英語の「悪口」表現、人を罵る・けなす・ディスるための英単語

悪口、人に悪態をつく表現、たとえば「バカ」とか「くそったれ」のような言い方は、英語にも無数にあります。自分で使うことはないにしても、見聞きする場面はあるでしょうから、ある程度の表現は知っておくべきでしょう。

ここがポイント

  • idiot / foolish / stupid / moron は「ばか」の四天王
  • annoying(ムカつく・うるさい)等はよく使われる
  • 人を虫や畜生に喩える表現は悪口である可能性アリ

英語でバカさの度合いを言い分ける7つの英単語
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悪口は、教科書では学べない種類の言葉です。卑語であり俗な表現。しかしながら、日常では耳にする機会は少なからずあります。サブカルチャー方面では見聞きする頻度はさらに高まります。

人を罵るような口汚い表現は、もちろん使用を避けるべきではあります。だからといって知らなくてよいかと言うと、一概にそうとも言えません。知識は「清濁併せ呑む」ように網羅的に身につける、使うか否かはまた別で、正しく分別するという心構えが大切です。

目次

相手を貶めるタイプの罵り文句

日本語の「バカ」や「アホ」のように、相手を無能・愚か者と評する表現は、定番の悪口表現です。

代表的な語として idiot が挙げられます。idiot はインターネット上の(ややアングラ気味の)電子掲示板などでは定番の煽り文句として使われています。

バカさの度合いを言い分ける7つの英単語

idiot は「ばか」

idiot の基本的な意味は、バカ、まぬけ、おろか者。たわけ、うつけ、すっとこどっこい。

idiot はニュアンスも用法も共に日本語の「バカ」に近いニュアンスで用いられる語です。たとえば  You idiot ! (ばーか)は軽口程度のノリで使われます。I’m such an idiot. (あたしってほんとバカ)という風に自嘲する言い方にも使えます。

foolish は「ばか」

foolish は fool の形容詞形です。fool は wise の対義語に位置づけられる語の筆頭です。バカはバカでも「愚か」「頭が悪い」というニュアンスの色濃い語といえます。

You are indeed foolish. (きみはじつにばかだな)のような叙述が英語としては基本といえますが、俗な言い方としては You fool ! のような言い方もよく用いられます。

stupid は「バカ」

stupid も、 idiot や foolish と同様、馬鹿・愚図・間抜けといった意味合いを中心とする語です。知性や常識が欠如している、まともな理解力がない(生来の愚か者だ)というニュアンスの混じる言い方といえます。

stupid を形容詞の限定用法で用いると「いまいましい」「いらいらさせられる」という意味合いも帯びます。傍から見ていてイライラするムシャクシャするような愚かさ加減が表現できる言い方です。

How stupid can you get ?
どこまであなたは愚かなの

moron も「ばか」

moron は idiot と同様に「頭の足りないバカ」といった意味合いの罵り表現として使われる単語です。

idiot も moron も、元々は学術的な文脈において白痴(知能発達の遅れた人)を指す用語として用いられる語です。

懐かしの映画「アダムス・ファミリー」では、アダムス家の当主ゴメスが自宅のベランダでゴルフの打ちっぱなしに興じ、隣家の窓ガラスを割るシーンがあります。哀れな隣人は飛び出すなり  You moron ! と言ってゴメスを罵ります。

silly は悪口未満の「おバカ」

「バカ」に対応する英単語としては silly も外せませんが、これはどちらかとうと「笑って許せる愛すべきバカさ」のニュアンスで使われる単語です。

silly は「バカだ」と述べる表現であることには違いなく、その意味で悪口といえば悪口なのですが、そこに敵意や害意のニュアンスは希薄です。

silly は、むしろ「ばかだな~」とか「お馬鹿さんよねぇ~」とか「おめでたい奴やな~」とかいうような感じの、いわば愛のあるディスりです。

英語でバカさの度合いを言い分ける7つの英単語

jerk は「バカ野郎」

jerk は基本的には「ぐっと引っ張る」とか「突発的な動き」あるいは「痙攣」といった意味の語ですが、「馬鹿者」「マヌケ野郎」といった俗な意味で用いられることもあります。

