外向的・積極的な「よい性格」を英語で表現する言い方

英語で「人柄」や「性格」について表現する場合、素朴に「いい人」と述べるだけなら good や nice と形容してしまってもよいのですが、具体的に表現するならいくらでも表現が見つかります。

お決まりの表現の他にも色々な言い方を覚えておくと、伝わり方はまた一段と違ってくるはずです。

人の性格・性質を大雑把に「好ましい人柄」と「あまり好ましくない人柄」とに、さらにそれぞれ「外向きの傾向」と「内向きの傾向」と4区分に分けて、表現の種類を見ていきましょう。

朗らか・ポジティブ・友好的な性質を表現する語

外向きのポジティブな性質は、たとえば積極的に人と関わり、優しく接する、いつも明るく前向きで周りの人を前向きな気分にさせてくれる人。 コミュニケーション能力の高いサザエさんタイプの人。

陽気で、よく笑い、話し好き、こうした評価がもらえたら嬉しいものです。

cheerful

元気な

cheerful は元気(cheer)にあふれた様子、ということで、陽気・快活・朗らかな性格を表現する言い方です。場の空気を明るくしてくれるような人にピッタリの表現です。

jolly

陽気な

jolly も陽気で明るい人を形容する言い方です。特に「愉快な人」というニュアンスがあります。

お酒を飲んでいい感じに上機嫌になった人を形容する場合もあります。

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sunny

ほがらかな

sunny は sun(太陽)を形容詞化した表現で、(太陽のように)明るい、朗らか、という様子を表現します。

optimistic

前向きな

楽観的・楽観的という意味の語。

ただし文脈によっては「のんき」「脳天気」というニュアンスを含む場合があります。

affable

物腰が柔らか

言動が優しい、愛想が良い、親しみが持てる、物腰が柔らか。そういう意味で優しい人柄を形容する表現です。

quick-witted

頭の回転が速い

wit(理解・機知)が早い、つまり、機転が利く、機知に富む、頭の回転が速い、といった意味の言い回しです。

tactful

機転が利く

機転(tact)にあふれる(-ful)という意味の語。そつがない人、機転が利く人を形容する表現です。

charismatic

カリスマ的な

人を惹きつけ、牽引していくような(ついていきたいと思わせるような)魅力を具えた人。

もともと宗教がらみの用語ですが、日本語の「カリスマ的」と同じような意味合いで一般的に用いられています。

social

社交的な

social は基本的には「社会の」「社会的な」という意味の形容詞ですが、人物を形容する場合は「社交的な」「社交上手な」といった意味で用いられます。

いわゆる社交界(上流社会)の意味合いで用いられる場合もあります。

outgoing

外交的な

基本的には「出発する」「(外へ)出て行く」という意味の語。対義語は incoming。転じて、人付き合いが良い、外向的、外交的、という意味合いも取ります。

friendly

友好的な

敵意がなく親しげ、人なつっこい、親身で親切。いわゆるフレンドリーな人を形容します。

relaxed

鷹揚な

relaxed は主に雰囲気や気分が「リラックスした」「くつろいでている」さまを形容しますが、人物を評して「あくせくしない」「ゆったり構えた」「寛大な」という意味合いで用いることもあります。

Maxi is a very relaxed guy. He urges everyone to play a confident game of cricket.
マキシはとても泰然としているヤツだ。奴は誰にでも、クリケットの試合は大胆にプレイしろよと勧めていた
―― Firstpost, Apr, 10 2017

協力的・面倒見がよい性質を表現する語

優しく親切で面倒見の良い人を形容する代表劇な表現は kind でしょう。他にも色々な言い方が可能です。

この手の表現は接尾辞 -hearted を付けて「~の心を持った(人)」という風に表現されることがよくあります。たとえば kind-hearted 、 warm-hearted、soft-hearted など。比喩的な表現として色々と転用できる、便利な言い方です。

kind

親切な

まずは kind 。「親切な」という意味で広く用いられる形容詞です。

kind は元々は「生まれながらの」「生来の」という意味合いの語であり、「生まれつき無垢で人が良い」という含意から「親切な」という意味につながったとされています。

