和製英語に要注意! それはネイティブが使わない英語・ネイティブに通じない英語です。
今回の和製英語は「フリーメール」。
「フリーメール」は和製英語。mail と Email は別モノ
無料で電子メールアカウントが取得できて、送信・受信といった操作もウェブブラウザ上で行える、そうした電子メールのサービスを日本語では「フリーメール」といいますが、英語では free mail とは言いません。free E-mail と述べる必要があります。
たった1文字でも大違い。英語で mail とえば郵便物のことです。電子メールを指す場合は mail ではなく e-mail または email と明示的に表現しなくてはなりません。発音の際も、先頭の「e」にアクセントが置かれますので、meil とは聞き分けられます。
フリーメールは「ウェブメール」(Webmail)とほぼ同義語。フリーメールに該当するサービスを Webmail と呼ぶ例は多々あります。
メール=電子メールという構図は外来語の宿命
日本語ではフリーメールに限らず「電子メール」を指して単にメールと呼んでいます。これは外来語の導入によくある意味の変容と言えるでしょう。
従来の一般的な mail に対応する日本語がすでにあり、新たに登場した概念を海外の一般名詞で表現する。この手法は日本語に限らずしばしば見られます。
お酒に関する名称は典型的な例といえます。たとえば「ウォッカ」は、ロシア語では蒸留酒全般を指す語ですが、日本語では(英語でも)ロシア等の東欧圏で作られる酒を特に指す名称として扱われています。同様に、日本語の「酒」に直接由来する「Sake」は英語では特に日本酒を指す語として一般化しています。