日本語の「一目惚れ」に対応する最も無難で基礎的な英語表現は love at first sight でしょう。日常会話のくだけた文脈で「ぞっこん惚れた」と述べるならスラングの crush がバッチリはまります。
英語では「一目で」「一目見てたちまち」という意味合いを at first sight と表現します。これに「惚れた」「恋した」といった動詞を組み合わせれば、一目惚れの趣旨は遺憾なく表現できます。
at first sight で「一目で」の意味合いを表現する
at first sight は日本語の「一目で」に対応する言い回しです。「初見で」の方が近いかもしれません。
恋する・恋に落ちるといった趣旨の文に at first sight とつけ足せば、それで「一目見て恋に落ちる」という意味合いが表現できます。
love at first sight (一目惚れ)
love at first sight は、日本語の「一目惚れ」に対応する名詞として使える表現です。たとえば、It was love at first sight.(それは一目惚れだった)というような叙述で使えます。
これは(あなたのプロフィール写真の)現代版ひと目惚れではない。彼らが若干キモイやつだというサインだ
―― Telegraph , 17 August 2017
love の対象は人に限らず、動物や商品など何にでも使えます。「一目見てすっかり気に入ってしまった」というようなニュアンスでも使えます。
fall in love (with ~) at first sight
動詞を使って「一目惚れした」と述べるなら、 fall in love の言い回しを使って fall in love (with ~) at first sight と表現すれば、「(~に)一目惚れする」という意味合いの叙述にできます。
fall (in love) は自動詞なので、惚れた対象は前置詞 with を使って言い添える必要があります。
このネックレスを一目見た瞬間すっかり気に入ってしまった
the very first moment (最初の瞬間で)とも表現できる
at first sight の他に the very first moment のような言い方で「一目みた瞬間」感を表現することもできます。
The very first moment I saw her, I fell in love. (彼女に逢った正にそのとき、僕は恋に落ちた)というように、「出会った瞬間」という点を強調できる言い方です。
カジュアルに「一目惚れした」と表現する言い方
take a shine to ~ at first sight
take a shine (to ~) は、「(~を)好きになる」、「(~を)気に入る」という意味の口語的な言い回しです。これに at first sight を付ければ「一目見てすっかり気に入る」という意味合いが表現できます。
take a shine も、対象は人に限らず、モノを気に入ったという意味でも使えます。
(have a) crush (on~)
crush は基本的には「押しつぶす」という意味合いの語ですが、スラングでは「一目惚れ」「べた惚れ」といった意味で用いられることがあります。
crush はスラングとしてはもっぱら名詞として扱われ、I had a crush on her.(彼女に一目惚れした)という風に動詞 have と一緒に用いられます。
惚れた対象は前置詞 on ~ を伴って表現されます。crush の対象はもっぱら人であり、モノを気に入ったという意味では基本的に使われません。
have a crush は口語的表現であるだけに意味も使われ方も love よりはずっと軽めです。その意味で「セクシーで好きになった」、「イケメンで一目ぼれした」というような軽いノリでも使いやすい表現です。
爆笑!ギャレス・クリフがシャーリーズ・セロンに即惚れ
―― Sunday Times , 19 August 2017
have a crush ~ は、「ぞっこん惚れた」という惚れ具合の強さを際立たせる意味で huge、big、quite といった強調表現を伴うことが多々あります。huge や big は形容詞であり「have a huge crush」という語順で用いられますが、quite は副詞で「have quite a crush」という語順で用いられる点に注意しましょう。
彼女にベタ惚れしてしまった
彼女にスッカリ惚れ込んでしまった