和製英語とは、一見すると英語のようだが海外では使われていない、日本独特のことばを指します。日本のカタカナ言葉には外来語が多く、英語でも通じるような言葉もありますが、海外で通用しない和製英語も数多くあります。
英会話中、気づかずに和製英語を使ってしまうと、相手に言葉が通じなかったり、誤解をされてしまったりする恐れがあります。和製英語が実際の英会話ではどのように言われているのかを知っておくことで、スムーズに英会話を進めることができるようになります。
うっかり使ってしまいがちな和製英語には、以下のような例があります。
▼ アイドル
「Japanese idol」
いわゆる「日本人アイドル」は、「Japanese idol」と言います。「idol」と言うだけでは「崇拝される偶像」という意味になり、意味が伝わりにくくなってしまいます。海外のアイドルは、「TV idol」(テレビの人気者)、「pop star」(ポップ歌手のスター)などと言います。
▼ アパート、マンション
「apartment / flat」
アパートやマンションは、アメリカ英語で「apartment」、イギリス英語で「flat」と言います。英語の「mansion」は大豪邸を指し、共同住宅を意味することはまれです。
▼ アルバイト、パート
「part-time job」
「私はアルバイトをしています」という時は「I have a part-time job.」と言います。「part-time」は「全時間のうち一部分」を意味し、フルタイムではないことを指します。フルタイムでの労働は、正社員であるかアルバイトであるかに関わらず「full-time job」と言います。
▼ オーダーメイド
「made-to-order」
「オーダーメイド」という意味では一般的に「made-to-order」を使います。「特注品の」という意味で「custom-made」という語を使うこともあります。
▼ オープンカー
「convertible」
「convertible」は「変換できる」という意味で、形を変えることができる電子機器や衣服を表すときにも使われることばです。
▼ カンニング
「cheating」
「cheating」は「ごまかし」「インチキ」を表す語です。「cunning」にはカンニングをするという意味はなく、「ずるがしこい」という意味があります。
▼ コンセント
「outlet / receptacle」
コンセントの穴は英語で「outlet」「receptacle」などと呼びます。イギリスでは特に「socket」と言うようです。一方、コンセントに差し込む部分は「plug」と言います。
▼ サイン
「signiture / autograph」
「署名」の意味では「signiture」を使います。また、有名人にサインを求めるような場合は「autograph」を使い、「May I have your autograph?」とたずねます。
▼ シャープペンシル
「mechanical pencil / propelling pencil」
シャープペンシルは、アメリカ英語では「mechanical pencil」、イギリス英語では「propelling pencil」と言います。
▼ ノートパソコン
「laptop / notebook」
「laptop computer」「notebook computer」を略して「laptop」や「notebook」と言います。「laptop」は、「ひざの上で使えるような大きさの」という意味があります。
▼ バイク
「motorcycle / motorbike」
「オートバイ」の意味では、「motorcycle」や「motorbike」を使います。「bike」は自転車を表すことが一般的です。
▼ ビラ
「bill」
「bill」は、チラシ広告を意味することがあります。「Post No Bills」(ビラお断り)のように使われます。
▼ ファスナー
「zipper」
衣服やかばんなどに使われるファスナーは、アメリカ英語では「zipper」と呼ばれます。正式名称は「スライドファスナー」(slide fastener)ですが、アメリカのBFグッドリッチ社(B. F. Goodrich)の商標から、「zipper」という呼び方が定着しました。また、イギリス英語では「zip」と言います。
▼ マグカップ
「mug」
「mug」は、取っ手のついた容器を意味します。「beer mug」というと、「ビールのジョッキ」という意味になります。
▼ ワンパターン
「repetitive」
「ワンパターンな」という時は、「繰り返される」という意味の「repetitive」と言うことができます。また、「ワンパターンになる」という意味では「get into a rut」(マンネリ化する)のようにもいえます。
普段の日本語の会話で使っているような言葉は、和製英語だと気づかずに英会話で使ってしまいがちです。英語を話している時には和製英語を使わないようにし、正しく英単語を使えるようになれば、もう英会話の上級者といえるのではないでしょうか。