罵り表現としての jerk は、もっぱら男性に対して使われる向きがあるようです。ただし特にそのような定義があるわけではありません。

bastard は「くそったれ」

bastard はそもそもは「私生児」という意味の単語ですが、人を罵る強烈な罵倒語として用いられます。罵倒語としての用法が主になってしまい、本来の「私生児」の意味での使用がはばかられるほどです。

bastard をはじめ「私生児」「売女」「売女の子供」など、不貞に関係する表現は非常に汚い罵り文句です。

piece of shit は「クソ野郎」

piece of shit は直訳すれば「うんこのひとかけら」。shit の本来の意味は「大便」。正真正銘の罵倒語です。

Shit! は「クソっ!」という間投詞的な使い方でもよく用いられます。shit だけでも「くそみたいな奴」という意味で使えます。

piece of shit は、うんこそのものですらない「うんこの切れっぱし」、そう考えるとなかなか強烈なディスりが感じられます。

musclehead は「脳筋野郎」

musclehead は、マッチョで逞しいけど愚鈍・魯鈍・マヌケな男性を揶揄する言い方です。いわゆる「脳筋」「筋肉バカ」「総身に知恵が回りかね」。

体を鍛えることに喜びを見出し、筋肉美の追究が人生の中でかなりの比重を占めている、そして、それ以外の事柄にはぜんぜん思慮が及ばない人。そういうステレオタイプをけなす表現です。 ※ 筋肉に罪はありません(念のため)

ちなみに、マッスル系のポジティブな表現としては beefcake という語があります。筋肉の塊というイメージでしょうか。beefcake は、万人が憧れを抱くような男性的な筋肉美を体現している男性を指す表現(ほめ言葉)です。

ついでに言うと、官能的で艶やかな女性美を体現したようなプロポーションの女性は cheesecake と呼ばれます。

nerd は「勉強バカ」「おたく」

nerd /nəːd/ もバカ・マヌケ・つまらない人を罵る言い方です。特に、「社交性が欠落しているタイプのバカ」、あるいは、「勉強好きで勉強ばっかりしているのにどこか欠落している残念なヤツ」というニュアンスを多分に含みます。

nerd は「特定のことに熱中し過ぎるあまり他が色々と残念なことになっている」人を形容する言い方でもあります。頭脳明晰でも奇特すぎて社会性のない人。非リア充のオタクの典型的イメージに近いニュアンスと言えるでしょう。

極まったオタクを好意的にポジティブに形容する語としては geek があります。

英語でどう言う?「オタク」と「リア充」

wimp は「弱虫」「いくじなし」「ヘタレ」

wimp は、弱気で、自分に自身がなく、すぐに怖じ気づくような人を指す言い方です。wimper とも言います。

wimp は動詞としても用いられます。wimp out は「怖じ気づく」という意味の句動詞。

wuss は「無能」「無力」

wuss /wʊs/ も wimp と同様の意味で「弱虫」「泣き虫」「いくじなし」を指す語です。特に「力のない人」「無力な人」「無能なヤツ」というニュアンスを含みます。

wuss も動詞として用いられることがあります。wuss out は、勇気や自信がないせいで失敗することを指す句動詞。

You are a big wuss!
あんたバカァ?

