緊急事態はだしぬけに訪れます。英語で「助けて!」や「誰か警察を!」のような一言をとっさに言えるように、言い方を身につけておきましょう。どのフレーズもシンプルで簡単です。
不意に事件や事故に巻き込まれそうになった瞬間、注意を促したり助けを求めたりできるチャンスは一瞬です。言い方を考え巡らす余裕はありません。頭が真っ白になってうまく考えられなくなる場合もありがちです。意味解釈より先にフレーズだけ憶えておいても損はないでしょう。
自分の危機に助けを求めるフレーズ
自分の身に危機的状況が降りかかった、または降りかかろうとしてる場合、周りの人に助けを求めれば、難を逃れたり、最悪の事態は回避できたりするかもしれません。
暴力沙汰に巻き込まれそうになったり、モノを盗まれたり、そんな場合に備えて「助けて!」「警察呼んで!」と大声で助けを求める選択肢を持っておきましょう。
基本的な表現は Help !
助けを求めるときの基本となる単語は、やはり help でしょう。Help !(助けて!)だけでも通じますし、Help me !(私を助けて)でも、Somebody help me !(誰か!助けて!)でも通じます。
居合わせた人が当事者で、自分は助ける側、だけど人手が足りずもっと助けを呼びたい、という状況でも、Help ! が使えます。
助けて、バッグがドアに挟まっちゃった!
誰か助けて!まだあの電車に何人か取りされているんだ!
「警察を呼んでください」は Call 911 !
事故や事件が起きた際には警察が頼りになります。まずは通報。自分で通報できない状況なら、誰かに電話してもらえるよう呼びかけましょう。
日本では警察への緊急連絡は「110番」でかけられますが、この番号は国によって違います。アメリカやカナダは911番で、イギリスは999番で警察へ繋がります。
「警察呼んで!」と呼びかける言い方としては Call 911. が最も簡素で伝わりやすいでしょう。日本語でも「110番にかけて!」と言ったりします。
アメリカの911番は、警察・救急・消防いずれの用途でも用いられる緊急通報用番号です。事件や事故や災害など、「何か問題が起こったらとりあえず911番」という感じです。
Call the police!
英語で「警察を呼んで」を文字通り表現するなら Call the police. のように表現できます。Call 911 はアメリカやカナダなどの地域に限って通じる言い方なので、他の国で(緊急警察通報用番号が正確に分からない場合)は、Call the police. と言った方が適当でしょう。
泥棒だ!警察を呼べ!
変質者がいます!警察を呼んでください
他人の危険を当事者に知らせる「危ない!」「避けて!」
相手に危険が迫っているけど、当人は全く気づいていない、そんな場合に呼びかける言い方も知っておきましょう。
上から物が落ちてきたとか、暴走車が迫っているとか、そんな危機的状況に遭遇したらひとつ注意喚起してあげましょう。
基本的な表現は Watch out !
watch out は危険を知らせる場面で広く使える表現です。危険が差し迫っていることを相手に伝える意味で使えます。日本語の「危ない」「気をつけて」に対応する言い方といってよいでしょう。
前置詞 for を伴って watch out for ~ のように言うと、「~に気をつけて」という、あらかじめ気をつけるべき対象を明示する表現として使えます。
あそこにいる猿に気をつけて、たまに襲ってくるからね
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危ない!床が濡れているよ
Look out !
watch out と字面・意味ともに似た表現として look out もあります。look out は watch out よりは使用頻度が低めの言い方といえますが、同様に危険を知らせる呼びかけフレーズとして使えます。
壊れたガラスに気をつけて
「気をつけてね」は Be careful.
be careful はあらかじめ注意を促す表現です。事故の危険があることに注意喚起したり、下手なミスをしないよう念押ししたりする際にも用いられます。
注意喚起の強さの度合いという点では、be careful は watch out や look out よりも弱めの表現です。今まさに眼前に危険が迫っている!逃げてー!というような場合には、Watch out !の方が的確に伝わりそうです。
be careful の be動詞を省略して Careful. とだけ言う場合もあります。
穴に落ちないように気をつけてね
皆さん、もう少し気をつけて下さい!
「志村~!後ろ~!」は Behind you.
傍目には気づくけれど当人はなかなか気づかない、という状況は、背後から危険が迫っている場合によく生じます。
「うしろ、気をつけてね!」と声をかける場合の言い方としては、behind you が使えます。
behind you は、危険を伝える場面だけでなく、背後を横切る際に「後ろ失礼しますよ」と一言伝える場面でも用いられます。また、相手を励まして「応援しているよ」「支援しているよ」と伝える意味合いでも用いられます。
後ろに気をつけて!車が来ているよ
後ろ失礼するよ!ちょっとの間動かないでね
「避けて!」は Dodge !
dodge は、「さっと避ける」「ひらりと身をかわす」という意味の動詞です。自動詞の用法もあるため、動詞単独で述べると「避けろ!」という命令形の注意喚起の言い方になります。何かが飛んできて相手に当たりそうなときに使いましょう。
避けて!彼らボールを投げているから
噴火・地震などの非常事態を伝える
地震や火事といった災害・非常事態が起こったときに使える英語表現です。日本は地震や台風など、災害の多い国として知られています。災害の名称とそれに伴う危険について、英語で伝えられるようになりましょう。
火山が噴火した!
「火山」は英語で、volcano です。ちなみに、「活火山」は active volcano で「死火山」が extinct volcano、「休火山」は dormant volcano です。「火山が噴火した」は、volcano has erupted と言います。
火山噴火で気をつけなければいけないのは、空から降ってくる「噴石」(cinder)や「火山灰」(ash)です。これらを避けるためにも、屋内への避難を呼びかけましょう。「~の中へ避難する」は take refuge in ~ です。
火山が噴火しました。噴石に気をつけて安全な建物に避難してください
地震が発生した!
地震大国の日本では、ぜひとも覚えておいたほうがいいフレーズです。「地震が発生する」は earthquake strikes と言います。地震が発生したら、まずは身近なモノで自分の頭を守りましょう。「頭を守る」は protect your head や cover your head と言います。
地震だ!バッグで自分の頭を守って!
津波が来た!
地震に付随する災害が津波です。「津波」は昨今では英語でも Tsunami が標準的な言い方になりつつあります。旧来の英語の語彙としては tidal wave が津波を指します。
津波や台風など、動くタイプの災害が起こるときには、be coming が使えます。「津波が来た!」と言う時には、tsunami is coming と言いましょう。
津波がすぐにやってくる!ここから離れろ!