英語の学習では時制がある種の難所です。特に「未来」「将来」といった、現在よりも先に待ち受ける事柄に関する表現は、扱いが特殊です。
文法的な要素も重要ですが、「未来」や「将来」を指して英語で何と表現すればよいものかという点も踏まえて置きましょう。思ったより奥深い世界が広がっているかもしれません。
基本は future
未来・将来を意味する語としては future が最も一般的でしょう。 future は「将来」から「来世」、「動詞の未来形」など、幅広い意味合いで「これから来る時」を指せる表現です。
「未来」よりはいくぶん現在に近い時点を表現したい場合には、near future (近い将来)もしくは foreseeable future (予測できる将来)のように表現できます。あるいは単に future とだけ述べてもそう語弊は生じないでしょう。
時々、孤独を感じて将来が不安になることがある
あなたは死後おとずれる天国や来世を信じていますか?
今日、私たちは未来完了形について学びます
近い将来、ロンドンで働くことになります
英語に「未来」「将来」のような違いはありませんが、英語でも、これから来る時を表す表現はいくつかあります。
「これから来る時」を表す英語表現
今より後を表す「forward」
forward は、前方へ向かうことを意味します。そこから、時間的に前にある「未来」に向かうことも意味します。
「forward」を使った頻用イディオム
- look forward(将来を考える)
- from this time forward(今より後、今後)
- from that day forward(その日より後)
- forward planning(将来計画)
母は、いつも未来を見て、後ろは振り返らない
これから酒を断つことにした
特定の時間に向かう「onward」
onward は、これから先の時間や離れた場所に向かって進んでいくことを表します。
forward や forth が「前方」というやや漠然としたところに向かっていくことを表したのに対し、onward は特定のある時間・場所に向かっていくことを表します。
副詞では onwards(~以降に)、形容詞では onward(前方への)となるので注意しましょう。
1986年以降の社会はバブル期と呼ばれている
チケットは10月末以降から発売されます
漠然とした未来「someday」
someday は、これから来る不特定の時を表します。日本語では、「いつの日か」「いつか」と訳されます。漠然としており、自分でもその未来が想像できないときに使われます。
イギリスでは、some day と表記することもあります。
似たような表現に、one of these days があります。これから来る不特定の時を表しますが、someday とは異なり、比較的近い未来に起こるであろう事に対して使われます。日本語では「近々」「今に」と訳されます。
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おそらくいつの日か、私たちはまた会うでしょう
子ども達はいつか成長するので、今はこの貴重な時期を楽しみましょう
近々、深刻な健康問題に悩まされるでしょう
近い将来については「by and by」
by and by は、日本語で「やがて」「まもなく」と訳されます。近い未来について述べるときに使われる表現です。
まもなく三日月になるでしょう
あなたの仕事はこれから少しずつ楽になるでしょう
今のこの瞬間から始まる「from now on」
from now on は、今この瞬間から始まる将来を表します。未来を表す表現の中でも、一番現在に近い未来を表していると言えるでしょう。
as from now と言い換えることもできます。
この門は今から閉まって、翌日の7時になるまで空かないだろう