loser は「負け犬」「負け組」

loser は lose+erで「敗者」、基本的には競技で敗退を喫した人や賭けに負けた人を指す語ですが、スラングとしては「よく失敗する人」「負け癖のついた人」「うだつの上がらない人」という意味合いで使われることがままあります。特定の一回性の敗北ではなくて、人生で負け側に回ってしまった人、いわゆる「負け組」という意味合いです。

lose には遺失・紛失という意味もあり、loser が「落とし主」を意味する場合も多々あります。

slacker は「怠け者」

slacker は slack(怠慢)+er で、勤労や努力を嫌がる人を指します。要は「怠け者」です。

元々は「兵役を拒否する人」という意味でも使われていましたが、この意味合いの用法は半ば廃れており、おおむね過去の大戦の徴兵を語る場面に限って用いられています。

quitter は「根性なし」

quitter は、quite(やめる)+er で、すぐ quite してしまう人、つまり「最後までやり遂げず投げ出してしまう人」「簡単に放棄してしまう人」を指します。責任感のない奴というニュアンスも多分に含みます。


嫌悪感を示すタイプの悪口

バカ・マヌケという風に相手を直接ばかにすることはせず、自分が抱いた嫌悪感を吐露することで相手を悪し様に言う表現方法もあります。日本語なら「ウザい」「キモい」あたりが当てはまるでしょう。

基本的には曖昧な感想に過ぎず、何がどうアレなのかを第三者に伝えることは難しいものがありますが、ほぼ純粋に主観的な評価であるだけに否定されにくいというメリット(?)があります。使用場面も問わず、人だけでなく物事や性質なども形容できます。

annoying は「ウザい」「ムカつく」

annoying は、人を苛立たせたり怒らせたりするさまを形容する言い方です。日本語で言う「うざい」「ムカつく」にしっくり当てはまるでしょう。

You’re so annoying.
ウザいんですけど

annoying は、人に限らず、人をイラ立ただせるモノや「玉に瑕な部分」などを指す意味でも使われます。そのため、卑俗な表現としてでなく「煩わしい」くらいの意味で用いられることも多々あります。

disgusting は「生理的に無理」

disgusting は胸クソが悪くなるような不快感を催す感じ、受け入れられない嫌悪感を表現する言い方です。「最悪」「キモい」「気色悪い」「ヘドがでる」等々、脈絡に応じてさまざまな訳語が対応しますが、根源には「生理的に無理」というニュアンスがあると言えそうです。

I hate him because he is disgusting.
あの人ほんとにキモくてマジ無理

bother は「うっとい」

bother は、迷惑をかけて相手を困らせたり怒らせたりすることです。鬱陶しいという感覚が近いでしょう。

what a bother! で「何て迷惑なんだ!」「何て鬱陶しいんだ!」と訳せます。what a hassle! も同様の意味で使われます。

gross は「キモい」

gross は、非常に不愉快なもの全般に使われています。日本語なら「キモい」が近いニュアンスでしょう。語感や語呂から「グロす」と把握しても大体合ってると言えます。

人の見た目を形容する場合は「ものすごいデブ」という意味合いで用いられることが多々あります。

I can’t eat this. It’s gross.
これは食べられないキモすぎ

creepy は「気味悪い」「キチ●イ」

creepy は、ゾッとするような感じ、鳥肌の立つような種類のキモさ、および、そういう恐怖に近い感覚を催させる異常な人やモノを形容する語です。

人物を形容する文脈では、いわゆるキ○ガイじみた印象を表現できる言い方です。

He is mad and creepy.
奴は狂人だ、おおおぞましい

無価値なモノに喩えるタイプのけなし表現

ゴミ、カス、クズといった語は、単語そのものは罵り表現というわけではありませんが、人に対して用いると無用・無価値も同然という比喩となり罵倒表現として機能します。この辺の勘どころは日本語と同様です。