ちなみに「種類」の意味で用いられる kind は、「親切」の kind とは別種の語彙として扱われますが、語源は同じです。

caring

面倒見が良い

caring は、名詞 care(優しさ、思いやり)の現在分詞(形容詞用法)であり、面倒見がよいという意味合いを示します。世話焼きのニュアンスがあります。

発音は care + ing で /ˈkɛːrɪŋ/ のような曖昧な母音になります。語頭の car- 部分から car /kɑː/ に寄せてしまわないよう注意しましょう。

attentive

気配りの行き届いた

attentive は attention(注意・注目)から派生した形容詞です。つまり「よく注意を払っている(性質がある)」というイメージから「気配りが行き届いた」という意味に転じています。

tender

優しい

tender の中心的な意味合いは「柔らかい」。主に食肉の質の良さなどを形容する語です。光や音といった抽象的なものの「柔らかさ」を表現する語としても用いられ、転じて「か弱い」「もろい」、「慈悲深い」「繊細な」「感じやすい」といった意味合いでも用いられます。

sweet

優しい、素敵な

sweet は「甘い」あるいは「甘美な」「ステキな」「快い」といった意味で用いられますが、人物を形容する場合には「思いやりがあって感じが良い」という意味になります。

口語表現ではわりとよく使われる表現です。

affable

愛想がよい、親しみが持てる

affable は物腰が柔らかで人当たりがよい、人好きのするさまを形容する表現です。語源そのものに「話しかけやすい」といった意味合いがあります。

文脈によっては「取っつきやすい」「角の取れた」あるいは「人懐こい」とも訳されます。

dedicated

献身的な

dedicated は他動詞 dedicate (捧げる)から派生した形容詞表現で、おのが身や人生を捧げるように一生懸命に取り組むさま、尽くすさまを表現する言い方です。

「献身的」の語がしっくり対応する表現といえますが、「熱心な」という程度の意味合いで用いられることも多々あります。

supportive

協力的な

supportive は support(支える・支援する)から派生した表現で、人や物事を支援する性質がある=何かと協力的であるさまを示します。

helpful

人を積極的に助ける

helpful は動詞 help(助ける)に接尾辞 -ful を加えて「人を助ける気持ちに満ちた」という意味合いを示す語です。支援・援助・助け船といったニュアンスが感じられます。

encouraging

協力的な

encouraging は動詞 encourage(励ます)の派生表現で、「勇気づける」や「励ます」というニュアンスを主に含みます。励みになる、勇気をもらえる、といったところでしょう。

altruistic

利他主義的な

altruistic は仏語・ラテン語に由来する altruism の形容詞表現で、「自己を犠牲にしてでも他者を助ける」さまを表現する言い方です。もっぱら egoistic(利己主義的)と対比して用いられます。

inspiring

人を元気づける

inspiring は、「奮起させる」「鼓舞する」というニュアンスを含んだ表現です。「プラスの感情を思い起こさせる」という意味で「元気づける」と解釈すると腑に落ちます。

feeling

他人の気持ちが分かる、敏感な

feeling は名詞でも「感情」(いわゆるフィーリング)の意味で用いられますが、形容詞として「同情的な」という意味を表現する言い方にも使えます。

名詞の用法にも、ただの「感情」ではなく「人を思いやる気持ち」という意味合いがあります。さだめし「おまえには人の心がないのか」というような言い回しにおける「心」のニュアンスでしょう。


やる気と活力に満ち溢れたさまを表現する語

やる気に満ち溢れ、新しいことに挑戦する姿はかっこいいものです。とてもポジティブな評価です。

ただし、高評価を表現する語は皮肉めいたメッセージにも転じやういという点にも留意しておきましょう。たとえば passionate は基本的に「情熱的」という意味で用いられますが、文脈によっては「短気だ」という意味を込めて用いられることがあります。

