お月見を英語で表現するなら、 viewing the moon あるいは moon viewing のような言い方がまずは無難といえます。viewing the moon, or Tsukimi という風に固有名+補足の形を取るのが万全でしょう。
お月見は旧暦の中秋節を起源とする東洋の文化です。西欧文化圏には東洋的「お月見」の習わしは特にありません。その点を踏まえて平たく説明する形を取れば、相手に伝わる表現は見つかるはずです。
「お月見」をあえて英語に訳すなら moon viewing
「月見」を英語で表現するなら、動詞 view を使った表現が第一候補に挙がります。moon viewing とでも表現すれば、少なくとも「月を眺めて楽しむ催し」という部分はちゃんと伝わります。
「お月見」の「見」には view がピッタリ
view は「見る(こと)」に関する意味で用いられる語で、「興味を持って対象をつくづく見る」というニュアンスを多分に含む表現です。動詞または名詞として用いられ、日本語の《視界》《眺め》《視聴》《眺望》《鑑賞》《風景》のような語に対応づけられます。
月見(観月)における「月を眺める」ニュアンスも、view の語でうまく表現できます。
「花見」に「雪見」も view がうまくハマる
景色・風景をしみじみと眺めるような「鑑賞」は view の語でうまく表現できます。
たとえば春の「花見」(観桜)は cherry-blossom viewing と表現できます。冬の「雪見」なら snow(‐scene) viewing 。
「観梅」(梅の花見)は plum blossom viewing 、「紅葉狩り」は autumn-leaf viewing のように表現できます。
「月を見て楽しむ」趣旨を汲み enjoy で表現する手もアリ
お月見は立派な満月(中秋の名月)を愛でる催しであり、そうした雪月花の観点では view がうまくハマるのですが、view と表現してしまうと、月を鑑賞する以外の要素(団子とか!)が除かれてしまうような感もあります。
文脈によっては「見る」という要素に固執せず、enjoying the moon(月を楽しむ・味わう)という風に換言してしまうのも、発想としてはアリでしょう。
「十五夜」「中秋の名月」を英語で説明する言い方
いわゆる「十五夜」、「中秋の名月」は、ほぼ対訳として扱える英語表現があったりします。
the harvest moon
秋分近くに見られる満月は英語では harvest moon といいます。harvest は「収穫(期)」を意味し、すなわち秋を指す語です。
The full moon that is seen nearest to the time of the autumn equinox.
秋分に最も近い候に見られる満月
― OxfordDictionaries
西欧にも、秋分ちかくの満月がいちばん名月であるという見え方はあるのだと思わされます。
お月見団子は英語でどう言う?
お月見といえば月見だんご。団子を指す英語表現としては dumpling(s) が挙げられます。
dumpling は団子状に作った食べ物を幅広く指す語です。単に dumpling と言った場合、おそらく米粉で作った月見団子よりは、肉団子に近いものが想像されるでしょう。
英語で「月見団子」について述べるなら、やはり固有名+補足的な英語説明、の形を取った言い方が無難です。
月見だんご――米でつくった団子
月見バーガーは英語でどう言う?
いわゆる「月見バーガー」は卵黄を満月に見立てた表現です。日本マクドナルドが秋に期間限定で販売している商品が代表格といえます。
英語で月見バーガーを指す場合、日本語そのまま Tsukimi Burger と呼ぶ言い方が第一の候補になるでしょう。
大月見バーガー!完璧バーガーがさらに完璧に
The perfect just became more perfect: Dai (big) Tsukimiburger!
— Roberto Jung Drebes (@drebes) 2010年9月1日