もちろん元々の意味(原義)でも用いられます。罵倒の意味合いはあくまでも二次的な意味合いです。

rubbish は「ゴミ」

rubbish はゴミ、ガラクタ、廃棄物、転じて「ゴミ同然のくだらないもの」を形容する語です。即ゴミ箱行きの使えないやつというニュアンスです。

That movie was rubbish compared to original book.
原作に比べたら映画版はクソだった

trash は「クズ」

trash も rubbish と同様、ゴミ、ガラクタ、そしてゴミ同然の存在を形容する語です。ただし、trash は主にアメリカ英語で用いられる表現です。

trash が人を形容して用いられる場合、「能なし」「どうでもいい存在」といったニュアンスが中心です。文芸作品を「駄作」と評する用法もあります。

scum は「カス」

scum の元々の意味は、水面に浮かんで膜のようなものを形成する滓。下水汚水の典型的イメージに付随するアレです。

人を罵る意味で用いる場合、モラルのない人間、価値のない人間、いわゆるクズという意味合いが濃厚に含まれます。

scum は集団を形容して「クズども」という意味合いでも使われます。ある種のいけ好かない人々をまとめて罵ることができます。

scum はもともと不可算名詞で、原義の「滓」も派生の「カス」も不可算名詞として扱われますが、個人を「人間のくず」と形容する場合は可算名詞として扱われます。

容姿の欠点を挙げるタイプの口撃

人の外見を悪しざまに言う表現は、見た目をあげつらうので性格をよく知らない段階から使えてしまう悪口です。

背丈が相対的に小さければチビ。逆に大きければノッポ。どんなに些細な特徴でも悪口の材料となり得ます。女性についてはやはり顔立ちを悪く評する表現が目立ちます。

わりと客観的な視点で評する、しかも大抵は容易に改善できない部分をおとしめる、その意味でかなりの攻撃力があります。言われた側は気に病みやすく、最終的には人と接する自信まで失うでしょう。

runt は「できそこないのチビ」

runt は基本的には動物の幼少期の発育不良の固体を指す語です。転じて、発育不良っぽさを感じさせるチビ助、矮小な弱虫といった意味合いの罵り文句として使われたりもします。

dwarf は「小人」

dwarf は、いわゆるドワーフ、お伽噺に登場する(わりとグロテスクな)小人を指す語です。チビで不格好な人を罵る際に使われることがあります。

fat は「デブ」

fat は太っていることを表現する代表的な語です。これ自体「デブ」のような悪口のニュアンスがあります。

悪意なく「太り肉」と述べる場合、chubbyplump のような語で表現すると、かなりマイルドに表現できます

「ぽっちゃり」のように穏便に「おデブ」を指す英語表現

fat person を略して fatso というスラング表現も、なかなかに威力のある悪口です。

Stop eating, fatso! 
食うのをやめろ、このブタ

ugly は「見るに堪えない醜悪さ」

ugly は「醜い」「醜悪」という意味合いを基本とする語で、見た目の悪さ、見苦しさを端的に形容する語です。使いどころは広範で、人の相貌に限らず、いやな臭い(ugly smell)とかヒドい悪天候(ugly weather)といった使われ方もします。

人の外見をけなす場合、あえて近い日本語を挙げれば「ブス」が相当するでしょうが、使用注意度はブスとは段違いです。特に女性に向かって放ってはいけません。男性ならまだしも女性に向かって ugly face とか言うと、言った側が社会的に制裁を食らう可能性すらあります。

英語の ugly が示す醜悪さの度合いは、ウェブ上で画像検索でもすれば一目瞭然ですが、実施はお勧めしません(胸が悪くなるような醜悪な画像をこれでもかと見せつけられるので)。とりあえず、そのくらいヒドい物言いであることだけ察しておきましょう。

ugly の意味をさらに強調した単語に fugly があります。 fucking と ugly をくっ付けた単語です。これはトラウマ級の見るに堪えない醜さを指す語です。

