遇にも dull /dʌl/という英語表現に全く同様の意味があり、これを語源と仮定しても違和感ありません。英語では feel dull のように《 feel +形容詞》の形で表現できます。

英語には「微妙に気分が乗らない」とか「何となく身体が重い」といった状況を表現できる語彙が沢山あり、かなりニュアンス豊かに表現できます。多用は控える前提で、各表現を見ていきましょう。

心理的・気分的な「だるさ」を表現できる言い方

何となくやる気が起きない、活力が出ない、今日は頑張りたくない、というような気分的なダルさは、「無気力さを感じる」のように気分を表現する言い方が使えます。

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dull は心身がうまく作動しない感じ

dull は漢字の「」にほど近いニュアンスの形容詞です。鈍感、鈍色、愚鈍、鈍い痛み、鈍ら(なまくら)な切れ味、といった幅広い意味合いを含みます。「元気がない」「沈滞している」といった意味もあります。

気分について I feel dull. のように述べる場合、頭の働きが鈍い・頭の回転がいつもより遅い、といったニュアンスが感じられます。

I always feel dull.
いつもダルさを感じている

つまらない・かったるいという意味でも使える

dull は、名詞を修飾して「興味がわかない」「どうでもいい」「つまらない」という意味合いで用いられる場合も多々あります。boring に近い意味合い、または日本語の「ダルい」にほど近い意味合いで、dull class(ダルい授業)、dill event(ダルい催し)、dull play(かったるい試合)のように表現できます。

lethargic は無気力状態

lethargic は「無気力」「不活発」などと訳される語で、活力がわき上がってこないような気だるさ・やる気のなさを表現します。徹夜明けで心身がボーっとして何も手に付かない状態などは lethargic でうまく表現できるでしょう。

I feel lethargic from lack of sleep last night.
昨晩の睡眠不足のせいで何だかだるい

lazy は働きたくないナマケたい気分

lazy は主に「労働を遠ざけたい」「努力したくない」と思う怠惰な気分を表現する語です。もっぱら後ろ向きな意味で用いられます。

feel lazy と述べることで「怠けたい気分」「ダラダラしたい気分」であることを表現できます。

I have test tomorrow but I feel lazy now.
明日テストなんだが今は何もやりたくない

languid は動きたくないダラケたい気分

languid /læŋgwɪd/ も「元気がない」「活力のない」さまを形容する表現です。気力がなく怠惰、気だるい、大儀そうにダラダラと行動する様子などを表現します。

The heat makes me feel languid.
こう暑いと何をする気もなくなる

listless は意欲に欠ける気分

listless は list+ less という構成の語。list には複数の語義があり、「一覧・目録」、「ふち・ヘリ」、「傾斜」、そして古語の用法で「希望・志向」という意味があります。listless は望みを持たない、積極的な意欲に欠いた状態と解釈できます。

I feel listless.
やる気が出ない

体のダルさを表現できる言い方

身体的なダルさは、dull でも表現できますが、weak(弱い)や heavy(重い)のような語を用いて表現する言い方も豊富です。

weak は少し体が弱っている感じ・脱力感

weak は日本語の「弱い」に対応する基礎的な語です。身体を weak と形容する場合は「身体の機能が弱まっている(満足に機能していない)」というニュアンスが主になります。

ill (具合が悪い)という程ではないが、少し体の不調を感じる、脱力した感じを覚える、うまく体に力が入らない、という状況は feel weak で表現できます。

I feel weak.
ちょっと体がだるい

heavy は身体が重い様子

heavy は重量があるさまを表現する基礎的な語です。日本語でも「体が重く感じる」と表現する場合があるように、英語でも feel heavy と述べる言い方があります。

単に I feel heavy. とだけ言ってしまうと「気分が重い」のかと捉えられます。《体が重い》と伝えるには、体のどこが重いのかを言い添えましょう。前置詞 in を使って部位を示す言い方や、あるいは、体の部分を主語と位置づけて Legs feel heavy. のように表現する言い方もあります。

I began to feel heavy in my body.
体全体が重いと感じるようになった
My arms feel so heavy.
両腕がすごくダルい

not myself で「いつも通りじゃない」と表現する

myself は口語表現で「いつもの自分」や「普段通りの私」といった意味の使われ方をする場合があります。(基本的には人称代名詞・再帰代名詞として用いられる語です)

be not myself のように否定表現と共に述べることで「いつもの自分ではない」と表現できます。必ずしも体調不良を意味する表現というわけではなく、心理的に落ち込んでいる状況も含んでしまいますが、調子が悪いという趣旨は伝えられます。

Damn, I’m not myself today.
くそ今日はいつも通りにいかない

風邪や発熱を疑うレベルの本気のダルさを表現する言い方

心身ともにすぐれない状態、ちょっとお医者に診てもらった方がよいかも知れないと考え始めるレベルのダルさを表現するなら、もう一歩ひねった言い方が合うでしょう。

not feel well (気分がよくない)

do not feel well は体調不良を表現する言い方です。表現上は「よくない」ですが、実情はハッキリ「具合が悪い」と言うべき状況に用いられます。

否定語を伴わずに feel well と述べる場合は「具合がよい」「気分爽快」といったニュアンスが主になります。

I don’t feel well since this morning.
朝から体調がすぐれない

feel tired all over(体中に疲労感がある)

feel tired は「疲れを感じる」「疲労感がある」という意味合いの表現です。これに all over(全体が)を加えることで、全身が疲労感に襲われたようになって(グタ~っとして)いる状況が表現できます。

I just feel tired all over.
ただもう全身が怠い

under the weather (気分が悪い)

under the weather は身体の調子の悪さを喩えた慣用表現です。

定冠詞付きの the weather は、しばしば「荒れた天気」の意味で用いられます。体の具合を「荒天のもとにいるような」と喩えた言い方というわけです。

2日酔いの後のぐったりした状態なども under the weather で表現できます。「荒れる」という表現がしっくり来る感じがあります。

I was under the weather that day.
その日は体調が悪かったので

be動詞を伴って I am ~ のように述べる言い方が基本ですが、動詞 feel を使って I feel ~ とも表現する言い方も使えます。自分以外の様子を推測する場面では You look ~ とか He seems ~ のような表現を用いることもできます。


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