「モミアゲ」(もみあげ)は英語でどう言う?

耳の前からアゴの辺りへ輪郭に沿うように生えた毛を「もみあげ」といいますが、英語(アメリカ英語)ではこのモミアゲを  sideburns と呼びます。イギリス英語では sideboards とも言います。

sideburns という呼び名の由来は中々に個性的です。OxfordDictionaries や Merriam-Webster といった辞書系ウェブサイトも sideburns の由来について詳しく伝えています。

モミアゲは sideburn(s) が基本

モミアゲを指す標準的な言い方は sideburn です。基本的に左右一対で扱われるものなので、もっぱら複数形の sideburns の形で扱われます。

モミアゲの幅、長さ、濃さ、形状などを問わず、耳の前に線状に生え下がった毛は何でも sideburns と表現できます。

ヒゲ(髭)と同様、sideburns も「男性のもの」という暗黙の前提がありますが、女性のモミアゲも sideburns と表現されます。女性のモミアゲは美容上、たいてい処理対象です。

イギリス英語では sideboard(s) とも

イギリス英語では sideburns の他に sideboards とも呼ばれます。sideboard の複数形です。

ただし、sideboard の主な語義は「(壁際に設置される)食器棚」であり、モミアゲという意味は副次的な語義です。

sideboard の(モミアゲを指す方の)語義は大抵、「sideburns のこと」という感じで、sideburns の語を前提した記述になっています。モミアゲを指す語義を掲載していない辞書もあります。

モミアゲの取り扱いを表現する動詞

モミアゲがある

「モミアゲがある」と述べる場合、動詞を使うなら have sideburns 、あるいは wear sideburns のように表現できます。

名詞的に表現するなら a face with sideburns のような言い方で表現できます。

モミアゲを短くする

「モミアゲを短くする」と表現するなら、cut it short (短くしてください)、あるいは trim it short といった言い方が使えます。「モミアゲを残す」という場合は keep や leave のような動詞が使えます。

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モミアゲを剃る

モミアゲは不要、剃り落とす、という場合には、動詞 remove で表現すると無難に伝わります。

shave (剃る)といってもよいのですが、モミアゲ周辺を剃り整えるという意味にも受け取られかねません。

モミアゲの様子を形容する言い方

モミアゲの長さは short や long といった形容詞で表現できます。「長さ」といっても、毛を長く伸ばしているという意味ではなく、生やす範囲をアゴに向けて長く生え下げているという意味合いです。

  • 「モミアゲがない」といえるくらい切り詰めた長さは short
  • おおよそ耳の上側の付け根と平行か、それより少し下くらいの長さが medium
  • 耳の穴(耳孔)と平行になるくらいの長さが long
  • 耳の穴よりもさらに下方、耳の下側の付け根に達するくらいの長さは extra-long といいます。

モミアゲの濃さ・厚さの程度は thick (濃い)、thin(薄い)と形容できます。

マトンチョップ

頬にまで進出した幅広のモミアゲは特に mutton chops (mutton chop sideburns)と呼ばれます。

mutton chop はヒツジの(アバラの)骨つき肉です。mutton chops と複数形にするとモミアゲを指す言い方になります。

マトンチョップ。


モミアゲの歴史

19世紀までモミアゲは頬髭と区別されていなかった

欧米では伝統的に、モミアゲや頬髭を豊富に蓄える在り方が好まれていました。19世紀までは、顔の横の毛は総じて「ほお髭」(side whiskers)として扱われ、ヒゲもモミアゲも特に区別されていませんでした。

20世紀に入ると、豊かな頬髭は時代に取り残され始めます。第一次世界対戦が勃発し、ガスマスクが登場し、マスクの装着を妨げるフサフサの頬髭のありがたみが希薄化していったという背景もあるようです。

21世紀現在では、よほど立派なもみあげに限って side whiskers と呼ばれています。

サイドバーンの由来はバーンサイド少将

sideburns という呼び名は、19世紀半ばアメリカの南北戦争の時代に活躍した将官 Ambrose E. Burnside (アンブローズ・バーンサイド)の名に由来します。

バーンサイド少将は、それはそれは立派な髭を蓄えており、しかも口髭・頬髭・モミアゲが境目なく繋がるという個性的な形をしていました。

アゴヒゲはありません。おそらく頭髪の潔さもヒゲの印象に一役買っていたことでしょう。

ご尊顔。
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この容姿は当時もかなり強烈だったようで、1860年代に南北戦争を経た後、1870年代頃には、彼の名「Burnside」がほとんどモミアゲの代名詞になってしまいました。

さらに、1880年代を経た頃には、burn-side がどういうわけかひっくり返って sideburns と呼ばれるようになり、以降、現在に至るまで sideburns の呼び名が定着している、というような経緯があります。

 





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