bag は「ババア」

bag はいわゆる「バッグ」、つまり「袋」を指す基本的な単語です。が、俗に女性を「ブス」と形容するスラングの用法があります。

とりわけ、けっこう歳のイッた女性への罵り文句として使われる傾向があります。その意味で日本語の「ババア」に通じるニュアンスがあります。

ちなみに日本のネットスラングの「BBA」はババア(babaa)の略なので、英語圏では通じません。もしくは日本通のコミュニティでしか通じません。

butterface は「でも顔が……」

butterface は、butter+face(バターの顔)ではなくて、but her face を語源とするスラングです。

抜群のスタイルで体つきは文句なしの理想的な美女、しかしご面相がちょっとねぇ…… 。といって顔立ちの残念さに言及する、究極に失礼なフレーズです。

cake face は「厚化粧」

cake face は、女性がファンデ等を塗りたくっているさま、化粧を厚塗りし過ぎている状態を指す表現です。すっぴんが想像できない、それは漆喰か?とツッコミ入れたくなる、べろっと一枚に剥がせそう / 部分的に剥がれ落ちてきそう、そんな状況を指します。

She gets a cake face now.
かなり盛ってきたね

gangly は「ヒョロガリ」

gangly は、背だけ高くて細い、弱々しそうな人を表します。通常、男の子や若い男性に対して使われている単語です。日本語のヒョロガリ、あるいはモヤシっ子といった表現に通じるニュアンスでしょう。

職業・仕事にかこつけた罵倒

cyberslacker は「給料泥棒」

cyberslacker は、いわゆる cyber-slacking をする人。つまり、仕事中に仕事とは関係ないことでインターネットを使っているような人を指します。

仕事そっちのけでネットサーフィン(※死語)に明け暮れているようなダメ社員。日本語で言うなら「給料泥棒」が対応するでしょう。

quack は「ヤブ医者」

quack は山師・イカサマ師という意味のある語で、偽医者、ヤブ医者、インチキ療法、という意味で用いられることもあります。

人を quack と形容する場合、相応の医療の知識・スキルを備えて(いないのに)いるかのように振舞う不誠実な人を指します。医師の資格はあるけど実力のないヤブ医者という意味合いで使われる場合も多々あります。

ham は「ダイコン役者」

ham (または ham actor)は、演技が大袈裟・仰々しい下手クソな役者を指す表現です。意味・用法と共に日本語の「大根役者」に通じる表現です。

ham は綴りも発音も食品の「ハム」と同じですが、辞書上の扱いは別の語義(同綴異義語)として扱われています。なお「アマチュア無線愛好家」もハムと言いますが、このハムはダイコン訳者の ham と同じ語義と括られています。

動物に喩えるタイプの誹謗

動物の呼び名は特定の典型的イメージを伴って想起される場合が多々あります。たとえば「ハゲタカ」は、死者にむち打つ振るような振る舞いもいとわない強欲な冷血な人物の比喩として用いられます。他の動物の屍肉を食らう生態から連想されるイメージでしょう。

主に用いられる動物の比喩は、日本語のイメージでも大体通じるところがあり、さほどギャップを気にする必要はなさそうです。

chicken(にわとり)はチキンで「意気地なし」

chicken(にわとり)は、勇気のない人に対して使われる悪口です。「意気地なし」「弱虫」ともいえます。日本語でも用いられるチキンと同じニュアンスです。

Jump now, you chicken!
今飛べよチキン野郎

pig(豚)は「強欲で不潔」

pig(豚)を悪口として用いる場合、英語ではデブよりもむしろ「強欲な人」「薄汚い」「汚らしい(不潔)」といったニュアンスが中心です。

ブタは生命力の強い動物です。多少不潔な場所でも生存できます。「不潔」のイメージはその辺が要因かもしれません。ただしブタは基本的には清潔好きな生き物です。「強欲」のイメージは食用豚として肥えさせるために餌を山ほど与えた結果のようにも思われます。そんな風に考えるとブタが少しだけ不憫。

skunk(スカンク)は「すごくイヤなヤツ」

skunk(スカンク)は、ものすごく臭い屁(厳密には分泌液)を放ってして攻撃者を撃退する習性で知られる動物です。おそろしく臭いらしいです。人を形容する表現としても「ものすごくイヤな奴」という意味合いで用いられることがあります。「鼻つまみ者」というヤツでしょうか。

