遠慮を伝える(遠回しに断る)言い方は英語にも沢山あります。やんわり穏便に拒否や辞退を伝えるための表現を把握しましょう。
上手な言い回しを知っておくことも大切ですが、相手をないがしろにしているわけではない、としっかり伝えることも大切です。感謝やお詫びの言葉を言い添えて伝えましょう。
英語でうまく伝える「お酒のお誘いの上手な断り方」
英語で「拒否」「辞退」を意味する表現の種類と違いと使い分け方
誘いや申し出を辞退する言い方
表現の例
誘いや提案を断るような場面で使える言い方としては、たとえば I’ll have to beg off. あるいは I think I’ll pass. といった表現なら丁寧に辞退の意向が伝えられます。
beg off は句動詞で、「(言い分けをして)断る」という意味合いがあり、「せっかくだけれど」というニュアンスが表現できます。誘いを受けた場面での辞退だけでなく、いったん了承した(約束済みの)計画を途中でキャンセルするような場面でも使えます。
残念ですが遠慮します。明日は朝早いもので
pass には「休む」「棄権する」といった意味合いもあり、少しだけ丁寧なニュアンスで辞退の意向が伝えられます。
今回はパスします。その日は用事があるので
他にも would rather not 、have to decline 、あるいは (thanks, but) no thanks のような言い回しも辞退の意向を伝える表現として使えます。
申し訳ありませんがやめておこうと思います
とても魅力的なのですが、お断りしなければなりません
そうしたいのは山々ですが、結構です
お誘いに感謝します、でも残念ながら参加できません
気持ちを添える姿勢が大切
相手から誘いや提案を受けて、それを断る(拒否する)(辞退する)ような場合、直接的に《NO》を突きつけるのでなく、婉曲的な否定表現を使うようにした方が、穏便に伝わります。
単に辞退の意向を伝えるだけでなく、「相手の好意や気遣いをありがたく受け止めた」旨をしっかり伝えましょう。
- 「提案してもらえて嬉しい」と伝える
- 「辞退してしまい申し訳ない」と伝える
- 「都合が合えばそうしたかった」と伝える
- 「提案そのものはとても素敵」と伝える
- 「また機会があればその時はぜひ」と伝える
伝え方の観点を豊富に持っておけば、その気もないのに「ぜひ次の機会に~」と方便を使って言い逃れたりせずに済みます。
「申し訳ないけれど次の機会に」という風に表現すると、ネガティブな語意の動詞を避けて辞退の意向が伝えられます。
ごめんなさい、別の機会にまた誘ってください
曖昧にしない姿勢、事情を伝える姿勢も大切
辞退するなら辞退するという意向は曖昧にせずに明確に伝えましょう。言葉を濁し、あやふやにしてやり過ごそうとする姿勢は、相手にとっても迷惑です。
拒否・辞退の理由が、伝えても構わない種類のものなら、率直に伝えてあげましょう。理由があれば相手も納得せざるを得ません。
- 他の予定がある
- 他の予定に備える時間に充てたい
- 体調があまりよくない
- 提案されたソレが正直あまり好きではない
行きたいのはやまやまだけど、その日は都合が悪くて
相手の人格にかかるネガティブな理由(たとえば「あなたのことがそれほど好きでもない」)の場合は、秘匿しておきましょう。
「ご遠慮ください」と伝える言い方
相手に対して「遠慮願います」と伝える場合、つまり禁止する場合、動詞 refrain などを使うと上手く表現できます。
refrain は「控える」「我慢する」という意味合いの語で、「お控えください」(=「ご遠慮ください」)という丁寧な響きが出せます。
ここでの喫煙はご遠慮ください
please や I’m afraid といった丁寧さを加える表現も、やんわり伝えるニュアンスを加える語として使えます。
恐れいりますがここでのお食事は禁止でございます
看板の表記などでは「禁煙」を Thank you for not smoking. のような言い回しで示している場合があります。これは日本のコンビニのトイレ等で見かける「いつも当店のトイレを綺麗にご利用いただきありがとうございます」と同じ種類の言い回しです。遠回しな表現で(間接的に)禁止の旨を伝えているわけです。
今まさにタバコを吸っている人に対して Thank you for not smoking. と言うと、皮肉めいた言い方になり、相手は罪悪感を感じたり憤慨したりしてしまったりすることになるでしょう。