英語の意味に裏がある「嫌味や皮肉で使われやすい」基礎表現

energetic

活動的な、精力的な

energetic は日本語の「エネルギッシュ」と同じ意味用法の表現です。エネルギーを持って精力的に何かを取り組んでいる人を形容する言い方です。

日本語の「エネルギッシュ」は英語ではなく、英語の energetic に対応するドイツ語の形容詞(energisch)を音写した語です。

adventurous

冒険心のある、大胆な

adventurous は adventure(冒険)ひいては venture(敢行する)に関連する語で、「冒険的」「果敢」のイメージで使えます。

人の性格・性向を形容するだけでなく、抽象的な事柄を adventurous manner(大胆な方法)のように形容する言い方にも使えます。

valiant

勇敢な

valiant は勇猛果敢のイメージを表現できる語です。語源は仏語で「強い」という意味。

勇敢・勇壮・勇猛・剛勇、あるいは、勇ましい・猛々しい、といった、やや硬いニュアンスで用いられます。

fearless

怖いもの知らず、勇敢な

fearless は fear(恐れ)- less(ない)という構成の語で「恐れることがない」「恐れ知らず」「大胆不敵」ひいては「勇敢」といった意味合いで用いられます。

confident

自信にあふれた

confident は condidence(自信)の形容詞形です。中心的な語意は「確信している」といったところですが、派生的な意味として「確信的な」「自信に満ちた」「大胆な」といった意味合いもあります。

active

積極的な、能動的な

active は、人を形容(評価)する表現としては、おおむね日本語の「アクティブな」のニュアンスと同じと捉えてよいでしょう。よく行動に移す、積極的に働きかける、受動的でなく能動的である、といった意味合いを込めて用いられます。

人でなくモノを形容する場合は、たとえば active volcano(活火山)のように、活動の積極性よりも活動の有無を基軸にした表現として用いられがちです。文脈次第ではありますが。

lively

エネルギーに満ち溢れた

lively は活発・陽気・活気に満ちた・強い・賑わいのある・元気な・陽気な、等々さまざまな意味合いで用いられる語です。とはいえ動詞 live (生きる)から派生した語と捉えれば解釈に困ることもないでしょう。

接尾辞 -ly は形容詞について副詞を生成する(surely や certainly のような)パターンが多いのですが、lively のように名詞について形容詞化する場合もあります。そんなわけで -ly を「副詞を作る接尾辞」と捉える覚え方は推奨しかねます。

vigorous

精力的な、元気いっぱいの

vigorous は人を形容(評価)する語としては、「健康な」「丈夫な」「強健な」「強壮な」といった意味合いを含みます。

人以外のモノを形容する場合は、vigorous debate(活発な議論)という風に「(行為の)活発さ」を形容する語として用いられます。

innovative

革新的な

主に innovative idea(革新的なアイデア)という風にモノの新しさを表現する語として用いられますが、innovative person(革新的な人)のように人柄を表現する言い方にも用いられます。

enthusiastic

熱狂的な

enthusiasm (熱狂・熱意・感激)の派生表現で「熱心な」「夢中な」といった意味を示します。

もっぱら enthusiastic about ~ の形で「熱中している対象」を示し、 「何かに熱中している」さまを表現します。生来の気質が情熱的、と表現するなら exuberant や passionate の方が合うかもしれません。

exuberant

情熱があふれる

exuberant は生気に満ちているさまを表現する語です。活力やエネルギーに溢れている様子を表します。

植物を exuberant で形容すると「生い茂っている」という意味になります。人を exuberant で形容すると、植物が生い茂るかのごとく活力に満ちた様子を示します。

curious

好奇心の旺盛な

curious は物事に興味を抱き、知ろうとする性向を指す語です。

ただし、curious は「好奇心が強い」といった好意的な意味合いでも用いられますが、「詮索好き」「すごい野次馬根性」というような否定的なニュアンスでも用いられます。

curious は人の気質を指す言い方だけでなく、be curious about ~のように述べて「~について気になる」という気分や興味を表現する言い方にも使えます。

passionate

情熱的な、短気な

passionate は passion(情熱)に「~がある」という意味合いの接尾辞 -ate を足して「情熱がある」と表現する語です。情熱的・熱烈・気性が激しい・情欲に飢えた、といったニュアンスが示せます。

言い方次第では「短気」とか「かんしゃく持ち」とか「好色」「色魔」といった意味を婉曲的に表現する言い方にもなります。

spontaneous

自発的な、能動的な

spontaneous は外的要因に動かされることなく自分で(自発的に)行動を起こす、という意味で用いられる語です。

語源であるラテン語の spontaneus 自体が「自由意志による」という意味を持つ哲学的な語です。

文脈によっては人の「突拍子もない」というニュアンスでも用いられます。

 




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