He didn’t pay last night, he is the skunk.
あいつは、昨晩払わなかったよ。卑しいヤツだ

toad(ヒキガエル)は「いまいましい奴」

toad(ヒキガエル)も「いやなやつ」という意味合いで用いられることがあります。主に男性に対して使われるようです。

rat(ドブネズミ)は「裏切り者」

rat は下水・汚水の周りに好んで棲息する、比較的大きめのネズミです。ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミなどが rat に含まれます(実験動物のいわゆるラットは品種改良種)。

罵り文句としては「下賎な奴」「卑劣な輩」「裏切り者」という意味で使われることがあります。

ドブネズミは家屋に出没して備蓄食料を漁ったり、糞尿をまき散らしたり、感染症を媒介したりと、総じて人間にとっては有害なイメージのつきまとう生き物です。

ちなみに mouse は「内気な」「臆病な」といった意味合いで用いられることがあります。実際はもっと夢の国っぽいイメージが想起されるようにも思われますが。

slug(なめくじ)は「のろま」

slug(なめくじ)は、人への悪口として使われる場合、動作が緩慢で苛立たしい人、あるいは怠け者を意味します。

日本語だとノロマさの喩えとしてカタツムリを引き合いに出しますが、これが英語では主にナメクジを引き合いに出すといった感じです。英語のカタツムリ(snail)も「のろま」の比喩として用いられることがあります。

parasite(寄生虫)は「役立たず」

parasite(寄生虫)は、誰かに頼りきりの、あるいは他人を搾取して生きているような人を罵る意味合いで用いられることがあります。

日本語でも「寄生虫」と形容して罵る言い方はありますが、日本語表現では「ダニ」の方が近いかもしれません。

人の血を吸う bloodsucker(ヒル)も同様の意味で使われます。

vulture(ハゲタカ)は「非情」「冷血」

vulture(ハゲタカ)は、他人を食い物にして利をむさぼる、冷血で強欲で狡猾というイメージを形容する表現として使われます。日本語でハゲタカという場面のニュアンスに通じます。

日本語では屍肉をむさぼる存在をハイエナ(hyena)に喩える言い方も一般的ですが、英語の hyena にはそういうハイエナ的なイメージは特にありません。他方、ハイエナの鳴き声は悪魔的に(ヒャハハハ-という高笑いに)聞こえるらしく、「ヒステリックなおぞましい笑い方」を laugh like a hyena のように喩える言い方があります。

bitch(雌犬)は「くそアマ」

bitch(メス犬)は女性を罵る基本表現です。性悪とかアバズレといった女性蔑視のニュアンスなら何でも含み得る汎用的な罵り文句といえます。

日本語で「ビッチ」というと、貞節がゆるいという程度の軽い見合いで(事によると肯定的に)用いられる節がありますが、英語の bitch は女性に対する最悪の罵倒表現です

必ずしも性的な(淫乱というような)ニュアンスを伴うとも限らず、単に「いまいましいクソ女」という意味合いで使われます。

動詞の用法もあり、主に「悪口を言う」という意味で用いられます。

peacock(孔雀)は「気取り屋」

peacock(雄の孔雀)は、虚栄心の強い目立ちたがり屋、すごく気取った人、あるいは自己中、と言う意味合いで用いられます。

クジャクのオスは絢爛な羽を持ち、メスに求婚アピールするために扇状に広げます。女性にアピールする目的で見栄えに固執する野郎に喩えられても仕方ない感。

buffarilla はブタゴリラ的な何か

buffarilla は、buffalo(バッファロー)と gorilla(ゴリラ)を合成したカバン語です。バッファロー的ないかつさ(大きさ)とゴリラのようないかつさ(見ための怖さ)を合わせたようなブサイクな人を形容する言い方です。

buffarilla は特に女性に対する悪口として使われるようです。


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