get off my lawnは、比較的新しい定型句です。よく「You kids get off my lawn!」のフレーズで用いられます。
Get off my lawn. をそのまま訳すれば「私の芝生から出ていけ」。You kids get off my lawn! は「この悪餓鬼共め!芝生から出ていけ!」といったところでしょうか。庭先に侵入して何かイタズラしている子供を、その家の爺さんが怒鳴り飛ばす、というシチュエーションで発せられる決まり文句です。
意味的には go away (出てけ)の同義語ですが、文化的シチュエーション的な背景が備わっているところがポイントです。
米国の家/庭事情
アメリカの都市郊外における比較的裕福な邸宅では、お庭に整った芝部を設けるスタイルが典型です。
定年を迎えて悠々自適の生活を送る爺様は庭で陽光を浴びながらのんびり。そこに小さい子供たちが騒ぎながら通りかかる、あるいは、適当な遊び場として芝生に目をつけ、かってに上がり込む・・・
コラー! ガキども、わしの芝生から出ていけー!!!!
という流れになるわけです。
「お子様は帰りな」
インターネットスラングとしては、get off my lawn は煽り文句として使われることがあります。「こちとら年季の入り方が違うんだよ、ひよっ子は下がってな」というような、小馬鹿にしたニュアンスを多分に含む言い方です。
Stages of Halloween
とあるニューヨーカーは「Stages of Halloween」と題してこんなツイートを発信していました。
The stages of #Halloween:
Age 5: Candy! Costume!
Age 15: Ugh Hallo-whatever
Age 25: Regrettable costumes/choices!
Age 35: Get off my lawn.
— Aimee Friedman (@aimeefriedman) 2015, 10月 30
5歳の頃:キャンディーおいしい!お洋服うれしい!
15歳の頃:~~(悶絶)、まあ何にせよご機嫌よう
25歳の頃:お気の毒、そんな衣装を着るなんて
35歳の頃:とっとと出ていって頂戴。
子供は楽しくてたまらないハロウィンのお祭りが、年を経るとおっくうな催しになっていくという、哀しい笑いを感じます。特に「Get off my lawn.」は、玄関先で「トリックオアトリート!」と陽気にはしゃぐ子供をシッシッと追い払うアラサーアラフォーの姿を彷彿とさせます。