日本の元号を使った年数を英語で表現する場合、「平成29年」なら 29th year of the Heisei period と表現できます。period の代わりに era を使って Heisei era とも表現できます。
「年」ではなく「年度」で扱う場合、年度で扱う分野に応じて「学年度」「会計年度」のような要領で academic year や fiscal year のように表現する言い方が使えます。
「年度」という概念は世界中にありますが、その内実は文化差が甚だしかったりもします。日本の年度について英語ひと言ふた言では中々言い表せない、そうと割り切って、ひとまず 29th year of the Heisei period in the Japanese calendar (日本のカレンダーにおける・・・・・・)と述べて、それから「だいたい4月1日を初日とする年の区切り」という風に補足する、といった考え方もオススメしたいところです。
「平成」は英語では the Heisei period と表現する
日本の元号そのものは固有名詞です。そのため日本語をそのままアルファベット表記に置き換える形で綴ります。
「平成」は固有名なのでそのまま
平成なら Heisei、昭和 なら Showa、元禄なら Genroku 、神護景雲なら Jingokeiun。
元号である旨は period (または era)で示す
元号の表記では the Heisei period あるいは the Heisei era といった表現が用いられます。
period も era も「期間」もしくは「時代」を指す語です。period は区切りという程度の意味合いが色濃く、era は大きな出来事によって区切られる時代といったニュアンスの色濃い語です。
平成29年度は、その「平成時代」における第29番目の年度ということで、29th year of the Heisei period のように表現できます。
「年度」に対応する英語表現は複数ある
「年度」と聞いて思い浮かぶ年度は、主に学校で導入されている、4月からはじまる1年間でしょう。いわゆる「学年度」。
しかしながら「年度」は学年度に限りません。ビジネス分野では会計年度、事業年度、などの区分があり、これは日本においても4月から始まる(学年度と一致する)とは限りません。
学年度は英語で school year という
学校における学年度は英語では school year といいます。米国や英国では9月が学年度の開始月です。
大学などの高等教育機関においては school year のかわりに academic year と表現する場合もあります。
学期は term もしくは academic term と表現できます。
事業年度は英語で business year という
事業者が1年間の収支状況を整理して決算を行う区切りを「事業年度」といいます。事業年度に対応する英語表現としては business year が挙げられます。
事業年度(business year)は会計年度(fiscal year)の別名でもあります。日常会話の脈絡なら事業年度(business year)の方が通りがよいかもしれませんが、会計年度(fiscal year)の方が正式な呼称といえます。
会計年度は英語で fiscal year という
会計年度は英語では fiscal year といいます。略して FY。
fiscal year は特にアメリカ英語で用いられる言い方で、イギリス英語では financial year と呼ばれる場合があります。どちらにしても FY。
会計年度は fiscal year 2018 ないしは FY2018 のように表記されたりもします。でも元号でこの表記法をやるのは無理があります。
「日本の学校年度」を直接に伝えるのは容易でない
英語の school year は英語圏の学校年度を第一に想起させる表現であり、日本の学校年度を一意に指し示す語というわけではありません。
もし日本の学校年度について言及する文脈なら、school year だけで済ませられる場面もすくなくないでしょうけど、「日本の(カレンダー上の)」という要素も盛り込んだ方が、伝わる度合いは高くなるでしょう。
29th year of the Heisei period in the Japanese calendar のように述べ、さらに日本の年度の区切り方について補足説明などもすれば、誤解なく相手に伝えることができます。
「年度」を敢えて明示せず済ます言い方を模索するのも手
実際のところ元号+年度の表記を厳密に使わないといけない場面にはめったに遭遇しません。
少なくとも日常英会話の脈絡なら、厳密に「ここでいう年度はいつに始まって云々」という情報をあえて度外視しても問題なく話は通じるはずです。
あるいは、「ここでいう年度はいつに始まって云々」という情報は後から補足的に言い添える格好で乗り切れるはずです。