皆さんが、「発音」という言葉を耳にすると、おそらくほとんどの日本人の英語学習者は、少しドキッとするのではないかと思います。「発音」なんてどうでもいいから英会話ができるようにしてください、という方が、30年前にはほとんどだったのですが、そのころからこれまでに、数千人におよぶ発音指導と英会話の指導をさせていただきました。
最近では、かなり皆さんの認識も変わってきていて、「通じる英語」のためには「発音」にも気を付けなくてはいけない、と感じる方がとても増えてこられたことを大変喜ばしく思っています。
でも、まだまだ敷居が高いと思っておられる方のために、ひとつだけ、お話ししましょう。
発音はスポーツ&楽器のようなもの
「発音」の練習はスポーツと楽器の練習を合わせたようなものだと考えてください。皆さんの口は世界共通の楽器です。その楽器の音の決め手となる「口とその周辺の筋肉の動き」を耳で確認しながら調節しているということを理解していただければ、今日から、「発音練習」の本当の方法と効果を実感していただくことができるでしょう。
そして、覚えておいてくださいね。「発音が悪い」という人はいないのです。発音をする方法か場所が少しだけずれているだけなのだと思ってください。
このコラムに書いている通りに少しずつやってみてください。そして、まず、皆さんの耳をチューナーとして役に立つように作ってみましょう。
「母音」と「子音」の違いとは?
簡単に言うと、母音は「あいうえお」の仲間で、子音はそれ以外の音です。また、母音はあごを上げ下げすることで、口の中を狭くしたり広くしたり、または口を少し丸くしたりして形を変えるだけで音の種類を変えるものです。
一方、子音は、舌や歯で空気の流れを妨げたり止めたりして振動の性質や種類を変えて音を変えるものです。こちらのコラムでは、英語の子音と母音の中の、難易度が高いと思われるものから順にご紹介します。
英語の「正しい発音」方法の身に付けかた・矯正方法・練習方法【もくじ】
- [r] の発音の方法とコツ
- [l] の発音の方法とコツ
- [v] の発音の方法とコツ
- [f] の発音の方法とコツ
- [ð] の発音の方法とコツ
- [θ] の発音の方法とコツ
- [ʃ] の発音の方法とコツ
- [s] の発音の方法とコツ
ICLP® 一般社団法人 国際発音検定協会
代表理事 奥村 真知